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現代日語「naru 表現」諸相之研究

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Academic year: 2021

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科技部補助專題研究計畫成果報告

期末報告

現代日語「naru 表現」諸相之研究

計 畫 類 別 : 個別型計畫 計 畫 編 號 : MOST 102-2410-H-004-099- 執 行 期 間 : 102 年 08 月 01 日至 104 年 01 月 31 日 執 行 單 位 : 國立政治大學日本語文學系 計 畫 主 持 人 : 蘇文郎 計畫參與人員: 碩士班研究生-兼任助理人員:陳祥 碩士班研究生-兼任助理人員:城戶秀則 處 理 方 式 : 1.公開資訊:本計畫涉及專利或其他智慧財產權,2 年後可公開查詢 2.「本研究」是否已有嚴重損及公共利益之發現:否 3.「本報告」是否建議提供政府單位施政參考:否

中 華 民 國 104 年 04 月 30 日

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中 文 摘 要 : 本専書寫作計畫主要以申請人過去一系列有關日語變化表達 句之既有研究成果 為基礎,進一歩將「ナル表現」所具有的語用與語義特徵加 以釐清、並對此句子 結構的功能作更周延的探討、將研究成果匯集成書。本專書 分 14 章。總字數約 18 萬字。 中文關鍵詞: 變化構句、自發、可能、被動、多義性、虚詞化、漢語對應 關係、語義轉化、形式動詞用法、繋詞(copula) 英 文 摘 要 : 英文關鍵詞:

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現代日本語の「ナル」表現の諸相

蘇文郎

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2 目 次 序 章 ... 11 1.は じ め に ... 11 2.変 化 表 現 に お け る 「 ナ ル 表 現 」 の 位 置 づ け ... 11 2.1.変 化 表 現 と は ... 13 2.2.「 変 化 」 と 「 変 化 表 現 」 ... 13 2.3.結 果 語 の 扱 わ れ 方 ... 14 3.2.本 研 究 の 記 述 枠 組 ... 16 3.3.本 研 究 の 記 述 範 囲 と 立 場 ... 18 第 一 章 変 化 自 動 詞 文 ( I) ... 20 1.は じ め に ... 20 2.変 化 表 現 の 類 型 及 び そ の 基 本 事 項 ... 20 2.1 変 化 表 現 の 類 型 ... 20 2.1.1( A ) 述 語 が 自 動 詞 に よ る も の ... 20 2.2 各 種 の 変 化 表 現 の 意 味 と 用 法 ... 21 2.2.Ⅰ 「 X が V ( 変 化 自 動 詞 )」 ... 21 2.2.Ⅱ 「 X が Y ( 名 詞 ) {に / と } V 」 ... 24 2.2.1 「 名 詞 に 」「 名 詞 と 」 に よ る 結 果 語 に つ い て の 従 来 の 取 り 扱 い 方 と そ の 問 題 点 ... 25 2.3.Ⅲ 「 X が Y 形 容 ( 動 ) 詞 連 用 形 V 」 ... 28 2.3.1 品 詞 論 か ら み る 結 果 語 の 取 り 扱 い 方 ... 29 2.3.2 結 果 語 の 二 つ の タ イ プ と そ の 扱 い ... 32 3. 「 な る 」 に よ る 変 化 表 現 の も う 一 つ の 側 面 ... 34 4. 終 わ り に ... 35 第 二 章 変 化 自 動 詞 文 ( Ⅱ ) ... 36

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3 1. は じ め に ... 36 2. 「 ~ こ と に な る 」・「 ~ よ う に な る 」 の 構 文 形 式 と 意 味 用 法 ... 36 2.1 「 ~ こ と に な る 」・「 ~ よ う に な る 」 の 構 文 形 式 ... 36 2.2 「 ~ こ と に な る 」 ... 37 2.2.1 「 ~ こ と に な る 」 の 典 型 的 用 法 ... 37 2.2.2 「 ~ こ と に な る 」 の 周 辺 的 用 法 ... 39 3 「 ~ よ う に な る 」 ... 43 3.1 従 来 の 扱 い ... 43 3.2 「 ~ よ う に な る 」 の 構 文 的 特 徴 と 典 型 的 用 法 ... 44 3.3 「 形 容 詞 ( 連 用 形 ) な る 」 型 の 変 化 構 文 と の 関 連 性 .... 46 4. 終 わ り に ... 46 第 三 章 「 N ニ / ト ナ ル 」 の 非 変 化 的 用 法 及 び 他 の 表 現 と の 連 続 性 ... 48 1. は じ め に ... 48 1.1 本 章 の 目 的 ... 48 1.2 本 章 の 記 述 の 枠 組 ... 48 2. 「 N ニ /ト ナ ル 」 の 非 変 化 的 用 法 ... 50 2.1 思 考 過 程 を 経 て 得 た 結 果 を 表 す ... 50 2.2 丁 寧 さ を 表 す モ ダ リ テ ィ 用 法 ... 52 3. 他 の 表 現 と の 連 続 性 ... 52 3.1 受 動 表 現 と の 連 続 性 ... 52 3.2 可 能 表 現 と の 連 続 性 ... 56 3.4 文 法 化 し た 「 ナ ル 」 ... 58 3.4.1. 二 つ の 節 を 結 ぶ テ キ ス ト 機 能 に 転 じ た 「 ナ ル 」 ... 58

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4 3.4.2. 形 式 動 詞 化 し た 「 ナ ル 」 ... 59 3.5 「 ナ ル 」 が 用 い ら れ る 慣 用 句 の 下 位 分 類 と 意 味 特 徴 ... 62 4 . 終 わ り に ... 65 第 四 章 翻 訳 に 見 る 変 化 表 現 に お け る 日 中 語 の 対 応 関 係 ... 66 1. 本 章 の 目 的 ... 66 2. 考 察 の 背 景 ... 66 3. 中 国 語 の 変 化 表 現 ... 70 3.1 中 国 語 に お け る 変 化 表 現 の 主 な 手 段 ... 70 3.2 変 化 を 表 す ア ス ペ ク ト 助 詞 “ 了 ” ... 71 3.3.翻 訳 に 見 る 日 中 語 の 対 応 関 係 ... 75 3.3.1.「 ナ ル 」 の 意 味 と 文 型 ... 75 3.4. 実 際 例 に 見 る 日 中 語 対 応 関 係 ... 85 3.4.1.「 X が Y ( 名 詞 ) に / と な る 」 ... 85 3.4.2. 「 X が Y ( 形 容 詞 連 用 形 ) な る 」 ... 88 3.5. 「 ~ こ と に な る 」 ... 92 3.6 「 ~ よ う に な る 」 ... 99 4. 終 わ り に ... 103 第 五 章 「 ナ ル 表 現 」 が 持 つ ヴ ォ イ ス 的 意 味 ... 105 1.ヴ ォ イ ス と は ... 105 1.1. 文 法 的 ヴ ォ イ ス の 「 ラ レ ル 」 が 持 つ 多 義 性 ... 106 2.「 ナ ル 」 の ヴ ォ イ ス 性 と の 相 関 ... 106 2.1.受 動 的 意 味 を 表 す 「 ナ ル 」 の 機 能 的 特 性 ... 107 2.2.1. 機 能 動 詞 「 ナ ル 」 の 持 つ 受 身 的 特 性 ... 107 2.2.2.従 来 の 捉 え 方 ... 107 2.2.自 発 的 意 味 を 表 す 「 ナ ル 」 の 機 能 的 特 性 ... 109

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5 2.2.1.従 来 の 扱 い 方 ... 109 2.2.2. 自 発 的 意 味 を 表 す ナ ル 構 文 の 機 能 的 特 性 分 析 ... 111 2.2.3「 自 発 」 と 「 可 能 」 の 違 い ... 113 2.3. 可 能 的 意 味 を 表 す ナ ル の 機 能 的 特 性 ... 114 2.3.1「 可 能 」 の 意 味 を め ぐ る 可 能 表 現 の 研 究 ... 114 2.3.2.「 ナ ル 」 の 可 能 的 意 味 形 成 の 原 理 ... 115 2.3.3.可 能 の 意 味 解 釈 ... 115 3.「( ラ ) レ ル 」 が 「 ナ ル 」 に 源 を 発 し て い る 説 ... 116 3 可 能 の 意 味 解 釈 が 成 立 す る 条 件 ... 118 第 六 章 ナ ル 表 現 の 周 辺 的 問 題 ... 120 1.は じ め に ... 120 2.文 の 意 味 構 造 に つ い て の 基 本 事 項 ... 122 2.1 述 語 句 の 階 層 構 造 と 文 構 造 ... 122 2.2.問 題 の 原 点 ... 124 2.3.テ ン ス 、 ア ス ペ ク ト 、 モ ダ リ テ ィ の 相 関 性 ... 125 3. ナ ル 表 現 に お け る テ ン ス 、 ア ス ペ ク ト 、 モ ダ リ テ ィ の 関 連 性 と 問 題 点 ... 127 3.1.テ ン ス も ア ス ペ ク ト も 捨 象 し た 関 係 概 念 を 表 す 「 ニ /ト ナ ル 」 ... 127 3.2.モ ダ リ テ ィ 的 用 法 に 転 換 し た 「 ナ ル 」 ... 128 3.3. 結 果 の 状 態 を 表 す 「 ナ ッ テ イ ル 」 と 単 な る 状 態 を 表 す 「 ナ ッ テ イ ル 」 ... 131 3.4.未 来 の テ ン ス も 実 現 の ア ス ペ ク ト も 表 す 連 体 節 の 「 ナ ル 」 . 132 3.5.「 テ イ ル 」 が 持 つ も う 一 つ の 機 能 ... 135 4 . 結 語 ... 136

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6 第 七 章 ナ ル 構 文 に お け る 意 味 の 受 動 化 現 象 ... 138 1. は じ め に ... 138 1.1. 本 章 の 目 的 ... 138 1 .2. 考 察 範 囲 ... 139 2. 先 行 研 究 と 本 研 究 の 立 場 ... 139 3. 考 察 ... 142 3.1. 「 動 作 名 詞 ニ / ト ナ ル 」 ... 142 3.1.1. 漢 語 系 の も の ... 142 3.1.2 和 語 系 の も の ... 146 4. 結 語 ... 152 第 八 章 「 < 動 名 詞 > ニ /ト ナ ル 」 の 語 形 成 と 意 味 ... 154 1. は じ め に ... 154 1.1 「 動 名 詞 ニ / ト ナ ル 」 に 関 す る 基 本 事 項 ... 154 1.2 動 名 詞 の 種 類 ... 154 1.3 先 行 研 究 と そ の 問 題 点 ... 154 1.4 考 察 範 囲 ... 155 2.「 < 結 果 動 名 詞 > ニ / ト ナ ル 」 に 関 す る 基 本 事 項 と 本 研 究 の 立 場 ... 155 2.1 「 ナ ル 」 の 本 質 : 形 式 動 詞 化 し て の 用 法 ... 155 3. 動 名 詞 の 内 部 構 造 と 意 味 特 徴 ... 160 3.1 内 部 構 造 ... 160 3.2 項 構 造 ... 160 3.3 語 彙 概 念 構 造 に よ る 意 味 分 析 ... 162 3.4 意 味 特 徴 ... 163 3.3.1 動 詞 と 動 名 詞 の 違 い に つ い て ... 164

