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對日觀感與日語習得之相關分析-以台灣大學生為例-

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(1)外國語文研究第十一期 2010 年 01 月 頁 51~66. 對日觀感與日語習得之相關分析 -以台灣大學生為例- 林麗娟* 王淑治**. 中文摘要. 本論文以檢視台灣大學生之日語習得狀況為焦點,透過問卷調查,解析其對 日本之觀感與學習日語之意向,同時並探討兩者間互為影響之相關性。 依據相關文獻探討發現,為了增進語言之學習成效,提升學習動機,從有效 掌握學習者之語言態度與學習意識,進而充實改善課程內容之策略是不容忽視 的。有鑑於此,本調查就全台灣北〃中〃南〃東 13 所大學以日語為“第二外語” 之 1600 名學習者為取樣對象,針對其對日看法之實質內涵與學習日語之意向所 在,以及兩者間之相關情況等,使用「SPSS PC」統計分析工具進行資料分析與 相關性檢證。 主要課題分為:(1)大學生抱持對日本,抑或對日本人之觀感印象如何? (2) 學習者本身對學習日語之看法與志向呈現何種傾向?(3)對日觀感之優劣對學習 意向之影響程度?兩者之詳細相關情形為何?等三大部份。 藉此,希能客觀審視當前大學生日語習得之問題所在,並歸納提出未來推展 日語教育之因應方針與有效對策。. 關鍵詞:大學生、對日觀感、日語習得、統計分析、SPSS. *. 國立嘉義大學外語系副教授. **. 國立澎湖科技大學觀光休閒系講師. 98.10.07 到稿. 98.11.16 通過刊登.

(2) 52. 外國語文研究第十一期. The Connection between Impression of Japan and Japanese Learning --Taking Taiwanese Undergraduates as an Example Lin, Li-Chuan* Wang, Su-Zhi**. Abstract This research focuses on the Japanese learning condition of Taiwanese undergraduates. With questionnaires, analyzes their impression of Japan and learning intention in Japanese, as well as the connection between them. According to related researchs, in order to improve learners’ achievement and motive in language learning, it is necessary to know clearly their attitude and learning consciousness, and to make learning content more substantial. Therefore, we choose 1600 undergraduates who are learning Japanese as second foreign language from 13 universities in different area of Taiwan, doing data analysis and verification by SPSS PC. The three main topics are: (1) What’s Taiwanese graduates’ impression of Japan and Japanese? (2) What’s learner’s intention in Japanese learning? (3) How learning intention related and affected by their impression of Japan? By this research, to find out problems which Taiwanese undergraduates encounter in learning Japanese, presenting better policies and effective strategies for popularization of Japanese education in the future.. Keywords: undergraduates, impression of Japan, Japanese learning, Statistical Analysis, SPSS. * **. Associate Professor, National Chiayi University Department of Foreign Languages Lecturer, National Penghu University Department of Tourism and Leisure Management.

