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大規模崩壊潜在斜面と微地形の現地確認

2 大規模崩壊潜在斜面の点検調査

2.1 現地確認

2.1.2 大規模崩壊潜在斜面と微地形の現地確認

第 2 段階調査で大規模崩壊潜在斜面と判定された単元斜面について、机上で微地形判読 した後、現地確認を行う。現地では当該大規模崩壊潜在斜面とその周辺の基本情報(保全 対象、アクセス方法等)を確認する。

1) 微地形の現地確認

現地確認では、ポータブル GPS 機を用いて亀裂・段差地形、線状凹地・二重山稜の位置 を確認し、それを図上の判読結果と比較する。現地確認結果により、必要に応じて判読結 果を修正し、微地形の位置情報(緯度経度、標高)を記載する。微地形の模式図を図 2.1.1 に示す。ここでは、移動杭の設置を考慮し、微地形として亀裂・段差地形(図 2.1.1 では

「f(山向き)小崖地形」に相当)と線状凹地・二重山稜に注目する。その他の微地形につ いては、位置情報、状況を把握する。

図 2.1.2 に、単元斜面の地形表現図上の微地形判読結果の例を示す。微地形判読の詳細 については「大規模崩壊潜在斜面危険度判定マニュアル(案)」を参照されたい。

図 2.1.1 斜面に見える微地形の模式図(鈴木6), 2004)

6) 鈴木隆介(2000):建設技術者のための地形図読図入門 第 3 巻 段丘・丘陵・山地,古今書院.

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図 2.1.2 単元斜面の微地形判読図と現地確認微地形位置 の例(小塩地すべりの例)

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① 亀裂・段差地形

亀裂・段差地形とは、斜面の重力変形によって斜面上に形成された亀裂または階段状 の地形をいう。段差地形については、小崖と呼ばれることもある(例えば、千木良 , 20137))。

図 2.1.1の模式図に示したように、山側が崖になる場合が多い。谷側が高い場合は 逆向 き小崖と呼ばれる。

図 2.1.3~図 2.1.6は、亀裂・段差地形の地形表現図上での特徴と現地状況を比較した ものである。また、判読による亀裂・段差地形の幅と現地計測結果を比較した 例を示し ている。

図 2.1.3 亀裂・段差地形の地形表現図上と現地確認( 図 2.1.2 の JD03 の箇所)

(a)北東―南西方向に伸びる南西側が低い段差地形 (b)現地では明瞭な段差地形と確認された

(c)段差地形の断面位置と平面図上の幅 (d)段差地形の断面形状

図上での段差地形の幅は 3.7m であったのに対し、現地確認では 3.5m であった。

7) 千木良 雅弘(2013): 深層崩壊, p.231, 近未来社

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図 2.1.4 亀裂・段差地形の地形表現図上と現地確認( 図 2.1.2 の JD02 の箇所)。

(a)北東―南西方向に伸びる北西側が低い段差地形 (b)現地では明瞭な段差地形と確認された

(c)段差地形の断面位置と平面図上の幅 (d)段差地形の断面形状

図上での段差地形の幅は 8.8m であったのに対し、現地確認では 8.3m であった。

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図 2.1.5 亀裂・段差地形の地形表現図上と現地確認( 図 2.1.2 の JD03 の箇所)。

(a)北西―南東方向に伸びる南西側が低い段差地形 (b)現地では明瞭な段差地形と確認された

(c)段差地形の断面位置と平面 図上の幅 (d)段差地形の断面形状

図上での段差地形の幅は 6.2m であったのに対し、現地確認では 5.1m であった。

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図 2.1.6 亀裂・段差地形の地形表現図上と現地確認( 図 2.1.2 の JD04 の箇所)

(a)北西―南東方向に伸びる数段の筋があり、南西側が低い段差地形と判断される (b)現地では明瞭な段差地形と確認された

(c)段差地形の断面位置と平面図上の幅 (d)段差地形の断面形状

図上での段差地形の幅は 3.5m であったのに対し、現地確認では 2.9m であった。

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② 線状凹地・二重山稜

線状凹地は、山地、丘陵地の稜線に平行する傾向のもった凹地形であって、 重力変 形として山稜に平行して形成される場合が多い。線状凹地の位置が山稜にある場合、

二重山稜と呼ばれる。また、山稜に並行していくつかの線状凹地がある場合は多重山 稜という。

図上で判読された線状凹地は、現地では V または U 形の溝状に見える。一般的に崩 壊斜面の移動方向に垂直な方向に延長する。

図 2.1.7から図 2.1.10に判読図、現地確認写真及び地形断面を示した。

図 2.1.7 線状凹地・二重山稜の地形表現図上と現地確認(図 2.1.2 の J01 の箇所)

(a) 北東―南西方向に伸びる明瞭な筋(黒い矢印の間)があり、線状凹地と判断される (b)現地では明瞭な凹地が確認された

(c)線状凹地の断面位置と平面図上の幅 (d)線状凹地の断面形状

図上での線状凹地の幅は 10.1m であったのに対し、現地確認では 9.6m であった。

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図 2.1.8 線状凹地・二重山稜の地形表現図上と現地確認( 図 2.1.2 の J02 の箇所)

(a) 北東―南西方向に伸びる線状凹地 (b)線状凹地の現地確認

(c)線状凹地の断面位置と平面図上の幅 (d)線状凹地の断面形状

図上での線状凹地の幅は 8.7m であったのに対し、現地確認では 6.6m であった。

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図 2.1.9 線状凹地・二重山稜の地形表現図上と現地確認( 図 2.1.2 の J03 の箇所)

(a) ほぼ南北方向に伸びる明瞭な線状凹地 (b)線状凹地の現地確認

(c)線状凹地の断面位置と平面図上の幅 (d)線状凹地の断面形状

図上での線状凹地の幅は 9.0m であったのに対し、現地確認では 7.8m であった。

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図 2.1.10 線状凹地・二重山稜の地形表現図上と現地確認( 図 2.1.2 の J04 の箇所)。

(a) ほぼ南北方向に伸びる明瞭な線状凹地 (b)線状凹地の現地確認

(c)線状凹地の断面位置と平面図上の幅 (d)線状凹地の断面形状

図上での線状凹地の幅は 6.9m であったのに対し、現地確認では 6.0m であった。

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