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7 3.3.2 「 < 動 名 詞 > ニ / ト ナ ル 」 に 見 ら れ る 有 界 性 ... 165 3.5 <(他 動 的 ) 動 名 詞 ニ ナ ル >に よ る 受 身 的 意 味 へ の 転 換 ... 167 4. 中 国 語 と の 対 応 関 係 ... 168 5. 終 わ り に ... 169 第 九 章 ナ ル 構 文 に お け る 結 果 語 の 「 ニ 」 と 「 ト 」 の 使 い 分 け .171 1. は じ め に ...171 1.1 本 章 の 目 的 ...171 1.2. 先 行 研 究 及 び 問 題 点 ...171 1.3 変 化 構 文 に お け る 「 に 」 と 「 と 」 の 統 辞 構 造 ... 173 2. 「 ニ ナ ル 」 と 「 ト ナ ル 」 の 意 味 用 法 の 分 類 ... 173 2.1 実 質 的 用 法 ... 175 2.2. 形 式 的 用 法 ... 177 2.3. 非 変 化 的 意 味 の 連 体 修 飾 用 法 ... 178 3. 「 に 」 と 「 と 」 の 使 い 分 け に 相 関 す る 要 素 ... 179 3.1. 主 体 性 ... 179 3.2. 文 法 化 ... 180 3.3. 文 体 性 ... 181 3.3.1 一 般 文 章 に 見 ら れ る 「 に 」 と 「 と 」 の 使 用 分 布 ... 182 4. 日 本 語 学 習 書 に 見 た ナ ル 表 現 の 取 り 扱 い 方 及 び 学 習 者 の 作 文 に 見 た ナ ル 表 現 の 使 用 状 況 ... 182 5.終 わ り に ... 184 第 十 章 「 ナ ル 」 の 文 法 化 現 象 ... 185 1.1 本 章 の 目 的 ... 185 1.2 文 法 化 と は ... 185 2. 考 察 : 複 合 辞 化 に 見 ら れ る 「 ナ ル 」 の 文 法 化 諸 相 ... 187

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8 2.1 提 題 助 詞 化 の も の ... 187 2.2 接 続 助 詞 化 し た も の ... 188 2.3 接 続 詞 化 し た も の ... 188 3. 連 体 修 飾 用 法 の 「 ~ に /と な る ~ 」 ... 189 4. ム ー ド 助 動 詞 化 し た 用 法 ... 190 4.1 推 論 結 果 や 対 人 的 態 度 を 表 す 「 な る 」 ... 190 5. 終 わ り に ... 192 第 十 一 章 認 知 言 語 学 の 観 点 か ら 見 る 「 ナ ル 」 の 多 義 構 造 ... 193 1.は じ め に ... 193 1.2.「 ナ ル 」 の 意 味 の 本 質 ... 194 2.従 来 の 「 ナ ル 」 の 扱 い 方 と 本 研 究 の 目 的 ... 195 3.「 ナ ル 」 の 多 義 構 造 ... 196 3.1.基 本 義 ... 196 3.2. 思 考 過 程 の 結 果 と し て の 結 論 ---〈 認 識 、判 断 〉を 表 す 派 生 義 〈 第 2 義 〉 ... 197 3.3. 受 身 要 素 が 背 景 化 し 、つ い に は 捨 象 化 さ れ た 派 生 義〈 第 3 義 〉 ... 199 3.4.自 発 的 意 味 原 型 か ら の 派 生 義 ---〈 可 能 〉〈 第 4 義 〉 ... 201 3.5 話 し 相 手 に 対 す る 丁 寧 さ を 表 す モ ダ リ テ ィ 用 法 へ の 転 換 ---< 文 法 化 > ... 202 3.6. 「 ナ ル 」 が 用 い ら れ る 慣 用 句 に 見 ら れ る 意 味 拡 張 ... 205 3.7.二 つ の 節 を 結 ぶ テ キ ス ト 機 能 の 「 ナ ル 」 ... 207 4. 結 論 ... 209 第 十 二 章 認 知 意 味 論 か ら 見 た 「 ナ ル 表 現 」 の 類 型 と 意 味 構 造 . 211 1. は じ め に ... 211

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9 2. ナ ル 表 現 の 多 義 構 造 ... 212 2.1.本 研 究 の 分 析 方 法 ... 213 2.2. ナ ル の 意 味 構 造 ... 214 3. 意 味 的 観 点 に 基 づ く ナ ル 表 現 の 分 類 ... 215 3.1. 主 体 の 変 化 を 表 す ナ ル 表 現 ... 216 3.2 主 体 の 変 化 を 表 さ な い ナ ル 表 現 ... 216 ⅰ .本 来 的 構 造 、 制 度 を 表 す ナ ル 表 現 ... 216 ⅱ .未 来 に お け る コ ト ガ ラ の 成 立 を 表 す ナ ル 表 現 ... 217 ⅲ .あ る 仮 定 条 件 の も と で の コ ト ガ ラ の 成 立 を 表 す ナ ル 表 現 ... 217 ⅳ . 推 論 的 結 果 を 表 す ナ ル 表 現 ... 218 ⅴ .可 能 の 意 味 を 表 す ナ ル 表 現 ... 218 ⅵ .受 け 身 の 意 味 を 含 意 す る ナ ル 表 現 ... 218 3.3 主 体 の 変 化 を 表 す ナ ル 表 現 と 主 体 の 変 化 を 表 さ な い ナ ル 表 現 と の 意 味 的 派 生 関 係 ... 219 3.3.1. 「 A と Bⅰ と の 派 生 関 係 」 ... 220 3.3.2.「 A と Bⅱ と の 派 生 関 係 」 ... 221 3.3.3. 「 A と B ⅲ と の 派 生 関 係 」 ... 221 3.3.4. 「 A と B ⅳ と の 派 生 関 係 」 ... 222 3.3.5. 「 A と B ⅴ と の 派 生 関 係 」 ... 223 3.3.6. 「 A と Bⅵ と の 派 生 関 係 」 ... 224 3.4.「 変 化 」 か ら 「 非 変 化 」 へ の 意 味 拡 張 の 原 理 ... 225 4. 認 知 意 味 論 か ら 見 た ナ ル の 慣 用 句 と 諺 の 意 味 構 造 ... 226 4.1.ナ ル 慣 用 句 ... 226 4・2 ナ ル 諺 ... 228

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5. 終 わ り に ... 229

付 録 < ナ ル 慣 用 句 ・ 諺 の 語 例 と 意 味 用 法 > ... 230

終 章 ... 234

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現 代 日 本 語 の 「 ナ ル 」 表 現 の 諸 相

序 章

1.は じ め に 本 研 究 は 現 代 日 本 語 の 「 ナ ル 」 表 現 に つ い て 、 個 別 の 文 法 的 な 現 象 を 記 述 し つ つ 、文 法 構 造 と 意 味 構 造 と の 相 関 を 探 り 、「 ナ ル 」表 現 の 全 体 像 を 捉 え よ う と し た も の で あ る 。 現 代 日 本 語 の 「 ナ ル 」 に つ い て は こ れ ま で に も 、 個 別 の 問 題 と し て 論 じ た 研 究 、 特 定 の 側 面 に つ い て 特 徵 が 述 べ ら れ た 論 考 は 少 な か ら ず あ り 、 大 き な 成 果 が 蓄 積 さ れ て い る 。 し か し な が ら 、 ナ ル 表 現 の 意 味 的 、 文 法 的 な 特 徵 に つ い て 総 合 的 に 論 じ ら れ た も の は な い よ う に 思 わ れ る 。 本 研 究 は そ れ を 試 み よ う と し た も の で あ る 。 2.変 化 表 現 に お け る 「 ナ ル 表 現 」 の 位 置 づ け わ れ わ れ の 日 常 生 活 に お い て 最 も 頻 繁 に 行 わ れ る 言 語 形 式 の 一 つ に「 変 化 表 現 」が あ る 。「 変 化 」と い う 概 念 は 、動 詞 の 意 味 を 構 成 す る 諸 要 素 の 中 で 、「 動 作 」「 作 用 」「 状 態 」な ど と 並 ん で 、も っ と も 基 本 的 な も の の 一 つ で あ る 。池 上 嘉 彦( 1981:24~ 25)が 言 語 的 表 現 を 意 味 論 的 に 、「 言 語 に よ る 表 現 の 対 象 と な る 外 界 の 出 来 事 は < 変 化 > か < 状 態 > か の い ず れ で あ る 」、そ し て「 < 変 化 > と < 状 態 > と い う 二 つ の 項 は そ れ だ け で 余 剰 の な い 完 全 な 分 類 を 構 成 す る 。 従 っ て < 変 化 > と < 状 態 > の 言 語 的 表 現 に 用 い ら れ る 構 造 型 を 規 定 す る こ と が で き れ ば 、 外 界 の 出 来 事 を 表 現 す る 際 、 言 語 に よ っ て 用 い ら れ る す べ て の 構 造 型 が 規 定 さ れ る 事 に な る 。」と 指 摘 し て い る よ う に 、「 変

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12 化 」 と い う 概 念 は 動 詞 の 意 味 論 の み な ら ず 、 表 現 論 で も 活 用 さ れ て い る 重 要 な 概 念 で あ る 。 表 現 論 的 な 観 点 で も よ く 知 ら れ て い る こ と だ が 、「 す る 」表 現 対「 な る 」 表 現 と い う 区 別 が さ れ る こ と が あ る 。 従 来 、 英 語 と 日 本 語 の 表 現 構 造 を 対 比 さ せ 、 < ス ル > 型 言 語 と < ナ ル > 型 言 語 と い う よ う な 表 現 の 好 み の 差 が 指 摘 さ れ て き た 。 こ の 点 に お い て は 、 中 国 語 と 比 較 し て み て も 、 日 本 語 の 「 ナ ル 」 型 言 語 と い う 特 徴 が さ ら に 顕 著 に 現 れ て く る の で あ る 。 日 本 語 の 変 化 構 文 に つ い て 、 こ れ ま で 多 く の 研 究 者 に よ っ て 様 々 な 立 場 か ら 盛 ん に 研 究 が 行 わ れ て き て お り 、 大 き な 成 果 が あ げ ら れ て い る 。 変 化 文 の 構 造 に 関 す る こ れ ま で の 研 究 で は 、 や は り 文 は 客 体 的 な 事 柄 内 容 を 表 す 部 分 と 、 話 し 手 の 主 体 的 態 度 を 表 す 部 分 か ら な る と い う 考 え 方 が 広 く 採 用 さ れ て い る 。 こ の よ う な 考 え 方 は 日 本 語 文 法 研 究 の 中 で 特 に 伝 統 的 文 法 研 究 に お い て も 有 力 な 考 え 方 で あ る 。 そ れ ぞ れ の 変 化 構 文 に つ い て 、 こ れ ま で に 行 な わ れ た 非 常 に 数 多 く の 研 究 の 中 で 、特 に 変 化 動 詞 文 に つ い て 近 年 、例 え ば 、奥 津( 1996 ~ 1997) 影 山 ( 1996) 仁 田 ( 2002) な ど に よ る か な り 詳 し い 論 述 が 提 出 さ れ て い る 。 た だ 、 奥 津 は 主 に 変 化 動 詞 文 に お け る 連 体 と 連 用 の 対 応 の 問 題 に 焦 点 を 置 き 、 影 山 は 語 彙 概 念 構 造 の 基 本 形 に 基 づ い て 、 結 果 構 文 に お け る 働 き か け と 結 果 の 合 成 の 問 題 に 分 析 の 重 点 を 置 い て い る 。 そ し て 仁 田 は 主 に 結 果 の 副 詞 の 出 現 と 動 詞 の 下 位 分 類 と の 相 関 関 係 の 解 明 を 目 指 し て い る 。 い ず れ も 変 化 動 詞 文 の 個 別 的 な 問 題 に つ い て の 論 考 で あ る 。 変 化 表 現 全 体 に 関 す る 体 系 的 な 研 究 は 筆 者 の 知 っ て い る 限 り 、 ま だ な い よ う で あ る 。

