平成 29 年の ICT 土工の「カイゼン」について
2 道路土工
2.3 施工
ICT 活用工事とは、施工プロセスの全ての段階において、以下に示す ICT 施工技術を全面的に活用 する工事である。
また、次の①~⑤の全ての段階でICT 施工技術を活用することを ICT 活用施工というほか、ICT 活用施工(土工)を「ICT 土工」という略称を用いることがある。
① 3 次元起工測量
② 3 次元設計データ作成
③ ICT 建設機械による施工
④ 3 次元出来形管理等の施工管理
⑤ 3 次元データの納品
次の図に、「ICT 活用工事」の流れの概要を示す。
なお、図内の全て内容を、本章で解説するものではない。
※詳細は、出典元を参照されたい。
工事発注時の対応【発注者】
発注者は、発注する「ICT 活用工事」において、次の事項を実施する。
対象とする適用工種は、掘削工、路体盛土工、路床盛土工、法面整形工を標準とする。
発注する工事の入札公告、入札説明書、特記仕様書等に「ICT 活用工事」である旨を明記す る。
「ICT 活用工事」の工事費について積算を実施する。
発注者は、「ICT 活用工事」のため、「UAV 等を用いた公共測量」の測量業務の電子成果品 及び「土工の3 次元設計」の設計業務の電子成果品を準備する。
表 6 ICT 活用工事と適用工種
機器・ソフトウェア等の選定・調達【受注者・発注者】
機器、ソフトウェアの選定【受注者】
受注者は、出来形管理・品質管理に必要な機器・ソフトウェアを準備する。
受注者は、要領・基準等に準拠した適切な機器・ソフトウェアを選定し、出来形計測精度及び機 器やソフトウェア間の互換性を確保する。
受注者は、機器・ソフトウェアは測量機器販売店やリース・レンタル店、施工関連のソフトウェ アメーカ等より、購入又はリース・レンタルにより調達する。
空中写真測量(無人航空機)を用いた出来形管理
① 無人航空機(UAV)
② デジタルカメラ
③ 写真測量ソフトウェア
④ 点群処理ソフトウェア
⑤ 3 次元設計データ作成ソフトウェア
⑥ 出来形帳票作成ソフトウェア
⑦ 出来高算出ソフトウェア
図 17 空中写真測量(UAV)による出来形管理機器の構成例
出典:「空中写真測量(無人航空機)を用いた出来形管理要領(土工編)(案) 平成 29 年 3 月」(国土交通省)
【使用する要領・基準類】
レーザースキャナー(LS)を用いた出来形管理
① レーザースキャナー(LS)本体
② 点群処理ソフトウェア
③ 3 次元設計データ作成ソフトウェア
④ 出来形帳票作成ソフトウェア
⑤ 出来高算出ソフトウェア
図 18 レーザースキャナー(LS)による出来形管理機器の構成例
出典:「地上型レーザースキャナーを用いた出来形管理要領(土工編)(案) 平成 29 年 3 月」(国土交通省)
・「空中写真測量(無人航空機)を用いた出来形管理要領(土工編)(案) 平成29 年 3 月」
(国土交通省)
1-2-1 機器構成
TS を用いた出来形管理
① 基本設計データ作成ソフトウェア
② 出来形管理用 TS(ハードウェア及びソフトウェア)
③ 点群処理ソフトウェア(面管理の場合)
④ 3次元設計データ作成ソフトウェア(面管理の場合)
⑤ 出来形帳票作成ソフトウェア
⑥ 出来高算出ソフトウェア(面管理の場合)
図 19 TS による出来形管理機器の構成例(面管理の場合)
出典:「TS(ノンプリズム方式)を用いた出来形管理要領(土工編) 平成 29 年 3 月」
(国土交通省)
【使用する要領・基準類】
・「TS を用いた出来形管理要領(土工編) 平成 29 年 3 月」(国土交通省)
1-2-1 機器構成
TS(ノンプリズム方式)を用いた出来形管理
① TS(ノンプリズム方式)本体
② 点群処理ソフトウェア
③ 3次元設計データ作成ソフトウェア
④ 出来形帳票作成ソフトウェア
⑤ 出来高算出ソフトウェア
図 20 TS(ノンプリズム方式)による出来形管理機器の構成例
出典:「TS(ノンプリズム方式)を用いた出来形管理要領(土工編)(案) 平成 29 年 3 月」
(国土交通省)
【使用する要領・基準類】
TS(ノンプリズム方式)を用いた出来形管理要領(土工編)(案) 平成 29 年 3 月」
RTK-GNSS を用いた出来形管理
① 出来形管理用 RTK-GNSS(ハードウェア及びソフトウェア)
② 点群処理ソフトウェア(面的管理の場合)
③ 基本設計データ作成ソフトウェア
④ 出来形帳票作成ソフトウェア
⑤ 出来高算出ソフトウェア
図 21 RTK-GNSS 用いた出来形管理機器の構成例
出典:「RTK-GNSS 用いた出来形管理要領(土工編)(案) 平成 29 年 3 月」
(国土交通省)
【使用する要領・基準類】
・「RTK-GNSS 用いた出来形管理要領(土工編)(案) 平成 29 年 3 月」(国土交通省)
1-2-1 機器構成
無人航空機搭載型レーザースキャナーを用いた出来形管理
① UAV レーザー
② 点群処理ソフトウェア
③ 3次元設計データ作成ソフトウェア
④ 出来形帳票作成ソフトウェア
⑤ 出来高算出ソフトウェア
