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世界のコーヒーの歴史

第二章 コーヒー

2.1  世界のコーヒーの歴史

世界のコーヒーの起源はアフリカから始まる。世界のコーヒーは オランダ語の「kaffa」、アラビア語の「qahwa」に由来する。コーヒ ーは、宗教の伝番と貿易を通じて世界中に広まった。現在、世界コ ーヒーの産地はたくさんある。エチオピア、アラビア、トルコ、フ ランス、イタリア、オランダ、スペイン、ポルトガル、ドイツ、オ ーストリア、ベルギー、イギリス、ギリシャ、ロシア、カナダ、ア メリカ、ブラジル、コロンビア、メキシコなどである。さらに、台 湾にもある。

コーヒーの起源に関しては、いくつか伝説がある。一番早く現れ たのは、6世紀(501-600)頃の東アフリカのエチオピアに始まると 考えられる。さまざまな伝説あるが、ここでは特に有名の山羊と鳥 の伝説を紹介する。

6 世紀頃に、エチオピア草原でカルディという名の羊飼いが、

羊の郡れを連れて草を食べさせていました。ある日、羊がと んだりははねたり、はしゃぎ回っているので、そばに行って みると、真っ赤な木の実が落ちていて、それを羊が食べてい るのです。カルディもためしに食べてみると、甘ずっぱい味 がして、そのうちに爽快な気分になりました。不思議に思っ て、近くの僧院に行って僧侶に話しました。話を聞いた僧侶 が、それを食べると勤行の間、睡魔に襲われないことを発見 して、それを覚醒の秘薬としました7

つまり最初、コーヒーは人類に薬として扱われていたのだった。

また、当時のコーヒーのは宗教家たちが伝えていた。次第に、コー        

7 高島(1974):55.

ヒーは東アフリカに広まっていた。10 世から 11 世紀(901-1100)に 入ると、アラビア半島に伝わた。

12 世紀-13 世紀(1101-1300)に入ると、コーヒーはエチオピアか らアラビア半島のイエメンのモカコーヒー栽培が試みられた。最初 にモカ(mocha)コーヒーがイエメンから始まった。当時は、モカコー ヒーとは単純にコーヒー豆と水を混ぜて煮たものであった。同時に、

イエメンの地域では多数の人々にもコーヒーの栽培を試みた。当時 は、アラビアの豆が海外へ輸出される前に、コーヒーの豆を煮なけ ればならないという決まりがあった。コーヒー豆を煮たあと、コー ヒー豆の輸出を許可された8。この「モカ」コーヒーを始めて煮たとい われる人は、イスラム宣教師 ASSIA DEALEY である。ちなみに、こ の「モカ」は商港として 15 世紀から 17 世紀にかけてコーヒーの貿 易が非常に全盛期である9

また別の伝説として以下で紹介するアラビア伝説がある。刑罰で 国外へ追放された酋長シェイク・オマールが人を救う伝説である。

以下、見てみよう。

……の上の木の枝で鳥がはしゃいでいます。木に赤い実がな っていて、鳥はそれをついばんでいるのです。長い眠りで幾分

気力の回復したオマールは、やおら立ち上がって、その実を摘 み採り、口の中に放り込んでみました。すると甘ずっぱい味が します。しばらくほおばっていると、はっきりと目がさめて、

気分が爽快になり、気力が満ち満ちてきたような感じになりま した。……さっそくこの実を煎したものを飲ませて治療して歩 き、たくさんの患者を救いました10

以上の二つのコーヒーのストーリから見えると、第一のヤギ伝説 からは、初期のコーヒーの外見は赤くて、味は苦かったことが分か        

8 高島(1974):50.

9 史都華(2015):64.

10 高島(1974):56.

る。コーヒー成分の中に、カフェインが含まれている。人や動物を 興奮させ、覚醒させる効果があると考えられる。第二の鳥伝説から わかることは、コーヒーの効果で病を治すことができることである。

このようにコーヒーの伝説は複数ある。では、その後の発展に見て 行こう。

15 世紀(1401-1500)に入ると、コーヒーの伝播はイスラム世界か ら徐々に広まった。1454 年に、イスラム国の聖人シーク・ゲマレンデ ィンが近く都市を旅している時に、コーヒーに関する効用や知識を 持って、エチピアのアビシニアに伝えた11。また、1480 年に、メッカ で行われた「ハッジ(hajj)」という儀式の前に、コーヒーが使われた12。 そして、16 世紀(1501-1600)以降、ヨーロッパに近づいていた。1511 年 6 月に、メッカでコーヒーと酒は同類と認められていた。1539 年 に、エジプトのカイロではコーヒーを販売する行為を禁止された。

従って、コーヒーを販売する人は、鞭打ちされるなど処分を受けた。

厳しいときは処刑までされた。1554 年に、コーヒー・ハウスが、世 界ではじめてトルコのコンスタンチノープル(今のイスタンブール)

で営業が始まった「カーヴェハーネ」と呼ばれる。コーヒーがヨー ロッパになかなか広まってなかった原因は悪魔の飲み物として考え られていたことが、そして、時のローマ帝国カトリック教会ではコ ーヒーを伝播させるか否か論争さえ行った。だが 1600 年に、トルコ で大きな弾圧が起こった13。続いてヨーロッパについて見て行こう。

1615 年頃に、イタリアの旅行家ジャンテブノはコーヒーをトルコか らイタリアのベニスに伝えた。また、同年にカトリック教の宣教師 がコーヒーの豆をローマに持ち込んだ。1641 年に、タリュト島出身 の留学生がコーヒーの豆をイギリスのオックスフォードに持ち込ん だ。1657 ごろには、コーヒーはロンドンで広まっていた。1660 年ま でに、イギリスやアムステムルダムとハーグでコーヒーハウスが出

       

11 高島(1974):145.

12 史都華(2015):84.

13 史都華(2015):86.

7  れた。1727 年に、はじめてブラジルのコーヒーが栽培された。1774 年に、べルギ―にいた聖職者モルクがコーヒーをブラジルにもち帰

ヨーロッパのパリでコーヒーハウスが普及し、コーヒーは一般市民 に届くものになった20

19 世紀(1701-1800)頃に入ると、コーヒーはヨーロッパからブラ ジルを経由して、アメリカに入ってきた。ある伝承によると、ドミ 二カ共和国のサン・ドミンゴ島に、海外から逃亡してきた逃亡者が はコーヒーの栽培方法が島の住民を教えた。

その後、コーヒーの伝播ルートはアフリカ、アジアなどに広がって いく。19 世紀以降(1801-1900)、世界各地でコーヒーの栽培、商売、

貿易など活動が始まり、世界各地でも独自のコーヒー文化が発展し た。特にブラジルでは、1920 年に、ブラジル政府がコーヒー栽培を 拡大するため、コーヒーの栽培を奨励した21