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13 な お 、 従 来 の 変 化 表 現 の 研 究 は 主 に 形 態 論 、 統 語 論 、 意 味 論 に 重 点 が 置 か れ て お り 、 表 現 論 、 語 用 論 の 面 か ら の 研 究 は そ れ ほ ど 多 く は な い と い う の が 現 状 で あ る 。い わ ゆ る 変 化 動 詞 の 非 変 化 的 用 法( 例 え ば 、 モ ダ リ テ ィ 、 コ ピ ュ ラ 的 用 法 ) や ヴ ォ イ ス と の 連 続 性 ( た と え ば 、 受 動 、 可 能 、 自 発 )、 形 式 動 詞 化 し た 「 ナ ル 」「 ス ル 」 な ど 、 即 ち 変 化 表 現 に 関 す る 未 開 拓 の 問 題 が ま だ た く さ ん 残 さ れ て い る と 思 わ れ る 。 2.1.変 化 表 現 と は こ こ で 本 研 究 の 中 心 課 題 で あ る 「 変 化 表 現 」 の 基 本 概 念 に つ い て 関 連 の 先 行 研 究 を 概 観 し な が ら 本 研 究 の 立 場 を 明 ら か に し て お き た い 。 2.2.「 変 化 」 と 「 変 化 表 現 」 変 化 表 現 と は 何 か 先 行 研 究 に 当 っ て み る と 、 色 々 違 う 定 義 の し か た が な さ れ て い る こ と が 分 か る 。 こ こ で ま ず 意 味 論 と 統 語 論 的 な 立 場 か ら の 変 化 構 文 の 研 究 と し て よ く と り あ げ ら れ る 寺 村 秀 夫 及 び 奥 津 敬 一 郎 両 氏 の 「 変 化 」 と 「 変 化 表 現 」 に つ い て の 定 義 を 見 て み よ う 。 寺 村 ( 1982:118) は 変 化 と い う の は あ る 存 在 主 体( X)が 或 る 状 態 、初 め の 状 態( S) か ら 他 の 状 態 、 結 果 の 状 態 ( G) へ 移 行 す る こ と で あ る 。 と 述 べ て い る の に 対 し て 、 奥 津 敬 一 郎 ( 1996:77~ 78) は < 主 体 > は t1と い う 時 間 に お い て s1と い う 状 態 に あ る 。そ の < 全 体 > が t1よ り 遅 い t2と い う 時 間 に お い て s1と 違 う s2と い う

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14 状 態 に あ る と き 、 そ の 現 象 を 「 変 化 」 と 言 う 。 と い う 捉 え 方 を し て い る 。 変 化 自 動 詞 文 に お け る 「 変 化 」 に つ い て は お お か た 同 じ 定 義 の し か た を し て い る よ う に 見 え る が 、 両 者 の 間 に は や や 異 な る と こ ろ が あ る 。 そ れ は 時 間 に 関 す る 表 示 が 明 確 に さ れ て い る か ど う か の 違 い で あ る 。 こ の 極 複 雑 な 様 相 を 呈 し て い る 変 化 表 現 を 考 察 す る に あ た っ て 、 ど う し て も 共 通 の 理 論 と 枠 組 み の 設 定 が 要 請 さ れ る 。 本 研 究 で は 変 化 他 動 詞 文 に お け る 「 変 化 」 と 「 変 化 表 現 」 に つ い て は 意 味 的 に も 統 語 的 に も 外 延 が 広 い 寺 村 ( 1982) の 考 え 方 を と り 入 れ 、 論 を 進 め て い く 。 2.3.結 果 語 の 扱 わ れ 方 本 研 究 の 立 場 と の 関 連 で 結 果 語 の 扱 わ れ 方 を 簡 単 に 触 れ て お こ う 。 変 化 動 詞 が 要 求 す る 変 化 の 結 果 状 態 を 表 す 成 分 の 統 語 的 位 置 づ け に つ い て は 、 学 説 間 に は 大 き な 違 い が 見 ら れ る よ う で あ る 。 た と え ば 寺 村 は 変 化 の 結 果 の 状 態 「 Y ニ 」 は 「 ナ ル 」 類 の 変 化 動 詞 に と っ て は 必 須 補 語 で あ る ( 一 部 の 動 詞 に と っ て は 準 必 須 補 語 と な る ) と 主 張 す る の に 対 し て 、 奥 津 ( 1983) は 「 変 化 動 詞 文 ニ オ イ テ < 事 物 > ハ 名 詞 ト シ テ 実 現 シ 、 < 始 発 > ハ 名 詞 ト シ テ 実 現 シ テ 「 カ ラ 」 格 マ タ ハ「 ガ 」格 を ト リ 、「 結 果 」ハ 副 詞 ト シ テ 実 現 ス ル 。」( 点 線 は 筆 者 ) と い う よ う に 結 果 語 を 副 詞 と し て と ら え て い る 。 ま た 、 従 来 の 研 究 で は 結 果 語 は 変 化 構 文 の 一 つ の 成 分 と し て 捉 え て い る の が 主 流 で あ る が 、 奥 津 ( 1977) と 城 田 ( 1993) の よ う に 結 果 語 は 補 文 か ら 来 た も の と 主 張 す る 説 も あ る 。 奥 津 は 結 果 語 に つ い て は 「 名 詞 + ニ 」 の 形 だ け で な く 、 形 容 詞 、 形 容 動 詞 も 結 果 語 に な

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15 る し 、 さ ら に 動 詞 も 「 ヨ ウ ニ 」 を と っ て 結 果 語 と な る 。 と い う よ う に 、 す べ て の 形 の 文 が 変 化 動 詞 の 結 果 語 と な る と 強 調 し て い る1。ま た 、結 果 語 を 変 化 動 詞 に 対 し て 、い か な る 統 語 的 関 係 に あ る も の と 位 置 づ け る か に つ い て は 、 従 来 の 扱 い 方 は 大 体 、 形 の 上 で 「 名 詞 + 格 助 詞 」 は 補 語 ( あ る い は 補 充 語 、 補 充 成 分 ) と 、 形 容 詞 、 形 容 動 詞 の 連 用 形 及 び 副 詞 は 「 修 飾 語 」( あ る い は 連 用 修 飾 語 、 連 用 修 飾 成 分 ) と 呼 ん で 、 線 を 引 い て 区 別 す る の が 主 流 で あ る 。 一 方 益 岡 ( 1987) や 早 津 ( 1995) の よ う に 変 化 動 詞 が 必 須 成 分 と し て 要 求 す る 結 果 語 を 形 の 上 か ら 区 別 せ ず 、 一 括 し て 「 補 足 語 」( 益 岡 ) や「 必 須 補 語 」( 早 津 )と す る 傾 向 が 最 近 目 立 つ よ う に な っ て き た こ と が 注 目 さ れ る べ き で あ る 。 本 研 究 も 、 文 の 基 本 的 な 構 造 を 「 命 題 」( 客 体 的 事 柄 を 表 す 部 分 ) と「 モ ダ リ テ ィ 」( 客 体 的 事 柄 に 対 す る 話 者 の 態 度 )の 結 合 に お い て 捉 え よ う と す る 考 え 方 か ら 出 発 す る 。「 変 化 構 文 」に お い て は 命 題 部 分 の 中 核( 主 要 素 )と な る の は 、変 化 、( 変 化 )作 用 や 働 き か け を 表 す 変 化 動 詞 で あ る 。 命 題 部 分 は 主 要 素 で あ る 。 動 詞 と 、 動 詞 に 様 々 な 形 で 従 属 す る「 主 体 」や「 対 象 」「 結 果 状 態 」を 表 す 従 要 素 と の 結 合 に よ り 形 成 さ れ る 。 こ の 従 要 素 に は 、 大 別 す る と 主 要 素 の 変 化 動 詞 に と っ て 必 須 成 分 と な る 要 素 ( 必 須 連 用 成 分 ) と 、 変 化 動 詞 に 付 加 さ れ る こ と で 、 述 語 動 詞 が 表 す 内 容 を 詳 し く す る 働 き を 持 つ 随 意 的 要 素 ( 非 必 須 連 用 成 分 ) と が あ る 。 変 化 構 文 は 、 主 要 素 と 連 用 成 分 の 結 び 付 き 方 に よ っ て 、 質 的 に 異 な る い く つ か の タ イ プ に 分 類 で き る 。 本 研 究 は 変 化 動 詞 文 の 構 文 特 徴 と 意 味 用 法 を 考 え る う え で 、 下 位 1奥 津 ( 19 77 P 9 0 ~ 93 ) 参 照