(3) 對日觀感與日語習得之相關分析─以台灣大學生為例─. 53. 対日イメージと日本語習得との関わり -台湾の大学生から観察する- 林麗娟 王淑治. 1. はじめに この地球社会では、あらゆる人々が様々な価値観、思考様式をもつ、すなわ ち“異文化をもった”人々と共存共生している。このような“多文化共生社会” の中で、文化と密接な関わりをもった「言語教育」を通して、お互いの理解を 深めていく教育理念の実践が欠かせない。 とりわけ、個人の価値観や、姿勢、そして行動パターンを身に付けていく青 少年にとって、社会化されていく過程において、言語教育が重要な役割を果た しているのである。いわゆるコミュニカティブな実践を通した自分の母語とは 異なる言語教育は、帄和的な文化発展の助力となり、個人の価値観、さらに自 己表現を促す上での一つの有効な手段ともなる。 周知のとおり、地球規模での国際化が急速的に進展してきた今日には、日本 語の使用を取り巻く環境も激しく変化してきた。その中で、台湾における日本 語教育をめぐる推進状況は、隣国の中国や、韓国等の国と比べて、何の特徴が 目立っているのか?日本語学習の動機・理由、日本語の必要性、使用上での問 題点をはじめ、日本語のイメージ、学習傾向の様態等を、科学的に把握するた めの調査が一層講じられている。 この問題意識をもって、筆者(2006)「大学生の日本語学習ニーズ及びその 関連影響要因」1では、1200 名の非日本語専攻者を対象にした調査を行った。 データ分析の結果をまとめると、全体学生の日本語の勉強志向が“高めの水準” に達したことが注目される。このような一般学習者の新たな学習ニーズに対応 し、よりよい学習効果を図るため、学習者側としての対日姿勢や、言語意識等 に関する内実をもう一歩詳しく探る必要がある。 従って、本研究では、全台湾の北・中・南・東部にわたり、国立・私立とも 含む 13 校の大学生 1600 名を対象に、大規模なアンケート調査を実施した。そ して、 「SPSS PS」統計法の利用を通して、日本語を“第二外国語”とする非日 本語専攻者は、日本、または日本語に対する受け止め方、及び日本語の学習志 向が、どのように変わってきたのか。対日イメージのあり方は、日本語の学習 志向に何らかの影響をもたらしているのか、それは各学習者個人の特性や日本 1. 林麗娟(2006a). P129~147.

(4) 54. 外國語文研究第十一期. 関連の様々な経験等によって、どんな相違が見られるのか、等といった研究課 題を明らかにする。. 2. 対日イメージと日本語観に関する先行研究. 東アジアの国々の状況から日本語観の変化を考察すれば、まず、日本語の学 習人口が最も多く占める韓国においては、近年の変革傾向が注目される。これ まで、韓国人は日本・日本人に対し、“厳しい”というイメージが続いている 中で、1980 年代後半から、日本文化への開放政策をきっかけとし、次第に“プ ラス”の方向へと変化を見せ始めたのである。 このような変化傾向に対し、姜錫祐(2003) 「韓国における日本語のイメー 2 ジ─日本・日本人のイメージとの関連から」 によれば、韓国では、日本語は もともと“自国を侵略した国の言語”として見なされていたが、最近は“将 来役に立つ外国語”というイメージへと変貌し、韓国人に身近で、しかも“実 用的な外国語”として、定着しつつあると強調した。 また、調査結果の中で、世代別に見る日本、日本人、日本語のイメージがそ れぞれ異なるといった傾向が強いことも示された。3例えば、“10 代”と“60 代以上”の世代が他の世代に比べ、日本に対する“好意的”な傾きがある。そ の日本、日本人、日本語に対するイメージのあり方に関し、世代別に見るそれ ぞれの相違を、以下のように述べられている。 日本のイメージ:「好き」10 代>60 代>30 代>20 代>40 代>50 代 日本人のイメージ:「好き」60 代>10 代>20 代>30 代>50 代>40 代 日本語のイメージ:「好き」10 代>60 代>20 代>50 代>30 代>40 代 この順位の並べ方から検討すれば、まず、 “年少者”としての 10 代、または 20 代において、日本、日本人、日本語に対する評価が比較的良いことが分か った。これは、上述した日本文化の解禁をきっかけとし、日本文化が韓国社会 に流れ込み、特にアニメや、漫画、ファッション雑誌、流行歌等が若い世代に 受け入れられている背景があると考えられる。さらに、韓国社会における日本 への期待をはじめ、若い世代の見方から両国の関係が“よい方向”に向かって いる傾向も判断できる。. 2. 姜錫祐(2003) P65~66. 3. 同上. P60~62.