図 22 無人航空機搭載型レーザースキャナーを用いた出来形管理
出典:「無人航空機搭載型レーザースキャナーを用いた出来形管理要領(土工編)(案) 平成 29 年 3 月」
(国土交通省)
【使用する要領・基準類】
・「無人航空機搭載型レーザースキャナーを用いた出来形管理要領(土工編)(案) 平成29 年3 月」(国土交通省)
TS・GNSS を用いた盛土の締固め管理システム
TS・GNSS を用いた盛土の締固め管理システムにおける機器構成を次に示す。
図 23 TS を用いた盛土の締固め管理システム(例)
出典:「TS・GNSS を用いた盛土の締固め管理要領 平成 29 年 3 月」(国土交通省)
表 7 TS を用いた盛土の締固め管理システムの標準構成
区分 局名 構 成 機 器
TS
基準局 ・TS 機器(自動追尾 TS、三脚)
・*パソコン(自動 TS のデータ一時保管用)
・データ通信用無線送信機(移動局へのデータ送信用)
・電源装置
移動局 ・追尾用全周プリズム
・車載パソコン(モニタ)
・データ通信用無線受信機(基準局からのデータ受信用)
・データ演算処理プログラム 管理局 ・パソコン
・データ演算処理プログラム
・カラープリンター
(注)*印の基準局用パソコンは標準構成品ではない。TS で計測したデータをパソコンを介さずに直 接移動局へ伝達するシステムもある。
出典:「TS・GNSS を用いた盛土の締固め管理要領 平成 29 年 3 月」(国土交通省)
図 24 GNSS を用いた盛土の締固め管理システム(例)
出典:「TS・GNSS を用いた盛土の締固め管理要領 平成 29 年 3 月」(国土交通省)
表 8 GNSS を用いた盛土の締固め管理システムの標準構成
区分 局名 構 成 機 器
GNSS
基準局
・GNSS 機器(アンテナ、受信機、三脚)
・データ通信用無線送信機等(移動局へのデータ送信用)
・電源装置
移動局
・GNSS 機器(アンテナ、受信機)
・データ通信用無線受信機等(基準局からのデータ受信用)
・車載パソコン(モニタ)
・データ演算処理プログラム 管理局
・パソコン
・データ演算処理プログラム
・カラープリンター
出典:「TS・GNSS を用いた盛土の締固め管理要領 平成 29 年 3 月」(国土交通省)
【使用する要領・基準類】
・「TS・GNSS を用いた盛土の締固め管理要領 平成 29 年 3 月」(国土交通省)
2.3 使用機器の確認
電子納品の事前協議【発注者・受注者】
発注者及び受注者は、電子納品及び電子検査を円滑に行うため、工事着手時に監督職員と受注者 で事前協議し決定する。
工事施工中の情報交換・共有方法 電子成果品とする対象書類 その他の事項
【使用する要領・基準類】
・「電子納品等運用ガイドライン【土木工事編】 平成28 年 3 月」(国土交通省)
4. 事前協議
成果品の貸与【発注者】
発注者は、「ICT 活用工事」に活用できる測量成果、設計成果がある場合は、当該業務の電子成果 品を、受注者に貸与する。
発注者は、設計成果である「3 次元設計データ」が存在しない場合には、設計図書の平面図、縦断 図、横断図等と線形計算書等を貸与する。
図 25 設計から施工への 3 次元データの流通イメージ
出典:「LandXML1.2 に準じた 3 次元設計データ交換標準の運用ガイドライン(案) 平成 29 年 3 月」
(国土交通省大臣官房技術調査課)
工事着手時の対応【発注者・受注者】
受注者は、発注者より貸与された設計業務の電子成果品をチェックし、次のフォルダ内にある「3 次元設計データ」ファイルの有無、ソフトウェアによる読込みの可否、測量座標系等を確認する。
・フォルダ:/ICON
設計業務の成果として、「3 次元設計データ」が存在する場合の対応
受注者は、「3 次元設計データ」の照査を実施する。「2.2.6 照査【受注者】」参考とする。
設計業務の成果として、「3 次元設計データ」が存在しない場合の対応
受発注者協議にて、「受注しているICT活用工事で、土工の3次元設計の実施」とし、設計変 更とする。
事前協議の実施【発注者・受注者】
発注者、受注者は、貸与された設計段階の3 次元データ確認結果を踏まえ、3 次元データ更新及び 施工計画書作成に関する事前協議を行う。
土木施工範囲の全てで、ICT を活用した工事とするが、具体的な工事内容及び対象範囲について 協議するものとする。
【使用する要領・基準類】
・「土木工事共通仕様書 平成27 年 4 月」(国土交通省 各地方整備局)
第1 章 総則
3 次元起工測量の実施【受注者】
表 13 施工計画書(起工測量編)への添付書類(RTK-GNSS の場合の例)
工事基準点の設置
受注者は、発注者に指示を受けた基準点を使用して、工事基準点を設置する。
受注者は、出来形管理で利用する工事基準点の設置に当たって、国土交通省公共測量作業規程に 基づいて実施し、測量成果、設置状況と配置箇所を監督職員に提出して使用する。
【使用する要領・基準類】
・「空中写真測量(無人航空機)を用いた出来形管理要領(土工編)(案) 平成29 年 3 月」
(国土交通省)
(国土交通省)