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16 分 類 さ れ た 動 詞 の 種 類 に よ る 必 須 成 分 の 設 定 が 大 変 重 要 か つ 意 義 を 持 つ と 考 え 、 以 下 で 考 察 す る 変 化 動 詞 文 に お い て 、 結 果 語 が 必 須 成 分 で あ る こ と を 前 提 に し て 、 考 察 を 進 め て い く 。 そ し て そ の 下 位 類 と し て 名 詞 句 の 形 を と る も の を「 補 語 」、形 容 詞 、形 容 動 詞 の 連 用 形 の 形 を と る も の を 「 連 用 語 」 と 呼 ぶ こ と に す る 。 3.2.本 研 究 の 記 述 枠 組 本 研 究 で 設 定 す る 研 究 課 題 は 「 ナ ル 表 現 に 関 す る 諸 問 題 」 と な る が 、 考 察 の 対 象 を 「 結 果 語 が 必 須 成 分 と し て 要 求 さ れ る 構 文 」 に 限 定 す る 。考 察 の 重 点 を 文 の 命 題( proposition)の 構 造 に 置 き 、そ れ ぞ れ の 構 文 形 式 に お け る 格 関 係 ( 格 支 配 、 格 体 制 な ど を 含 む ) や 、 述 語 と 補 語 ( 必 須 成 分 ) と の 間 の 関 係 及 び 意 味 用 法 の 特 徴 、 語 用 的 条 件 な ど を 論 じ る 。 そ し て 、 こ れ ま で あ ま り 取 り 上 げ ら れ て こ な か っ た ナ ル 表 現 が 持 つ も う 一 つ の 側 面 、い わ ば 変 化 の 意 味 を 持 た な い 、 ま た は 変 化 の 意 味 が 非 常 に う す い 用 法 も 考 察 す る 。 な お 、 そ の 周 辺 的 側 面 、 た と え ば モ ダ リ テ ィ 、 受 身 、 可 能 、 自 発 と の 関 連 づ け 、 そ し て “ 引 用 表 現 ”“ 認 識 表 現 ”“ 意 義 づ け 表 現 ” と の 連 続 性 な ど を 明 ら か に す る 。 そ れ か ら 、 翻 訳 を 通 じ て そ れ ぞ れ の 表 現 が 中 国 語 と ど の よ う な 対 応 関 係 を 示 す か を 観 察 し 、 日 中 語 の 表 現 上 の ず れ を 究 明 し て 、 中 国 語 話 者 へ の 日 本 語 文 法 教 育 に 役 立 て る こ と も 考 え て み た い 。 以 下 、 本 研 究 の 構 成 に つ い て そ の 内 容 を ご く 簡 単 に 紹 介 し て お く 。 序 章 で は 日 本 語 の 変 化 表 現 に お け る ナ ル 表 現 の 位 置 づ け や 本 研 究 の 記 述 の 枠 組 み 、 そ し て 、 結 果 語 の 従 来 の 扱 い 方 な ど に つ い て 説 明 す る 。

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17 第 一 章 で は 述 語 動 詞 に 変 化 自 動 詞 が 使 わ れ る 構 文 を 考 察 対 象 と す る 。 ま ず 第 Ⅰ 部 に お い て 、 1)「 X ガ Y〈 名 詞 〉 ニ / ト ナ ル 」 2) 「 X ガ Y(連 用 語 )ナ ル 」の 2 つ の 構 文 を と り あ げ る 。「 名 詞 + ニ / ト 」 に よ る 結 果 補 語 に 焦 点 を 合 わ せ る と 同 時 に 、「 形 容( 動 )詞( 連 用 形 )」 に も 目 を 向 け る 。 続 い て 、 第 二 章 で は 「( 補 文 ) こ と に な る 」「( 補 文 ) よ う に な る 」 及 び モ ダ リ テ ィ 形 式 化 し た 「 な る 」 を 中 心 に 考 察 す る 。「( 補 文 ) こ と に な る 」構 文 を 典 型 的 用 法 と 非 典 型 的 用 法( 3 つ の タ イ プ )、そ し て「( 補 文 )よ う に な る 」構 文 を「 漸 次 的 変 化 」、「 急 な 変 化 」、「 動 作 の 習 慣 化 」 の 3 つ の 用 法 に 分 け て 取 り 扱 う 。 ま た 、 こ れ ら の タ イ プ の 構 文 に 示 さ れ る 話 者 の 意 図 的 心 理 的 状 態 を 表 す と こ ろ の モ ダ リ テ ィ 的 要 素 の 究 明 を 試 み る 。 第 三 章 で は 「 N ニ / ト ナ ル 」 の 非 変 化 的 用 法 及 び 他 の 表 現 と の 連 続 性 を 考 え る 。 第 四 章 で は 第 二 章 ~ 第 三 章 で 考 察 し た 成 果 を ふ ま え 、 翻 訳 を 通 し て 、 ナ ル 表 現 に お け る 日 中 語 の 対 応 関 係 を 考 え る 。 第 五 章 で は 「 ナ ル 表 現 」 が 持 つ ヴ ォ イ ス 的 意 味 ・「 自 発 」「 可 能 」「 受 身 」 の 意 味 形 成 の 原 理 、 そ し て「 ナ ル 」 が 持 つ い く つ か の 機 能 的 特 性 の 特 徴 付 け 、助 動 詞 「( ラ ) レ ル 」 と の 関 連 性 を 探 求 す る 。 第 六 章 で は 「 ナ ル 」 表 現 の 周 辺 的 問 題 、 お も に テ ン ス 、 ア ス ペ ク ト 、 モ ダ リ テ ィ を 中 心 に 考 察 を 行 う 。 ナ ル 表 現 に は 変 化 の 意 味 を 表 す と 同 時 に 規 定 や 慣 習 、 組 織 内 部 の 仕 組 み な ど と い っ た 非 変 化 的 意 味 を も 表 す 。そ し て 認 識 内 容 、推 論 結 果 、聞 き 手 に 対 す る 丁 寧 さ( 心 的 態 度 ) を 表 す 働 き 、 つ ま り モ ダ リ テ ィ 形 式 化 し た 意 味 特 徵 を 明 ら か に す る 。

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18 第 七 章 で は ナル構文における意味の受動化現象に つ い て 、 例 え ば 「 太 郎 は 学 校 を 退 学 に な っ た 」 の 文 に 見 ら れ る 受 動 的 意 味 の 機 能 的 特 性 に 触 れ て お く 。 第 八 章 で は 特 に 「 ニ 」 と 「 ト 」 の 使 い 分 け に つ い て 詳 し く 検 討 す る 。 な お 、 日 本 語 学 習 書 に 見 ら れ る 変 化 表 現 の 取 り 扱 い 方 及 び 学 習 者 の 作 文 に 見 ら れ る 変 化 表 現 の 使 用 状 態 を 概 観 す る 。 第 九 章 で は「 < 動 名 詞 > に な る 」 の 言 語 形 式 を 持 つ グ ル ー プ を 語 彙 論 、 統 語 論 と 連 動 す る 運 用 論 の 立 場 か ら 、 そ の 位 置 づ け や 記 述 の あ り 方 を 検 討 す る。 第 十 章 で は

「 ナ ル 」 の 文 法 化 現 象

を 考 え る 。 第 十 一 章 で は 認 知 言 語 学 の 観 点 か ら 、「 ナ ル 」の 多 義 構 造 を 探 求 す る 。 第 十 二 章 で は 認 知 意 味 論 の 観 点 か ら 「 ナ ル 表 現 」 の 類 型 と 意 味 構 造 を 考 え る 。 3.3.本 研 究 の 記 述 範 囲 と 立 場 本 研 究 に お け る 記 述 の よ り ど こ ろ は 基 本 的 に は 格 文 法 で あ る が 、 そ こ で 行 っ た 作 業 で は 格 文 法 の わ く の 中 に 閉 じ こ も る こ と な く 、 生 成 文 法 、 認 知 言 語 学 や 語 彙 概 念 構 造 な ど 、 他 の 理 論 の 中 で も 有 為 な も の は 、 で き る だ け 援 用 を 試 み た 。 理 論 を 広 く 見 わ た す こ と が 必 要 で あ る か ら で あ る 。 な お 、 日 本 語 の ナ ル 表 現 は 、 中 国 語 と の 対 応 の し か た に 大 き な ず れ が 存 在 す る 。 中 国 語 話 者 に と っ て な か な か 把 握 し に く い も の で あ る た め 、 こ の よ う な 問 題 を 克 服 す る に は 、 両 語 間 の 対 応 関 係 を 解 明 す る 事 が ど う し て も 必 要 で あ る 。 翻 訳 を 基 礎 と し た 対 照 分 析 を 通 じ

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19 て 、 同 じ 伝 達 内 容 が 、 日 本 語 と 中 国 語 で 別 の 構 造 を 持 っ た 文 で 伝 え ら れ る 、 そ の 表 現 パ タ ー ン を 捜 し 出 す こ と が 有 効 な 方 法 で あ る と 考 え る 。 こ の よ う な 手 順 を 十 分 に 活 用 す れ ば 、 結 果 的 に 両 言 語 の 言 語 構 造 の 一 般 的 モ デ ル の 形 成 に 役 立 つ だ ろ う と 思 わ れ る 。 凡 例 : 本 研 究 で 記 号 と し て ×、 ? は そ れ ぞ れ 不 適 格 な 文 、 不 自 然 だ っ た り 、 通 常 使 わ れ な か っ た り す る 文 を 意 味 す る 。

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第 一 章 変 化 自 動 詞 文 ( I)

1.は じ め に 変 化 構 文 は 質 的 に 異 な る い く つ か の タ イ プ に 分 類 で き る 。 こ こ で は ま ず そ れ ぞ れ の タ イ プ の 変 化 構 文 に つ い て そ の 用 法 及 び 基 本 事 項 を 整 理 し 、 諸 学 説 を 概 観 す る 。 次 に 、 変 化 の 結 果 状 態 を 表 す「 名 詞 ニ / ト ナ ル 」「 形 容 詞( 形 容 動 詞 も 含 む )連 用 形 ナ ル 」の 構 文 的 意 味 特 性 を 検 討 す る こ と を 通 し て 、 二 つ の タ イ プ の 変 化 構 文 の 本 質 的 な 違 い を 論 ず る 。 2.変 化 表 現 の 類 型 及 び そ の 基 本 事 項 2.1 変 化 表 現 の 類 型 変 化 表 現 の 形 式 に は い ろ い ろ あ る が 、 従 来 一 般 に 認 め ら れ て き た も の や 、 本 研 究 で 認 め る も の を 例 挙 す る と 、 以 下 の よ う に な る 。 2.1.1( A ) 述 語 が 自 動 詞 に よ る も の ( ⅰ ) 結 果 語 を 伴 わ な い タ イ プ 1. そ こ に 一 通 の ハ ガ キ が 届 き 、 情 況 は 一 変 す る 。( 五 体 ) 2. 国 内 で は 朝 鮮 半 島 の 緊 張 緩 和 と 平 和 へ の 期 待 が 高 ま っ て い る 。( 6.18 読 売 ) 3. 今 年 十 一 月 に 大 統 領 選 を 控 え 、米 国 で は 党 派 対 決 が 激 化 す る 一 方 だ 。( 5.23 読 売 ) 4. そ う し た 異 変 が 複 数 遺 伝 子 で 重 な る と 細 胞 が ガ ン 化 す る 。 ( 6.27 読 売 ) ( ⅱ ) 結 果 語 を 伴 う タ イ プ