(5) 對日觀感與日語習得之相關分析─以台灣大學生為例─. 55 4. また、磐村文乃(2004) 「韓国人女子大学生の日本語学習動機と対日観」 で は、女子大学生の学習動機及び対日観を分析するため、2002 年に面接調査と 質問調査の二つを同時に実施した。日本語学習の動機づけを因子分析した結 果、 「大衆文化接触志向」、 「日本理解志向」、 「道具的志向」、 「誘発的志向」、 「語 学学習志向」、「訪日志向」といった“六つの類型”が認められることが分か った。そして、女子大学生のもつ日本語の学習動機は、日本観のあり方と深 く関わっているという発見も明示された。 このほかに、呉致秀(2005)「日本語の学習動機、学習態度及び学習効果に ついての研究」5では、アメリカ中西部の日本語専攻の大学生 195 名を対象に、 その日本語学習の動機、態度及びその学習効果との関係を中心に検討した。調 査結果によると、全体的に日本語の学習動機が強く、日本語学習に積極的な態 度を持ち、「日本語が面白い」、「日本語文法の学習が大切だ」と思っている学 生の割合も高くなっていると示された。 その上、日本語の学習動機と学習効果との関わりを考察した結果、学習動機、 学習態度及び学習効果との間に、顕著な相関性があることも明示された。学習 動機という五つの誘因の中で、「家族との関係」という誘因を除いて、残りの 「コミュニケーション」、 「文化崇拝」、 「仕事関係」、 「自己要求」等が明らかに 学習効果と高く関わっていることも分かった。 一方、身近な中国大陸での状況を検討すれば、劉志明・劉夏楊(2002)「中 国人の言語観と日本語観」6によると、中国人の場合では、対日好感度と「年 齢」の間に、 “有意な関係”が見られる上、 “日本語学習の有無”によって、対 日の好感度も異なってくるのである。その中で、日本語の学習経験を持つ人は、 非日本語学習者より、日本に対する好感度が一割程高いと挙げられる。全般的 に言えば、 “日本人”に対する好感度より、 “日本という国”に対する好感度の ほうが高いとの結果が明らかになった。 これに対し、台湾における関連した調査研究を取り上げると、筆者(2006) 「台湾における大学生の日本語学習ニーズ及びその関連要因」7では、6 校の非 日本語専攻者 1200 名を対象にアンケートを行った結果、全体学生の日本語勉 強志向が“高めの水準”であることが分かった。具体的に言えば、「卒業して も長くやり続けたい」持続意欲や、「日本人と同じように、堪能な日本語を身 につけたい」との高い学習目標、長期的な履修期間への希望、学校による行政 支援への強い期待等、学習意欲の高さが明らかに映し出された。 4. 磐村文乃(2004) P179~184. 5. 呉致秀(2005) P1~33. 6. 劉志明・劉夏楊(2003) P79~87. 7. 林麗娟(2006b) P15~20.

