國
立 政 治 大 學
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1秋の日かげに かがやきて、
色香けだかき 菊の花。
これぞまことに 花中の君子。
2種をつたえて 外つ國の、
人もとうとむ 菊の花。
げにも道理よ みかとの御紋。
22. 秋の山
1われらの好む 秋きたれり。
わらじふみしめ 山に登る。
紅葉うつくし 峰も谷も。
白雲わきたつ 足のもとに。
2たのしげなるよ 鳥のなく音。
遠くひびくよ 谷のながれ。
木の間をわけて きのことらん。
栗の實ひろいて みやげとせん。
23. 雪の朝
1一度に花さく 枯野の草葉、
いずこも春めく 冬木の櫻。
うつくし、雪降るけしき、
おもしろ 朝のながめ。
2緑も隠るる 園生の松葉、
姿も埋るる 垣根の笹葉 暮まで 降れ降れ雪よ、
明日まで 積め積め雪よ。
24. 正直
‧ 國
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1忘るなよ、正直は
人間の守るべき 第一の德なるを。
2交りて友達の 信用を受くべきも、
ただ是ぞ この德ぞ。
3商のもとでとは、金よりも品よりも、
ただ是ぞ この德ぞ。
25. 二宮金次郎
1柴刈り縄ない 草鞋をつくり、
親の手を助け 弟を世話し、
兄弟仲よく 孝行つくす、
手本は二宮 金次郎。
2骨身を惜まず 仕事をはげみ、
夜なべすまして 手習読書、
せわしい中にも 撓まず学ぶ、
手本は二宮 金次郎。
3家業大事に 費をはぶき、
少しの物をも 粗末にせずに、
遂には身を立て 人をもすくふ、
手本は二宮 金次郎。
26. 職業
1なすべき業は人毎に、
おのずからなる定めあり 一日はげみはたらきて、
やすろう夜こそたのしけれ。
2なすことなくて一日を、
すごすは人の道ならず。
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身におう業をつとめてぞ、
世に生れたるかいあらん。
3力の限はたらきて、
つみえし家のさいわいに、
たのしく月日おくりなば、
心はいかに清からん。
27. 勤儉
1父母より受けし この身體、
筋骨すべて 力あり。
この手をむだに なすべきか、
この足むだに なすべきか。
はたらくための この手なり、
はたらくための この足ぞ。
毎日つとめ はたらくが、
まことの人の 道なるぞ。
2はたらく人は おのずから、
身體もつよく なり行きて、
かせぐにおいつく 貧もなく、
財寶も自然 得らるべし。
財寶を得ては むだにせず、
貯えおきて 身を富ませ、
勤めて得たる 富こそは、
まことに人の たからなれ。
28. 養蠶
1蠶卵紙おろし 掃きたてて、
桑の若葉を 食わすれば、
‧ 國
立 政 治 大 學
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見えぬ程なる 幼蟲も、
一日一日に 育ちつつ、
四たびの眠り 覺めて後、
玉なす繭を 造るなり。
2桑の若葉の 切りきざみ、
眠起の世話や 火の加減、
夜も眠らぬ 勤勞の、
しるしは早やも あらわれて、
桑食う音の 止みわれて、
蠶簿にかかる 玉の繭。
3世に生業は 多かれと、
けに樂しきは 養蠶ぞ。
心つくして いそしめば、
いそしむ甲斐の あらわれて、
やがてはこれぞ 家の富 、 やがてはこれぞ 國の富。