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21 5. 宋 氏 は 94 年 に は 台 湾 省 長 に 当 選 し た 。( 3.22 読 売 ) 6. そ の 結 果 、出 生 数 か ら 死 亡 数 を 引 い た 人 口 の 自 然 増 加 は 十 九 万 五 千 六 百 四 十 三 人 に と ど ま り 、こ れ ま た 過 去 最 低 と な っ た 。 ( 7.1 読 売 ) 7. 私 の 日 本 語 の 先 輩 、茶 々 の お か げ で 、日 本 語 も 上 手 に な っ た し 、 犬 が 怖 く な く な っ て 、 犬 が 好 き に な り ま し た 。「 読 解 入 門 」 8. 諭 吉 は 今 更 の よ う に 字 も 読 め な い 自 分 が 恥 ず か し く な り ま し た 。「 福 沢 」 9. 四 月 介 護 が 保 険 で カ バ ー さ れ る よ う に な る と 、ホ ー ム が 介 護 費 用 を 入 居 者 と 保 険 の 双 方 か ら「 二 重 取 り 」す る こ と に な る 。 ( 3.18 読 売 ) 10. そ の つ も り は な か っ た が 、私 は あ の 時 手 抜 き 教 育 を し て い た と い う こ と に な る 。 以 下 で は 、 以 上 の 6 つ の タ イ プ の 変 化 構 文 そ れ ぞ れ に つ い て そ の 意 味 、 用 法 と 基 本 事 項 を 整 理 し て お く 。 2.2 各 種 の 変 化 表 現 の 意 味 と 用 法 2.2.Ⅰ 「 X が V ( 変 化 自 動 詞 )」 11. 明 治 時 代 に な っ て 日 本 人 の 食 生 活 も 変 わ っ て き た 。 「中 級 」 12. 花 瓶 が 棚 か ら 落 ち て 、 二 つ に 割 れ た 。 13. 日 本 へ 来 る 留 学 生 は こ れ か ら も 増 え て い き ま す 。 「中 級 」 14. 大 都 市 周 辺 の 都 市 化 の た め に 、農 業 用 地 が 減 少 し て い る 。「中 級 」 15. 社 会 が 近 代 化 す る 。 「中 級 」

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22 こ の タ イ プ の 変 化 構 文 は 、 動 的 事 象 ( す な わ ち 動 き ) を 叙 述 し 、 「 ガ 格 」 は 非 意 志 的 な 変 化 主 体 で あ る 。 こ の タ イ プ に 該 当 す る 動 詞 は い ち お う 変 化 自 動 詞 に 入 れ る こ と が で き る が 、 そ の 意 味 構 造 で ま た 5 つ の 下 位 類 に 分 け る こ と が で き る 。 1 )「 変 わ る 」類 : 変 わ る 、変 貌 す る 、変 化 す る 、変 更 す る 、一 変 す る な ど 2 )「 割 れ る 」類 : 割 れ る 、崩 れ る 、凍 る 、冷 め る 、増 え る 、減 る 、 伸 び る な ど 3 )「 強 ま る 」類 : 強 ま る 、静 ま る 、深 ま る 、古 び る 、白 む 、赤 ら む 、 青 ば む 、 黒 ず む な ど 4 )「 減 少 す る 」類:減 少 す る 、縮 小 す る 、短 縮 す る 、好 転 す る 、 半 減 す る 、 黄 変 す る な ど 5 )「 激 化 す る 」類: 激 化 す る 、悪 化 す る 、鈍 化 す る 、都 市 化 す る 、 現 代 化 す る 、 マ ン ネ リ 化 す る 、 高 齢 化 す る な ど 1 ) の 「 変 わ る 」 類 に よ る 変 化 構 文 は 補 語 と し て 「 ガ 格 」 だ け を 要 求 し 、 動 詞 述 語 で そ の 主 体 の 変 化 を 言 う だ け で 充 足 す る 。 例:デ ザ イ ン が 変 わ る / 放 送 時 間 が 変 更 す る / 30 年 ぶ り に 訪 れ た 故 郷 は す っ か り 変 貌 し た 。 す な わ ち 変 化 前 や 変 化 後 の 状 態 に つ い て は 問 題 に せ ず 、 単 に ど う い う 事 物 に 変 化 、 変 更 が あ っ た の か を 表 現 す る 文 で あ る 。 そ し て 「 X ガ Y ニ 変 わ る 」、「 X ガ Y カ ラ Z ニ 変 わ る 」 の よ う に 、 変 化 前 の 状 態 や 事 物 を「 ~ カ ラ 」で 表 し 、変 化 後 の 事 物 の 状 態 を「 ~ ニ / ヘ 」 で 表 す こ と も あ る 。 な お 「 故 郷 は 30 年 前 と ず い ぶ ん 変 わ っ た 」 の よ う な 場 合 は 「 変 わ る 」 こ と で 生 じ る 変 化 の 様 相 を と ら え

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23 た 表 現 で あ る 。 こ の 場 合 の 「 ~ ト 」 は 変 化 前 の 時 、 場 所 、 事 物 を 表 す が 、「 ~ ト 異 な る 」「 ~ ト 」 の よ う な 比 較 の 対 象 で も あ る 。 2 ) の 「 割 れ る 」 類 は 変 化 の 意 味 素 性 が 内 在 す る も の で 、 動 き が 実 現 し た 結 果 、 主 体 に 状 態 の 変 化 が 引 き 起 こ さ れ る と い っ た 結 果 の 局 面 を 持 つ 主 体 変 化 動 詞 で あ る 。 す な わ ち 、 主 体 の 動 き の 展 開 過 程 の 局 面 と 動 き の 結 果 の 局 面 と の 双 方 を 自 ら が 表 す 動 き の 内 実 と し て 有 し て い る 動 詞 で あ る 。「 割 れ る 」 を 例 に す れ ば 、「 割 れ る 」 と い う 動 詞 の 表 す 動 き は 、 主 体 の 動 き が 実 現 し た 結 果 、 主 体 は 「 割 れ て い な か っ た 」 状 態 か ら 「 割 れ た 」 状 態 へ と 、 自 ら の 状 態 を 変 化 さ せ る と い っ た も の で あ る 。 こ の タ イ プ の 変 化 自 動 詞 文 は 下 例 の よ う に さ ら に も う 一 つ の 「 結 果 」 を 副 詞 的 成 分 と し て 任 意 に 外 在 さ せ る こ と が で き る 。 例 : 花 瓶 が 二 つ に 割 れ た / 壁 が こ な ご な に 崩 れ た / 氷 が こ ち こ ち に 凍 っ た 3 ) ~ 5 ) 類 の 変 化 動 詞 は 結 果 語 編 入 派 生 動 詞 で あ る 。 変 化 の 結 果 と し て 生 じ て く る 新 し い 状 態 を 直 接 派 生 動 詞 の な か に 取 り 込 ん で い る の で 、 形 態 論 的 な 分 析 が 可 能 で あ り 、 そ の 結 果 状 態 が 可 視 的 で あ る 。 例 え ば 3 ) と 4 ) で は 主 に 語 基 に 形 容 詞 や 形 容 動 詞 、 副 詞 な ど が 組 み 込 ま れ 、 変 化 後 の 結 果 を 表 す2。 そ し て 接 尾 辞 「 ~ ま る 」 「 ~ び る 」「 ~ む 」「 ~ ら む 」「 ~ ば む 」「 ~ 化 す る 」 な ど が 「 な る 」 と 同 じ く 「 変 化 」 の 意 味 を 持 つ 。 こ れ ら の 結 果 語 編 入 動 詞 す べ て に 共 通 す る の は 基 体 動 詞 ( あ る い は 動 的 接 辞 ) そ の も の が 何 ら か の 状 態 変 化 を 表 す 意 味 を 本 来 的 に 持 2 厳 格 に 言 え ば 、結 果 語 は 派 生 動 詞 の 形 容 詞 語 幹( 例 え ば 、「 高 ま る 」「 強 ま る 」の「 高 」 「 強 」) や 名 詞 語 幹 ( 例 え ば 、「 ガ ン 化 」「 黒 字 化 」 の 「 ガ ン 」「 黒 字 」) と し て 機 能 し て い る 。

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24 っ て い て 、 そ し て 結 果 語 が そ の 派 生 動 詞 の 中 に 組 み 込 ま れ て い て 意 味 的 に も 統 語 的 に も 分 析 可 能 と い う こ と で あ る 。 た だ し 、 結 果 を 編 入 し た 形 態 論 的 変 化 動 詞 の 意 味 は 特 殊 化 し て し ま う も の も 数 多 く あ り 、 か な り 複 雑 な 様 相 を 呈 し て い る た め 、 こ こ で は 深 入 り せ ず 、 こ れ ら の 変 化 動 詞 の 形 態 論 的 分 析 と 意 味 用 法 の 詳 述 は 第 7 章 と 蘇 ( 2006) に 譲 る こ と に す る 。 本 章 で は 、 主 に 自 動 詞 「 な る 」 な ど に よ る 変 化 構 文 を 中 心 に 考 察 し 、其 の 他 の タ イ プ の 変 化 構 文 に つ い て は 別 章 で 論 ず る こ と に す る 。 2.2.Ⅱ 「 X が Y ( 名 詞 ) {に / と } V 」 16. 信 号 が 赤 か ら 青 に な っ た 。 17. 息 子 が 医 者 に な っ た 。 18. 証 言 参 加 者 は 延 べ 人 数 で 一 万 五 千 人 近 く に 達 し て い る 。 ( 2000.6.18 読 売 ) 19. 2000 年 1~ 3 月 期 の 実 質 成 長 は 前 期 比 年 率 10% と な り 、 99 年 度 平 均 で も 3 年 ぶ り に プ ラ ス 成 長 と な っ た 。( 2000.6.17 読 売 ) 20. 日 本 が 占 領 し て い た 都 市 と 占 領 日 本 軍 の 連 隊 所 在 地 の 都 市 と が 戦 後 姉 妹 都 市 と な っ た 例 も あ る と い う 。( 読 売 ) こ の タ イ プ は 変 化 の 主 体 X が あ る 過 程 を 経 て 「 Y に / と 」 で 表 さ れ る 変 化 後 の 状 態 に 至 る と い う こ と を 表 す も の で あ る 。 例 23 、 24 が も っ と も 標 準 的 な タ イ プ の 変 化 構 文 で あ る 。 変 化 と い う の は あ る 存 在 自 体 が あ る 状 態 か ら 他 の 状 態 へ 移 行 す る こ と で あ る か ら 、普 通 、 変 化 に は 例 23 で 示 さ れ る よ う に 、三 つ の 要 素 、つ ま り 変 化 の 主 体( 主 体 )、 変 化 の 前 の 状 態 ( 始 点 )、 そ し て 変 化 の 後 の 状 態 ( 結 果 ) が 必