(6) 56. 外國語文研究第十一期. また、日本語学習ニーズに関する影響要因を検討した結果、「個人的要因」 の中で、学習ニーズとのかかわりが最も高い前三位は、「学部」>「学習歴」 >「学年」である。 「家庭要因」に関しては、 「家族支持」>「戸籍」>「家庭 形態」との関連順位で、 「学校要因」の場合では、 「友達」>「課程設計」>「教 師期待」、といったような関連状況の内実も検出された。 さらに、中国での例を取り上げて、台湾の状況を比較した中国の研究者王甫、 劉志明(2003) 「中国・台湾における日本語観・日本観の比較」8では、日本語 の学習意欲や、日本語に対するイメージ等という“日本語観”の形成において は、両国とも、対日イメージによって左右される部分が大きい、と日本観と日 本語観との両者における深い関わりも強調した。 そして、両国の対日感情のあり方を比較する場合、台湾では「日本が好き」 が 47%を占めて、大陸より 22%多く、反対に、「日本が嫌い」が 15%で、大 陸より 18%少ない、といった差異が見られる。そして、 「日本人」に対する好 感度についても、これと同じな傾向を示した。つまり、台湾における日本、ま たは日本人に対する好感度が中国より“比較的高い”のである。 これらの関連先行研究のほかに、日本の国立国語研究所による「東アジアに おける日本語観国際センサス」9も参考になる。そのうち、台湾での調査結果 を一部取り上げて見ると、 「今後世界のコミュニケーションで重要となる言語」 では、英語(90.7%)、日本語(17.1%)、そして、「当該国主要言語を除いて 子供に習わせたい言語」においても、英語(65.8%)、日本語(25.6%)と、 共に“二位”を占めた。10そこから、台湾における日本人、日本語に対する見 方に関し、韓国、中国等と比べた場合、一般的に“日本人が好きである”とい ったよい傾向も出た。これは、台湾では日本人との接触の仕方・様態が他の国 よりも様々なバリエーションがあるからとも解釈できる。 上述したように、台湾では、韓国や、中国と同様に、かつて日本による被害 を直接受けた世代、そうでない世代が共存しているため、世代別に見る日本、 日本語のイメージがそれぞれ異なっていると見られる。韓国では、近来若い世 代の見方から日本への期待をはじめ、日本語を実用的な外国語として受け入れ るようになった傾向がうかがえる。そして、台湾を中国と比べて見れば、両国 における日本語の普及程度及び学習意欲の差に関して、両国の日本、または日 本語に対するイメージ格差と無関係ではなく、日本語に対するマイナスのイメ ージは、中国における日本語の普及を妨げる要素の一つであることも考えられ る。. 8. 王甫、劉志明(2003) P89~97. 9. 国立国語研究所(2002). 10. 同上. P142~144. P44~45.

(7) 對日觀感與日語習得之相關分析─以台灣大學生為例─. 57. 3. 調査項目の内容と統計分析の方法. 本調査の対象とは、今現在日本語を勉強している、または日本語の授業を受 けた経験をもつ、各相違した学科とも含む“非日本語専攻者”である。調査サ ンプル数は、合計約 1600 人の規模になっている。その詳しい地域分布や、大 学名及びクラス数、実施人数、回収人数等については、以下(表 2-1)11のよ うにまとめて示される。 表 2-1 調査した地域、学校名、クラス数、実施人数 地域. 大学名. クラス数. 実施人. 回収人数 有効サンプル数. 数 台北. 国立台湾大学. 2. 100. 82. 75. 台北. 国立政治大学. 1. 60. 54. 46. 台北. 私立淡江大学. 2. 70. 58. 53. 台北. 私立世新大学. 1. 50. 40. 36. 新竹. 私立中華大学. 1. 60. 53. 46. 桃園. 私立銘伝大学. 2. 120. 103. 96. 台中. 私立中山医薬大学. 4. 160. 142. 136. 台中. 私立靜宜大学. 2. 70. 65. 58. 彰化. 私立大葉大学. 1. 60. 50. 48. 雲林. 国立雲林科技大学. 3. 200. 168. 160. 嘉義. 国立嘉義大学. 8. 400. 382. 372. 台東. 国立台東大学. 1. 50. 42. 36. 澎湖. 国立澎湖科技大学. 4. 200. 182. 176. 32. 1600. 1421. 1338. 合計. 十三校. *実施人数:1600、回収人数:1421 人、回収率:88.8% 有効サンプル数:1338 人、有効回答率:94.1%. 調査の実施方法に関し、まず、調査の研究課題及び基本構成に基づいて、 「大 学生の日本観と日本語学習意識に関する調査」というアンケート調査表を作成 した。統計分析の基本構成においては、 「対日イメージ」、 「日本語の学習志向」 に影響を与えるもの(いわゆる“独立変数”として)を、 「個人影響要因」 (七 つの項目を含む)、と「社会影響要因」(二つの項目を含む)、という二大の関 連要因に設定した。そして、これらの関連要因から影響を受けた「対日イメー 11. 本アンケート調査の実施は、台湾行政院国家科学委員会「専題研究計画」の補助に よって行ったのである。.

