直轄軍を強化した。財政においても，幕府直轄地の( イ )からの収入のほか，

〔Daily 日本史〕 ～室町幕府～

【問】 2002 年 立教大学 社会(社会/産業関係) 次の文１～７を読み，後の設問Ａ・Ｂに答えよ。

１．室町幕府は，足利義満の頃，管領，政所など中央機関をととのえた。また将軍の同族や有力な国人 の子弟などで組織した

直轄軍を強化した。財政においても，幕府直轄地の( イ )からの収入のほか，

国ごとに，臨時の支出をまかなうという名目で，田地に課す段銭，家屋に課す( ロ )などを徴収す るようになった。

２．1428 年，近江の坂本，大津を拠点とする( ハ )が徳政令を要求し蜂起するや，またたくまに京都・

奈良をはじめ，畿内に広がり，『大乗院日記目録』が「( ニ )，土倉，寺院等を破却せしめ」た事 態を「日本開白以来，土民蜂起是れ初めなり」としるした

一揆が起こった。

３．鳥羽院政期に確立し，名主が年貢，公事を貢納する土地領有体制である( ホ )は応仁の乱により 大きく揺らいだ。この乱の背景には，将軍継嗣問題があった。後嗣に定められていた足利義政の

実弟 と，妻の日野富子が生んだ義政の実子( ヘ )との将軍職後継をめぐる争いがそれである。

４．東山山荘に隠退した足利義政が建立した慈照寺銀閣は，

東山文化を代表する建築である。また，今 日につながる和風建築の源流をなす( ト )が住宅建築様式として成立するにつれて，茶の湯・生花 も生活文化として発展した。村田珠光が禅の精神を生かして創始した( チ )もその一つである。

５．豊臣秀吉は山崎の戦い，

賤ケ岳の戦いに勝利した後，支配地が大きく拡大し，220 万石におよぶ直 轄領である( リ )をもつことになった。さらに天下統一の事業として，太閤検地を実施し，諸種の 権利が重複していた土地制度を整理した( ヌ )の原則をたてた。

６．江戸時代，幕府や藩の家臣に対する給与制度として，領地の一部を分け与える( ル )制と，直轄 地からの年貢を米や給金(銀)の形で支給する( ヲ )制とがあった。だが，

商品経済がさらに浸透す るにつれて，中下層を中心に(ヲ)受給の家臣が増加した。

７．江戸期の商品市場は，２種類の産品から成り立っていた。一つは藩の年貢米や特産物からなる蔵物 で，その保管・売却には蔵元や札差があたり，売却代金の保管・送金には( ワ )があたった。もう 一つは各地の商人が三都などに持ち込んだ生産物からなる( カ )である。こうした商業の発達は，

商業の正当性と商人道を説く

心学を生んだ。

Ａ．文中の空所(イ)～(カ)それぞれにあてはまる適当な語句または人名をしるせ。

Ｂ．文中の下線部 1)～7)にそれぞれ対応する次の問１～７に答えよ。解答は，それぞれに与えられた ａ～ｄから１つずつ選び，その符号をマークせよ。

１．この直轄軍はどれか。

ａ．侍所 ｂ．同朋衆 ｃ．奉公衆 ｄ．武者所

２．1428 年に起ったこの一揆はどれか。

ａ．嘉吉の土一揆 ｂ．正長の土一揆 ｃ．長禄の土一揆 ｄ．播磨の土一揆

３．足利義政が養子にむかえた実弟はどれか。

ａ．義勝 ｂ．義澄 ｃ．義稙 ｄ．義視

４．東山文化に属するものはどれか。

ａ．三十三間堂 ｂ．修学院離宮 ｃ．東求堂 ｄ．妙喜庵待庵

５．この戦いに敗れた武将はどれか。

ａ．朝倉義景 ｂ．織田信雄 ｃ．柴田勝家 ｄ．武田勝頼

６．商品経済の発達とともに諸国名産品が生まれた。その名産品と原産地の組み合わせとして正し ．．

くない ．．．

ものはどれか。

ａ．藍―阿波 ｂ．紙―美濃 ｃ．

縮 ―越後 ｄ．紅花―京都

７．心学の創始者はどれか。

ａ．石田梅岩 ｂ．手島 庵 ｃ．中沢道二 ｄ．西川如見

【解答】

Ａ イ 御料所 ロ 棟別銭 ハ 馬借 ニ 酒屋 ホ 荘園公領制 ヘ 足利義尚 ト 書院造 チ 侘び茶 リ 蔵入地 ヌ 一地一作人 ル 地方知行 ヲ 俸禄 ワ 掛屋 カ 納屋物

Ｂ １ ｃ ２ ｂ ３ ｄ ４ ｃ

５ ｃ ６ ｄ ７ ａ