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第三章 中国について

3.6 声楽学習現象

台湾であまり人気がない声楽は、中国で案外人気がある。中国の 声楽には美声唱法、民族唱法、流行唱法の三種類がある。

1. 美声唱法79ベルカント:美声唱法はオペラ向けの唱法、(裏 声共鳴)

2. 民族唱法80フォーク :中国の民謡で使われるような唱法(行 腔と咬字)

3. 流行唱法81:ポピュラー:フィーリングを表現することに重 きを置く唱法(地声と裏声)

       

79 李(2012:4-6)

80 李(2001:1)

81 徐(2001:1-2)

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国学校芸術教育総体企画」が公布され実施された。この企画に基づ いて、小学校は毎年芸術のコンクールを開催するようになった。歌 唱はこのコンクールの音楽部門に含められている。歌唱は楽器の購 入の必要がなく、最も経済的であり、また最も短期間で習得できる ため声楽の人気がより高まった。このように、学校が音楽活動を積 極的に推奨しているため成績が気になる親は子供に声楽を積極的に 勉強させている。

今や小学生が声楽を習うという現象は一般的になっている。歌を 歌うのが好きな子供をもつ大半の中国の親は、ステージに立ち大勢 の前で話すことをわが子に促す風潮がある。彼らが声楽を二流の楽 器とは思っていないことに加え、学校であれ、民間企業で開催され るものであれ、歌のコンクールが盛んに行われているという全体の 環境も、子供に声楽を習わせる雰囲気を促進している。彼らは自分 たちの子供がこのような訓練を通じてステージに立つことを大いに 期待しており、これこそが中国で声楽が人気のある最も重要な理由 であろう。

また今でもテレビや映画で民謡のCMをよく見る。また中国版紅 白歌合戦である国営チャンネルの「央視春晩」で、毎年必ず民謡の 演出がある、さらに中国リーダー習近平の妻は名高い民謡歌手彭麗 媛であることも、人々の声楽に対するいいイメージに影響を与えて いると言える。

流行唱法はポップソングを歌う時に使われる方法である。最近で は素人歌唱コンクール番組があるため、台湾と中国では声楽を習う ブームが巻き起こっている。なぜなら以前はテレビに出て歌う機会 など夢でしかなかったが、このような番組により素人がアイドルや プロの歌手になった気分で人前で歌うことが身近になったからであ ろう。しかし流行唱法は今のところ専門音楽教育には含まれていな い。

なお台湾には、国が経営する歌劇団がなく、声楽家には将来の進 路や望みはあまりないといえる。また古典的なオペラも普通の台湾

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人にとっては、非常に遠い存在である。

圖 6 中国の声楽は三種類の唱法がある 出典: 筆者自身による作成

3.6.2 人気のある楽器について

中国で人気のある楽器について考えてみたい。以下は福建省晉江 市教育局が、2015 年 1 月 18 日に福建省晉江市寶龍城市廣場で開催し た晉江市青少年児童才藝比賽85(青少年児童芸術コンクール)におい て音楽部門に参加した人の人数を項目ごとにまとめたものである。

参加者は 422 名である。

圖 7 2015 年福建省晉江市青少年児童才藝比賽 出典: 福建省晉江市寶龍城市廣場企劃部

       

85 晉教德[2014]年 62 号*福建省文部科学省の通知書。

美声唱法 • プロ

• 歌劇院

民族唱法

• 民歌手

• CM

ポピュラ

• 芸能人

• 素人歌唱コンクール

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この調査からも現在中国で最も多くの人が習っている楽器はやは りピアノであることが裏付けられる。また歌唱部門参加者が最も多 かったことは、中国で声楽の人気があることを物語っていると言え よう。

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