(8) 58. 外國語文研究第十一期. ジ」と「学習志向」 (“従属変数”という)をそれぞれ八つの項目内容と十一の 項目内容として取り上げた。 上述した「独立変数」と「従属変数」の中で含んでいる要素内容、及び統計 分析の項目内容等に関して、以下のように挙げられる。 一. 「独立変数」について: 1. 個人影響要因: ①年齢. ②性別. ③学部. ⑥日本商品の消費習慣. ⑤学習歴. ⑦日本・日本人に対する好感度. 2〃社会影響要因: ①友達の影響 二. ④学年. ②日本マスコミとの接触. 「従属変数」について: 1〃「対日イメージ」: ①日本人に. ②日本国に. ⑤日本の現代化に. ③日本民族に. ⑥日本の流行性に. ④日本文化に ⑦日本の国際化に. ⑧日本の将来性に 2〃「学習志向」: ①学習の理由. ②受講の目的. ③希望する課程内容. ④重視する条件. ⑤強めたい能力. ⑥達成したい目標. ⑦履修の支障. ⑧持続したい意欲. ⑨日本語の好感度. ⑩学習した効果に対する見方. ⑪学習の重要性に対する見方. なお、統計分析の方法については、パソコンソフト「SPSS PC」を利用し、 主に「度数集計法」 ( Frequencies )、 「X2 検定法( Chi-square Test )」及 び「クロス分析法( Cross Analysis )」という三つの統計法を取り上げて分 析を行ったのである。. 4. 対日イメージと日本語学習志向に関する実態分析. 全体学生のもつ“個人的属性”をまとめて示すと、まず、“年齢層”の分布 は「20~21 歳」(699 人)に高く集中し、五割以上(52〃2%)も達した。“性 別”においては、女性の 912 人が七割弱(68.5%)も占め、男性の 426 人(31.9%) を遥かに高く上回った。 属した“学部”について、 「商業・企業管理」関係(561 人)の四割強(41.9%).

(9) 對日觀感與日語習得之相關分析─以台灣大學生為例─. 59. が最も高く、その次は「文学・法律」関係(316 人)の 23.6%になる。 “学年” とは、最も多く占めたのは三年生(523 人)の 39.1%で、その次は二年生の 340 人(25.4%)である。また、日本語の“学習歴”を見ると、「半年以上一 年間まで」 (434 人)が最も多く(32.4%)、その次は「半年以内」の三割程度 (30.2%)になっている。 そして、データ分析の結果に基き、 「対日イメージ」の各要素項目に沿って、 それぞれ示された「帄均数」と「標準差」の数値に基づき、日本に対するイメ ージのあり方及び評価程度を下表(3-1)のように示される。 表 3-1 対日イメージのあり方及び評価順位の比較 項. 目. 最小値. 最大値. 帄均數. 標準差. 順位. 日本人. 1.8. 5. 3.4414. 0.4459. 6. 日本国. 1.5. 5. 3.4841. 0.4911. 3. 日本民族. 1.4. 5. 3.1123. 0.4536. 8. 日本文化. 1.6. 5. 3.5170. 0.4765. 1. 日本の現代化. 1.67. 5. 3.4472. 0.4660. 5. 日本の流行性. 1.0. 5. 3.2130. 0.4500. 7. 日本の国際観. 1.0. 5. 3.4753. 0.5588. 4. 日本の将来性. 1.0. 5. 3.4940. 0.6037. 2. 全般的に分析すると、まず、日本に対する評価水準が“高めのほう”に傾い ている結果が検出された。全8項目中、「日本文化」が、帄均数値“3.5170” と一位で、最も高い水準に達した。なお、帄均数値が最も低い「日本民族」の 場合においても、 “3.0”を超えたため、日本という民族を認める程度も“それ ほど低くない”と見られる。 各項目の評価水準に順位を付ければ、 「日本文化」>「日本の将来性」>「日 本という国」、との三つが最も高く評価された。この三位のあとでは、 「日本の 国際観」>「日本の現代化」>「日本人」>「日本の流行性」>「日本という 民族」といった順位の並べ方が挙げられる。 一方、日本語の学習志向を総合的にまとめると、以下のようないくつかの特 徴が目立っている。まず、普段の日常生活に使える“実用性”を重視する傾向 がかなり高くうかがえる。例えば、履修時の“重視条件”は、「日常生活に応 用できる」が圧倒的に多く占め、希望する“カリキュラム”の内容とは、「日 常生活で使える会話」を最も強く望んでいることが分かった。 要するに、日常生活での“応用性”をはじめ、“会話能力”を重視した傾向 が非常に顕著である。さらに、卒業したあとでも「長くやり続けたい」という 長期持続意欲も高く示され、勉強志向の高さをはっきり反映した。.

