4.1 美しい山河を守る災害復旧基本方針への反映
共同研究で検討した実験の成果が,「美しい山河を守る災害復旧基本方針」の一部に反映 され護岸ブロックの景観に関する留意事項が明記された.以下に,反映箇所を示す.
技術情報-明度,テクスチャー,パターンを評価する範囲(p91)
技術情報-明度の測定方法(p92)
技術情報-テクスチャー(p96-97)
技術情報-護岸のパターンについて(p99-101)
4.2 明度計測手法の普及に向けた取り組み
「美しい山河を守る災害復旧基本方針」に示された明度計測方法は,(国研)土木研究所 自然共生研究センターと(公社)全国土木コンクリートブロック協会が共同研究の一環とし て共同開発した方法を基にしている.それは,明度計測条件等を設定し,同じ条件のもとで ブロック間の目地の陰影を含めたブロック複数個分の範囲における護岸ブロックの平均明 度を計測する方法である.しかし,基本方針には詳細な計測条件や計測方法が示されていな いため,個々の護岸ブロックの明度を実際に評価することは困難であった.
以上を背景として,護岸ブロックの平均明度の計測方法等についての詳細を示した「護 岸ブロックの平均明度計測マニュアル(案)」を作成し,明度証明書を発行する業務を始 めることとした.この業務は,本マニュアル(案)に沿って明度証明の申請が行われた護 岸ブロックについて,(公社)全国土木コンクリートブロック協会で明度解析を行い,明 度証明書を発行するものである.明度証明書の発行に当たっては,学識経験者を委員長と した判定委員会を設置し,明度計測方法および明度解析結果が妥当かどうか判定を行うこ ととした.
52 4.3 改良型ブロックの普及に向けた取り組み
3.4 で述べた改善方法を元に,護岸ブロック本 体による推奨ラインの要因(明度・テクスチャー・
景観パターン・1単位の大きさ)に配慮した護岸 ブロックのフラッグシップの開発を(国研)土木 研究所自然共生研究センター及び(公社)全国土 木コンクリートブロック協会の共同研究の一環と して行った.
「明度」に関しては,評価が定量的に示されて いるため,認知度が高くなっている.しかし,そ の他の留意事項については定性的に示されている
こともあり,まだ十分に認知されていない.そこで,明度以外の留意事項についても理解 を深めてもらうことを目的に,(国研)土木研究所自然共生研究センター内の実験河川にお いて,河川景観に関する留意事項の概略説明用パネル(写真-4.1)と,河川景観に配慮し た護岸ブロックのフラッグシップおよび小口止めの展示を行った(写真-4.2).
展示については,写真-4.2 に示すように,A 区間と B 区間に分かれており,A 区間は従 来の護岸ブロックと留意事項に配慮した護岸ブロックを比較展示している区間(写真-4.3),
B 区間は留意事項に配慮した護岸ブロックのみを展示している区間(写真-4.4)となってい る.また,護岸の前面には各ブロックでどのような配慮を行ったか,詳細について記した パネルの設置を行った.さらに,平成28 年 6 月に河川景観に配慮した護岸ブロックの展示 に関するパンフレットを作成し関係機関への配布を実施した.
写真-4.2 実験河川内の展示状況(全景)
(上 : 正面より 下 : 上流より)
写真-4.1 概略説明用パネルの設置
A 区間 B 区間
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(1)A 区間
写真-4.3 A 区間の展示ブロック
従来の護岸ブロック 留意事項に配慮した護岸ブロック
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(2)B 区間
留意事項に配慮した護岸ブロック
写真-4.4 B 区間の展示ブロック
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