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25 要 で あ る 。し か し 、変 化 の 表 現 で は 始 点 よ り 結 果 の 方 に 関 心 が あ り 、 始 点 の 方 は 表 さ ず に 結 果 だ け を 表 す こ と が 多 い 。例 22 の よ う に「 か ら 格 」が あ れ ば 変 化 の も と の 状 態 が 表 さ れ る が“ 信 号 が 青 に な っ た ” の よ う に 「 か ら 格 」 が な け れ ば 変 化 の 結 果 だ け が 取 り あ げ ら れ る こ と に な る 。 前 述 し た Ⅰ 類 の 「 変 わ る 」 な ど は 結 果 的 な 補 語 を 要 求 で き る が 、必 ず し も つ ね に 要 求 す る と は 限 ら な い 。例 え ば 、“ 信 号 が( 赤 に )変 わ る ”。こ れ に 対 し て Ⅱ の「 な る 」類 の 動 詞 は 結 果 的 な 補 語 を 要 求 す る 度 合 い が 非 常 に 強 く 、 具 体 的 な 文 脈 、 場 面 の 中 で も 省 略 さ れ る こ と は ま れ で あ る 。 ま た 、 例 23 の 「 息 子 が 」「 ~ が 」 と い う 主 体 自 身 が 変 化 の 前 の 身 分 、 状 態 、 性 質 な ど を 表 す こ と も 多 い 。 「 な る 」 で 表 さ れ る 変 化 の 意 味 に は 属 性 に 変 化 が 生 じ る も の の 他 に 捉 え 方 の 変 化 、 役 割 の 変 化 な ど 多 様 な も の が 見 ら れ る 。 2.2.1 「 名 詞 に 」「 名 詞 と 」 に よ る 結 果 語 に つ い て の 従 来 の 取 り 扱 い 方 と そ の 問 題 点 「 名 詞 に 」「 名 詞 と 」 に よ る 結 果 語 に お け る 「 に 」「 と 」 を め ぐ っ て は 従 来 語 彙 論 的 に さ か ん に 論 じ ら れ て き た 。( こ れ に つ い て Ⅲ の タ イ プ と の 関 連 で 次 節 2.3.Ⅲ で 触 れ る こ と に す る )と こ ろ が「 に な る 」 と 「 と な る 」 の 意 味 的 な 違 い 及 び そ の 使 い 分 け に つ い て の 言 及 は 十 分 と は 言 え な い の で あ る 。 一 般 の 文 法 書 に お け る 両 者 の 使 い 方 の 指 摘 は 次 の よ う に ま と め ら れ る 。 ( イ ) 表 現 論 的 な と ら え 方 ( ⅰ )「 と な る 」 は 古 語 的 、「 に な る 」 は 口 語 的 で あ る 。 ( ⅱ )「 に な る 」が 状 態 の 変 化 に 重 点 を 置 い た 表 現 で あ る の に 対 し て 、「 と な る 」 は 変 化 し た 後 の 状 態 に 重 点 を 置 い た

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26 表 現 で あ る3 ( iii)「 に な る 」は 次 第 に 変 化 す る こ と を 表 す 。「 と な る 」は 突 然 に 変 化 す る こ と を 表 す4 ( ロ ) 意 味 論 的 な と ら え 方 ( iv)「 に 」 も 「 と 」 も 変 化 の 結 果 を 示 す の に 用 い ら れ る 。5 な か に は 「 に な る 」 が 「 と な る 」 よ り 使 用 範 囲 が 広 く 「 と な る 」 の 多 く の 部 分 を 代 替 で き る と 見 て 「 と な る 」 を 捨 象 し て 「 に な る 」 の み を と り あ げ て 論 じ る 文 法 書 ( 文 法 説 ) も 少 な く な い 。6 で は 実 際 に 上 述 し た 諸 説 が 指 摘 し た よ う に 「 と 」 は ど ん な 場 合 で も 「 に 」 に 置 き か え ら れ る だ ろ う か 。 置 き 換 え ら れ た 場 合 に 意 味 に 違 い が 生 じ な い だ ろ う か 。 以 下 の 例 を み て み よ う 。 28. 東 京 で は ち ょ う ど そ の こ ろ サ ク ラ の 花 が 満 開 に な り ま す 。一 本 の 木 で 最 初 の 花 が 咲 い て 、 約 10 日 間 で 満 開 と な り 、 2 週 間 目 ご ろ に は ほ と ん ど 全 部 散 っ て し ま い ま す 。「 読 解 入 門 」 29. 人 間 誰 し も 褒 め ら れ る と う れ し く な り 、次 の 行 動 の 原 動 力 と な る 。人 の 短 所 も 見 方 を 変 え れ ば 長 所 と な る こ と も 多 い 。短 所 に 目 く じ ら を 立 て 長 所 と な る 部 分 も 摘 み 取 っ て し ま う よ う な 今 の 子 供 の 育 て 方 は 間 違 っ て い る と 思 う 。( 3.18 読 売 ) 30. 学 生 確 保 に 悩 む 大 学 、短 大 が 時 代 の 要 請 に 合 っ た 教 育 内 容 に 転 換 す る こ と も 可 能 に な り 、事 実 上 の「 救 済 策 」に な り そ う 。 3 ( ⅰ ) に は 奥 津 ( 1 9 7 8 ) が あ る 。( ⅱ ) に は 丸 田 ( 1 9 9 7 ) な ど が あ る 。 4 田 中 ( 2 0 0 1 : 4 2 1 ) は 「 に 」 と 「 と 」 使 い 分 け に つ い て 実 例 は 挙 げ て 次 の よ う に 説 明 し て い る 。「 暴 風 雨 ニ な る 」の 場 合 は 、次 第 に 暴 風 雨 と い う 結 果 に 至 っ た 、あ る い は 、 自 然 に そ う な っ た と い う 意 味 合 い で あ り 、 一 方 、「 暴 風 雨 ト な る 」 に は 、「 一 転 し て 暴 風 雨 が 吹 き 荒 れ る 」と い っ た 気 持 ち が 、根 底 に あ る 。す な わ ち 、「 ニ 」は 、徐 々 に 、 自 然 変 化 し た 結 果 を 示 す の に 対 し て 、「 ト 」 は 、 転 化 を 示 す と い い う る 。 5 湯 沢 ( 197 7 )『 口 語 法 精 説 』 で は 「 に 」 と 「 と 」 の 使 い 方 に つ い て 「 化 成 の 結 果 を 表 す に 用 い る 」 と 全 く 同 じ 解 釈 を し て い る 。 6 例 え ば 寺 村 ( 1 982)、 奥 津 ( 1978)。

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27 ( 2000.5.13 読 売 ) 例 28 は 同 じ 文 の 中 で「 に 」と「 と 」の 両 方 が 用 い ら れ て い る 。例 29 の「 原 動 力 と な る 」を「 原 動 力 に な る 」に 置 き 換 え ら れ る 。置 き 換 え ら れ て も 意 味 上 の 差 異 は 生 じ な い 。ま た 統 計 数 字 を 見 る7と 確 か に 「 と な る 」 の 方 が よ り 文 語 的 と 言 え な く も な い 。 と こ ろ が は っ き り「 に な る 」に 置 き 換 え で き な い 場 合 も あ る 。例 30 の「 教 育 内 容 に 転 換 す る 」 の 「 に 」 を 「 と 」 に 換 え る と 非 文 と な る 。 31. で ん ぷ ん な ど の 炭 水 化 物 が 酵 素 、酸 素 な ど の 働 き で ぶ ど う 糖 な ど の 糖 類 に 変 化 す る 。「 集 英 社 、 国 語 辞 典 」 32. し か し 北 朝 鮮 と の 友 好 ム ー ド 一 色 に 染 ま っ た 韓 国 が 経 済 協 力 の ス ピ ー ド を 加 速 さ せ … ( 2000.6.18 読 売 ) 例 30、 31、 32 か ら 分 る よ う に あ る も の N P 1 が N P 2 に 明 ら か に 変 化 し た 場 合 、そ し て 変 化 の 結 果 に 重 点 が 置 か れ て い る 場 合「 に な る 」 が 使 わ れ る 。 炭水化物が酵素、酸素などの働きでぶどう糖などの糖類に変ってしまう。 N P 1 N P 2 と い う こ と は「 N P 1 → N P 2 」の 意 味 関 係 で あ り 、「 N P 1 = N P 2 」 の 意 味 関 係 で は な い 。 要 す る に 現 在 ど う い う 状 態 に あ る だ け で な く 、 そ の 前 の 状 態 は ど う で あ っ た か 、 前 の 状 態 と 現 在 の 状 態 と ど う 変 わ っ た か を 問 題 に す る 場 合 「 に 」 だ け が 使 わ れ る 。 一 方 「 と な る 」 は 結 果 に 重 点 が お か れ て い る と い う よ り 、 動 詞 「 な る 」 の 内 容 を 表 し て い る と 言 え よ う 。 33. シ ー ズ ン の 折 り 返 し と な る 68 試 合 目 は 打 線 に 自 信 を 付 け 7 小 学 国 語 ( 日 本 書 籍 19 88 年 ) 6 上 下 を 調 べ た と こ ろ 「 に な る 」と 「 と な る 」 の 占 め る 割 合 は そ れ ぞ れ 93 % と 7 % と な っ て い る 。『 ジ ュ ニ ア 朝 日 年 鑑 』( 社 会 学 習 1 99 0 年 ) を 調 べ て も 大 体 同 じ 数 字 を 示 し て い る の に 対 し て 読 売 新 聞( 衛 星 版 朝 刊 )( 2 00 0 年 7 月 6 日 ) を 調 べ る と 「に な る 」 と 「 と な る 」 の 占 め る 割 合 は 34 % 対 66 % と な り 、 「 に な る 」よ り 「と な る 」 の ほ う が 圧 倒 的 に 多 い 。

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28 さ せ る 大 事 な 節 目 と な っ た は ず だ 。( 2000.7.1 読 売 ) 34. ( テ レ ビ が デ ジ タ ル 化 す れ ば 、ハ イ ビ ジ ョ ン 並 み の 精 細 な 映 像 が 楽 し め る し 、 双 方 向 放 送 の 可 能 性 も 広 が る 。) そ の 第 一 歩 と な る チ ャ ン ネ ル 変 更 に 早 く 着 手 し た い 。( 2000.7.6 読 売 ) こ う い う 場 合 の 「 と な る 」 は 、 た い て い 意 味 的 「 で あ る 」 に 近 い 。 N P 1 と N P 2 の 関 係 は 「 N P 1 = N P 2 」 に な る 。 も っ と も 「 と 」 を 使 う か 「 に 」 を 使 う か は あ る 情 況 を ど う と ら え る か に よ っ て 違 う 。例 29 に 戻 り 、中 の「 長 所 と な る 」の 意 味 用 法 を 見 て み よ う 。例 29 で は 、短 所 で あ っ た も の( N P 1)が 長 所( N P 2) に 変 化 し て い る わ け で は な い 。 人 間 性 の 中 で 短 所 は あ く ま で も 短 所 と し て 存 在 し て い る が 、 角 度 を 変 え れ ば 、 短 所 で あ っ た も の が 長 所 と な っ て 映 る 。 プ ラ ス に な っ て い る と い う 意 味 で あ る 。 N P 1 と N P 2 の 関 係 は「 N P 1 = N P 2 」で あ っ て 、「 N P 1 → N P 2 」で は な い 。 と こ ろ が 言 い 方 を 次 の よ う に 少 し 変 え る と 29′ 人 間 誰 し も 褒 め ら れ る と う れ し く な り 、次 の 行 動 力 と な る 。 そ れ で 短 所 で あ っ た も の が 長 所 に な る こ と も あ る 。 そ の 人 間 性 の 中 で は 短 所 N P 1 が 長 所 N P 2 に と っ て か わ る 、つ ま り 「 N P 1 → N P 2 」 の 関 係 を 示 す と い う 感 じ が 強 く な る 。 2.3.Ⅲ 「 X が Y 形 容 ( 動 ) 詞 連 用 形 V 」 35. 最 近 は 韓 国 勢 の 攻 勢 が 目 覚 し く な っ た 。( 2000.6.23 読 売 ) 36. 受 験 戦 争 中 の 成 績 が す べ て と い う 価 値 観 が 支 配 的 と な っ て い る こ の 世 の 中 が … ( 2000.6.27 読 売 ) 37. そ の 間 に 幼 い ル リ 子 の 行 方 が 知 れ な く な っ た の だ 。 「 氷 点