(10) 60. 外國語文研究第十一期. ところで、履修するときの支障について、「忙しくて、履修時間がない」が 圧倒的に高く、時間上での制限や雑務のため、履修できなくなった人が多い。 その次に、「興味をもつ課程内容、類型はない」も多く挙げられ、授業内容、 教育課程と関わる問題も少なくない。この他に、「一緒に受講する仲間・友達 がいない」、「受講関連情報がない」等のような支障も比較的多く示された。 一方、“日本語という言葉”に対する見方は、好感度が「高い」と示した学 生が最も多く、五割近く(49.2%)も高く占めた。その次は「普通」の 27.0% で、「非常に高い」と答えた学生が約二割弱(19.6%)になる。ここから見れ ば、全体学生の“日本語”という言葉を高く認める傾向がかなり顕著である。 つまり、日本語に“いいイメージ”を感じ、または“日本語が好き”といった 見方をもつ学生が大多数であることが分かった。 そして、日本語の学習効果に対して自分で評価する場合、「高い」と示した 学生が半分以上(53.6%)も高く達したのである。つまり、日本語の学習は、 勉強になる、いい影響を受けたと肯定した傾向が見られる。ただし、日本語学 習の重要性に対して、「普通」と思う人が最も多く、「高い」と示した人より、 やや多くなっている結果も示された。 以上のように、日本語が好きで、または良いイメージをもつ学生が“過半数” を占めた結果から見れば、まず、“日本語に興味があるから”という動機付け 要因が勉強志向の向上につながっていく、といった高い関連性が判断できる。 同時に、日本、日本人に好意、それとも興味関心をもつ割合も高く、「交流志 向」による影響で、日本語を習い始めるようになり、それも学習意欲を引き起 こす要因の一つであることも明らかになった。. 5. 対日イメージと学習志向との関連分析. 「対日イメージ」と「学習志向」の関連について、 「X2 検定法(Chi-square Test)」を使って、関連分析を行った結果(表 4-1 の参照)、「学習志向」に属 した 11 項目の中で、10 項目も高い有意水準(***)に達したため、「対日 2. 表 4-1 対日高感度と学習志向に関する「X 検定」 学習志向. X2. P 数値. 有意度. 対日. 学習の理由. 209.599. .000. ***. 好感. 学習の目的. 117.945. .000. ***. 度. 希望の課程内容. 58.373. .001. ***. 受講の重視条件. 80.822. .000. ***. 強めたい能力. 15.311. .758. -. 達成したい目標. 56.953. .000. ***.