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29 ( 上 ) 」 38. や さ し い 洪 庵 の 言 葉 に 諭 吉 は 胸 が い っ ぱ い に な り ま し た 。 「 福 沢 」 39. 彼 は 校 番 の む さ 苦 し い 部 屋 が 無 性 に 恋 し く な っ て き た 。「 次 郎 」 40. 諭 吉 は ま ず 石 川 の 家 の 玄 関 番 を し て い る 青 年 と 仲 良 く な り 、 そ の 青 年 を 通 し て 色 々 な こ と を 教 え て も ら う よ う に な り ま し た 。「 福 沢 」 41. た だ た だ 休 み 時 間 が 早 く 終 わ ら な い か と 願 う ば か り に な る の だ 。「 五 体 」 「 形 容 ( 動 ) 詞 連 用 形 ナ ル 」 型 の 変 化 構 文 に は 前 述 し た 「 名 詞 に / と な る 」 の よ う な 用 法 の 分 化 は 見 ら れ な い 。 こ こ で 、 こ の 型 に 関 し て 「 な る 」 の 前 の 結 果 語 の 品 詞 に よ っ て 整 理 し て お く こ と に す る 。 そ の 前 に ま ず 結 果 語 に つ い て の 諸 説 を 見 て み よ う 。 2.3.1 品 詞 論 か ら み る 結 果 語 の 取 り 扱 い 方 変 化 構 文 に お け る 結 果 語 に つ い て は 様 々 に 考 究 さ れ て き た 。 と く に 形 容 詞 、 形 容 動 詞 の 連 用 形 の い わ ゆ る 副 詞 法 に つ い て は 非 常 に 説 が 多 く 、 本 章 で は こ れ ら す べ て を 検 討 す る こ と は で き な い が 、 従 来 ど の よ う な 見 解 が 出 さ れ て い る か 、 代 表 的 な 文 法 説 を 簡 単 に 挙 げ て お く 。 橋 本 文 法 医 者 ニ ナ ル → [ 体 言 + 格 助 詞 ニ + ナ ル ] 静 カ ニ ナ ル → [ 形 容 動 詞 ( 連 用 形 ) + ナ ル ] 指 定 の 助 動 詞 の 「 ダ 」 と 形 容 動 詞 の 「 ダ 」 と は 違 う も の と し て い

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30 る 。 そ し て 指 定 の 助 動 詞 の 「 ダ 」 に は 「 ニ 」 と い う 活 用 形 を 認 め て い な い か ら 、「 医 者 ニ( ナ ル )」は 格 と さ れ て い る 。そ れ に 対 し て「 静 カ ニ ( ナ ル )」 は 形 容 動 詞 「 静 か だ 」 の 活 用 形 と 認 め て い る 。 時 枝 文 法 医 者 ニ ナ ル 静 カ ニ ナ ル 形 容 動 詞 を 認 め ず「 静 カ 」を 体 言 と し 、「 医 者 ニ( ナ ル )」「 静 カ ニ ( ナ ル )」 は い ず れ も 体 言 「 医 者 」「 静 カ 」 に 指 定 の 助 動 詞 「 ダ 」 の 連 用 形「 ニ 」が つ い た も の と 考 え る 。「 ダ 」の 連 用 形 と し て「 ニ 」も 「 ト 」 も 認 め て い る 。 松 下 文 法 医 者 ニ ナ ル → [ 体 言 + ニ 活 の 動 助 詞 + 一 致 性 動 詞 ナ ル ] 静 カ ニ ナ ル → [ 動 詞 ( 形 容 詞 ) + ニ 活 の 動 助 詞 + 一 致 性 動 詞 ナ ル ] 松 下 文 法 で は 名 詞 の 他 に 動 詞 ( 形 容 詞 そ し て 、 い わ ゆ る 形 容 動 詞 も 動 詞 に 含 ま れ る ) に も 格 を 認 め て い る 。「 子 供 が 大 き く な る 」「 波 が 静 か に な る 」「 息 子 が 学 者 に な る 」の 下 線 部 は ど ち ら も 動 詞 の 客 語 ( 一 致 格 ) で あ る と す る 。 一 致 格 を と る 動 詞 を 一 致 性 動 詞 と 名 づ け て い る 。 そ し て 変 化 文 の 中 で は 形 容 詞 、 形 容 動 詞 、 名 詞 + 「 ダ 」 の 三 者 を 等 し く 扱 っ て い る 。 山 田 文 法 医 者 ニ ナ ル → [ 体 言 + 格 助 詞 ニ + ナ ル ] 静 カ ニ ナ ル → [ 副 詞 + ナ ル ] 形 容 動 詞 を 認 め ず 、「 静 か だ 」の 情 態 副 詞 の「 静 カ 」に 説 明 存 在 詞 の 「 ダ 」 が つ い た も の と し て い る 。 し か し こ の 「 ダ 」 に は 活 用 を 認 → [体 言 + 指 定 の 助 動 詞 ( 連 用 形 ) + ナ ル ]

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31 め て い な い よ う で あ る 。し た が っ て「 静 カ ニ ナ ル 」の「 ニ 」は「 ダ 」 の 活 用 形 で は な く 、 副 詞 と し て の 「 静 カ ニ 」 に 変 化 動 詞 「 ナ ル 」 が つ い た も の と さ れ て い る 。 上 に あ げ た 諸 説 か ら 分 る よ う に 結 果 語 を 述 語 部 に 対 し て ど の よ う な 統 辞 構 造 と 考 え る か に 関 し て は そ の 見 方 が 大 変 多 様 に 分 れ て い る 。 結 果 語 を 述 語 部 に 対 し て 、 い か な る 統 語 的 関 係 に あ る も の と 位 置 付 け る か に つ い て は 、文 法 研 究 者 の 間 に 考 え 方 の 違 い が 見 ら れ る が 、 大 体 形 の 上 で「 名 詞 + 格 助 詞 」は「 補 語 」( あ る い は 補 充 語 、補 充 成 分 )で 、「 形 容 詞 ク 」「 形 容 動 詞 ニ 」及 び「 副 詞 」は「 修 飾 語 」( あ る い は 連 用 修 飾 語 、 連 用 修 飾 成 分 ) と 呼 ば れ 、 線 を 引 い て 区 別 さ れ て い る8 上 の 例 文 35~ 41 で 明 ら か な よ う に 、そ れ ぞ れ の 文 の 述 語 部 の 変 化 動 詞 に か か る 結 果 語 は 多 様 な か か り 方 を 呈 し て い る 。 ざ っ と ま と め て み る と ① 形 容 詞 ② 形 容 動 詞 ③ 副 詞 ④ 助 動 詞 連 用 形 ⑤ 補 文 + 助 詞 の 五 つ の タ イ プ が あ る 。 形 は 一 般 的 に 連 用 修 飾 語 と さ れ る 形 容 詞 、 形 容 動 詞 、 助 動 詞 の 連 用 形 及 び 副 詞 か ら な る が 、 意 味 的 に は 主 要 素 の 変 化 動 詞 の 不 完 全 な 意 味 内 容 を 補 充 す る 働 き を し て い る 。 意 味 論 的 機 能 は 「 補 語 」 と さ れ る 「 名 詞 ニ / ト 」 で 表 す 結 果 語 と 何 ら 変 わ り は な い 。 構 文 論 的 に も ど ち ら も そ れ が 欠 け る と 意 味 が 分 ら な く な る だ け で な く 、 文 と し て の 形 式 が 整 わ な く な る 。 そ う い う 意 味 で そ れ ぞ れ の 文 に お け る 結 果 語 は 形 は 何 で あ ろ う と 、 変 化 動 詞 に と っ て は 補 充 成 分 則 ち 補 語 に な る 。 諸 説 の 中 で 特 に 注 目 さ れ る の が 松 下 文 法 で の 扱 い で あ る 。 松 下 文 8 橋 本 進 吉 や 時 枝 誠 記 は 両 者 を 形 式 か ら で は な く 、「 補 語 」 を 意 味 的 に と ら え て 「 名 詞 + 格 助 詞 」以 外 の 引 用 成 分 や 結 果 語 を 表 す 他 の 形 の も の も「 補 語 」と 認 め て い る 。

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32 法 で は 動 詞 ( 形 容 詞 、 形 容 動 詞 を 含 む ) に 格 を 認 め 、「 大 き く な る 」 「 静 か に な る 」、「 学 者 に な る 」 の よ う な 下 線 部 を 共 に 「 な る 」 の 一 致 格 を 担 う 成 分 と し て 、 統 一 的 に 扱 っ て い る 。 格 を 述 語 と 体 言 と の 関 係 と だ け 見 る の で は な く 、述 語 と 動 詞( 形 容 詞 、形 容 動 詞 )、ま た 述 語 と 副 詞 等 と の 関 係 に ま で 拡 大 し て い る 。 2.3.2 結 果 語 の 二 つ の タ イ プ と そ の 扱 い 「 X が Y 連 用 形 V 」 形 式 の 変 化 構 文 の 結 果 語 は 大 き く 二 つ の タ イ プ に 分 け る こ と が で き る 。 ま ず 「 形 容 ( 動 ) 詞 連 用 形 」 が 直 接 「 な る 」に 係 り 、単 独 で 結 果 語 を 構 成 す る タ イ プ で あ る 。 35、36 が そ の 例 で あ る 。例 37 の「 知 れ な い 」は 形 態 的 に「 動 詞 + 助 動 詞 」か ら な る が こ こ で は 形 容 詞 に 準 じ た も の と し て 扱 う 。 も う 一 つ の 例 は 38、 39、40、41 の よ う に 複 合 述 語 が「 な る 」に 係 り 、結 果 語 を 構 成 す る タ イ プ で あ る 。 先 述 し た よ う に 松 下 は 変 化 構 文 に お い て 「 形 容 詞 連 用 形 」 と 「 名 詞 + に 」「 い わ ゆ る 形 容 動 詞 + に 」を 共 に「 な る 」の 一 致 格 を 担 う 成 分 と し て 扱 っ て い る 。 そ し て 細 君 が 氣 狂 に 、 彼 の 人 は な つ た 。 の 文 を 次 の よ う に 説 明 し て い る9 「 氣 狂 に 」 は 主 語 た る 「 細 君 が 」 に 對 す る 叙 述 語 で あ る 。 下 の 「 な つ た 」 は 細 君 が 氣 狂 に 」 の 全 體 を 客 語 と す る も の で あ る 。 例 38 下 線 部 の 構 造 は「 細 君 が 気 狂 に 」全 体 で「 な る 」に 係 る の と 同 じ よ う に 「 胸 が い っ ぱ い に 」 全 体 で 「 な る 」 に 係 っ て い く と 考 え 9 松 下 大 三 郎 ( 1 977 :199 ) 参 照 。

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33 ら れ る 。 つ ま り 「 諭 吉 は ( 胸 が い っ ぱ い に ) な る 」 と い う 構 造 に な り 、「 い っ ぱ い に 」 が 「 胸 が 」 を 受 け た 形 で 「 な る 」 に 係 っ て い る 。 文 か ら 変 化 動 詞 「 な る 」 を 除 く と 、 い わ ゆ る 二 重 主 語 構 文 と な る 。 す な わ ち 「 胸 が い っ ぱ い だ 」 が 複 合 述 語 と な り 「 諭 吉 」 が そ の 主 語 に 立 つ と い う も の で あ る 。 複 合 述 語 部 分 全 体 で 主 語 に 立 つ 「 諭 吉 」 の 感 情 状 態 を 述 べ る も の で あ る 。例 39 は「 部 屋 」が「 恋 し い 」の 主 語 で は な く 、対 象 を 表 す も の で あ る が 、構 造 的 に は 両 者( 例 38、39) に は 違 い は な い 。例 40「 諭 吉 は … 青 年 と 仲 良 く な り … 」の 文 中 に お け る 「 青 年 と 仲 良 く 」 も 全 体 で 「 な る 」 に 係 る と 見 る の が 自 然 で あ る 。 結 果 語 が 複 合 述 語 か ら な る 例 を も う 二 三 あ げ て お こ う 。 42. シ ロ の ま わ り は 野 菜 く ず で い っ ぱ い に な っ て し ま っ た 。「 筑 波 山 」 43. 啓 造 は … 子 の 前 に 出 る と な ぜ か 自 分 の 心 に ひ ど く 素 直 に な る と 感 じ た 。「 氷 点 」 44. 諭 吉 は 今 更 の よ う に 字 が 読 め な い 自 分 が 恥 ず か し く な り ま し た 。「 福 沢 」 奥 津 ( 1978) は 変 化 表 現 に つ い て 「 ど ん な 型 の 文 で も 結 果 語 に な る 」 と 主 張 し て い る 。 結 果 語 に つ い て そ の と ら え 方 は か な り 松 下 に 近 い と い え よ う 。 奥 津 に 倣 え ば 、 上 の 文 の 結 果 語 を そ れ ぞ れ 「 い っ ぱ い だ 」「 素 直 だ 」「 恥 ず か し い 」 の よ う な 述 語 を 含 む 補 文 と 考 え ら れ る 。 そ し て こ れ ら の 述 語 に 格 が か か る の で あ る 。 そ れ ぞ れ の 述 語 が ど の 格 を と る か と い う 共 起 関 係 は 下 例 42~ 44 の そ れ ぞ れ の 文 が 示 す よ う に 、 す で に 単 文 の レ ベ ル で 記 述 さ れ て い る 。 そ し て そ れ を そ の ま ま 変 化 文 の 中 に 埋 め こ め ば 、 あ と は 若 干 の 変 形 を す れ ば そ れ ぞ れ b の 変 化 構 文 に な る 。

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34 42a シ ロ の ま わ り は 野 菜 く ず で い っ ぱ い だ 。 b シ ロ の ま わ り は 野 菜 く ず で い っ ぱ い に な っ て し ま っ た 。 43a 啓 造 は … 自 分 の 心 に 素 直 だ 。 b 啓 造 は … 自 分 の 心 に 素 直 に な る 。 44a 諭 吉 は … 自 分 が 恥 ず か し い 。 b 諭 吉 は … 自 分 が 恥 ず か し く な り ま し た 。 例 41 の 文 に つ い て も 同 じ 原 理 が 働 い て 、こ ん な 変 化 文 に な っ た も の と 解 釈 で き る と 思 わ れ る 。 41 a た だ た だ 休 み 時 間 が 早 く 終 わ ら な い か と 願 う ば か り だ 。 b た だ た だ 休 み 時 間 が 早 く 終 わ ら な い か と 願 う ば か り に な っ た 。 な お 品 詞 論 で 副 詞 と さ れ る も の で も 下 例 の よ う な 変 化 構 文 で は 必 須 成 分 と な る 場 合 も ま ま 見 ら れ る 。 45. 今 年 の 巨 人 は 先 手 を 取 る 勢 い に 乗 る か 、取 ら れ る と シ ュ ン と な る こ と が 多 か っ た 。( 2000.7.1 読 売 ) 46. 激 し い 剣 幕 に た じ た じ と な る 。「 集 英 社 国 語 字 典 」 一 般 に 構 文 論 的 に と ら え る と 、 副 詞 な ら ば 任 意 の 要 素 で あ る が 、 こ の 場 合 は 必 須 の 要 素 で 、「 な る 」だ け で 文 は 成 立 し な い 。だ か ら「 こ う な る 」「 シ ュ ン と な る 」「 た じ た じ と な る 」 の 「 こ う 」「 シ ュ ン と 」 「 た じ た じ と 」 は 辞 書 で は 大 体 副 詞 と 品 詞 分 類 さ れ て い る が 、 構 文 的 に は 立 派 に 結 果 補 語 の 役 目 を 果 た し て い る 。 3. 「 な る 」 に よ る 変 化 表 現 の も う 一 つ の 側 面 上 述 し た よ う に 主 体 の 状 態 変 化 を そ の 基 本 的 な 意 味 で あ る と す る の が 一 般 的 な 考 え 方 で あ ろ う 。 し か し 実 際 に は 次 の よ う に 変 化 の 意

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35 味 を 失 い 、 も っ ぱ ら 発 話 時 に お け る 話 者 の 心 的 態 度 ( モ ダ リ テ ィ ) ( 例 47、48)や 認 識( 例 49)な ど を 表 し て い る と 思 わ れ る 用 法 が 数 多 く 見 ら れ る 。な お 受 動 表 現 と 連 続 し て い る 用 法( 例 50)も 見 う け ら れ る 。 47. ト イ レ は 階 段 を 上 が っ 二 階 に な り ま す 。 48. す み ま せ ん が 、 ロ ビ ー は 禁 煙 に な っ て い ま す 。 49. 個 人 主 義 の 時 代 と い わ れ る 昨 今 で は「 お せ っ か い 」「 物 好 き 」 と な る の だ ろ う が 、 こ う い う 人 が た く さ ん 現 れ て こ そ 思 い や り の あ る 社 会 に な る の で は な い だ ろ う か 。( 2000.6.27 読 売 ) 50. 春 希 が 撮 影 場 を 首 に な っ た 。「 春 よ 」 し た が っ て ナ ル 表 現 の 意 味 用 法 を 体 系 的 に 論 じ る 際 に は ど う し て も 受 身 、 認 識 、 モ ダ リ テ ィ 表 現 な ど と い っ た カ テ ゴ リ ー か ら の 考 察 も 要 求 さ れ る 。 4. 終 わ り に 自 動 詞 「 な る 」 な ど に よ る 変 化 構 文 は 変 化 表 現 の 一 方 法 で あ り 、 日 本 語 全 体 の 変 化 に 関 す る 表 現 に は ま だ ま だ 取 り 上 げ な け れ ば な ら な い も の が 多 い 。 本 章 で は 主 と し て 「 な る 」 に よ る 変 化 構 文 を 中 心 に 考 察 し て き た 。当 初 の 予 定 で は 例 47~ 50 で 示 さ れ る「 な る 」の 周 辺 的 用 法 (「 受 身 」 や 「 認 識 」、 モ ダ リ テ ィ 表 現 な ど ) に つ い て も 触 れ た い と 考 え て い た が 、 他 の ヴ ォ イ ス 性 ( 自 発 、 可 能 な ど ) と も 深 い 関 連 性 を 持 っ て い る と 思 わ れ る た め 、 こ う い っ た 問 題 は ま た 別 の 章 を 設 け て 詳 し く 論 じ る こ と に す る 。

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第 二 章 変 化 自 動 詞 文 ( Ⅱ)

~ こ と に な る /~ よ う に な る

1. は じ め に 「 ~ こ と に な る 」 と 「 ~ よ う に な る 」 の 統 語 的 特 徴 及 び そ の 意 味 用 法 に つ い て は 従 来 ず い ぶ ん 研 究 さ れ 、 さ ま ざ ま な 見 解 が 示 さ れ て き て い る 。 こ こ で は 各 学 説 の 相 違 に ま で く わ し く 言 及 で き な い が 、 こ こ で と り あ げ よ う と す る 問 題 と 関 連 が あ る と 思 わ れ る と こ ろ だ け を そ の つ ど 触 れ る こ と に す る 。 以 下 両 者 の そ れ ぞ れ の 構 文 的 特 徴 と 典 型 的 用 法 、 そ し て そ の 周 辺 と 思 わ れ る モ ダ リ テ ィ を 表 す 用 法 を 中 心 に 検 討 す る こ と に す る 。 2. 「 ~ こ と に な る 」・「 ~ よ う に な る 」 の 構 文 形 式 と 意 味 用 法 2.1 「 ~ こ と に な る 」・「 ~ よ う に な る 」 の 構 文 形 式 1. 実 際 幼 稚 園 の 時 に 手 の 先 端 部 分 が 次 第 に 化 膿 し 始 め 、手 術 を す る こ と と な っ た 。「 五 体 」 2. 私 の 家 は 最 寄 り の バ ス 停 留 所 か ら で も 四 キ ロ 離 れ た 山 の 中 に あ る の で 、 ど う し て も 日 常 の 行 動 は 車 に 頼 る こ と に な る 。 「 筑 波 山 」 3. そ の う ち に 中 学 の 同 級 の 友 だ ち 三 人 が 交 替 で シ ロ の 世 話 を す る よ う に な っ た 。「 筑 波 山 」 4. こ の こ と も ボ ク の ワ ガ マ マ ぶ り を 助 長 さ せ た 。ガ キ 大 将 の 典 型 だ 。次 第 に 親 や 先 生 に も 生 意 気 な 態 度 を と る よ う に な っ た 。 「 五 体 」 こ の タ イ プ の 変 化 構 文 も 変 化 後 の 状 態 が 文 の 中 に 実 現 さ れ て い る が 、 実 現 の 手 段 は 本 章 第 Ⅰ 部 変 化 自 動 詞 文 ( Ⅰ ) で 考 察 し た Ⅰ 、 Ⅱ

參考文獻

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