(11) 對日觀感與日語習得之相關分析─以台灣大學生為例─. 履修の支障. 56.806. .001. ***. 持続意欲. 143.135. .000. ***. 日本語の好感度. 507.159. .000. ***. 学習の効果. 327.881. .000. ***. 学習の重要性. 114.294. .000. ***. 61. *P<.1 **P<.05 ***P<.01. イメージ」の相違によって、「学習志向」も異なってくる、といった“有意な 関連性”が検出された。つまり、対日イメージは日本語の学習志向のあり方 にもたらす影響がかなり顕著であることが明らかにされた。 これに基づいて、両者における詳しい関連状態を、さらに「クロス分析」 (Cross Analysis)を通して、検出された関わりのあり方、またはその中で 映し出された現象等を、以下のように総合的に検討していく。 第一に、日本語を学ぶ“理由”を例として検討すると(表 4-2 を参照)、対 日好感度が「高め」の学生であれば、 “日本文化が好きだから”をはじめ、 “日 本語の実用性が高い”とのような学習動機が比較的多く見られる。とくに、好 感度が「非常に高い」と示した学生は、日本文化が好きな傾向もかなり高くな っていることが目立っている。 表 4-2 対日好感度による学習理由の相違 (%) 学. 習 理. 由. 日本. 日本. 日本. 日本、ま 学校の. 回り. 学習の. その. 対日好. 語が. 語が. 語の. たは日. カリキ. の友. ブーム. 他. 感度. 面白. 勉強. 勉強. 本文化. ュラム. 人等. に追い. そう. しや. が実. が好き. にある. の影. 駆けた. すい. 用的. から. 響. い. 1.8. 16.1. 非常に. 14.3. 55.4. 4.5. 1.8. 1.8. 4.5. 高い 高い. 合計. 100. 0. 15.8. 1.3. 32.8. 34.4. 9.1. 3.2. 0.9. 2.5. 100. 0. 普通. 16.2. 3.9. 34.2. 13.8. 19.7. 3.9. 1.7. 6.6. 100. 0. あまり. 15.0. 1.7. 33.3. 3.3. 38.3. 1.7. 5.0. 1.7. 100. 0. 全然. 10.5. 5.3. 15.8. 5.3. 42.1. 10.5. 0.0. 10.5. 100. 0. 合計. 15.7. 2.5. 31.8. 25.3. 15.2. 3.4. 1.5. 4.6. 100. 0.

(12) 62. 外國語文研究第十一期. これに対し、好感度が「普通」、それとも「あまり高くない」場合、日本文 化に示した興味より、日本語の実用性に対する評価のほうが高くなっている。 同時に、“学校の授業にあるから”といった“やむを得ない”理由もわりと多 く挙げられた。つまり、好感度が高い学生と比べて、自ら勉強したい“自主的 な”学習動機が弱く、学習意欲も明らかに低下しているのである。 第二に、日本語を勉強する“目的”とは、「就職に役に立つため」に高く 集中した傾向が目立っている。その中で、対日好感度が高めの学生であれ ば、就職志向のほかに、「日本社会文化を深く認識したい」という考え方も 多く示された。反対に、好感度が「普通」、それとも「あまり高くない」の 学生は、明らかに“就職志向”に集中したため、社会文化に対する認識を 深めたい割合がほんのわずかに減ってくる。 第三に、希望した“課程内容”に関して、対日好感度が「非常に高い」学 生は、 「聞く、話す、読む、書く等の基礎関係」を高く希望した傾向と異なり、 「高い」と示した人の場合、「普段の日常生活に使える会話」をより多く希望 した。そして、好感度が「普通」の学生は、「聞く、話す、読む、書く等の基 礎」への希望は「会話能力」より、やや高めのほうである。 このほかに、好感度が高めのほうであれば、「社会文化・日本事情関係」や 「観光旅行関係」に関する希望内容も少なくない。ただし、「専門の翻訳・通 訳知識関係」や、「日本語検定詴験関係」等のような本格的学習希望が、全般 的に低くとどまっていることも分かった。 第四に、達成したい“学習目標”について、好感度が「高い」学生であれば、 「大体日本人と会話できる程度」>「日本人のように話せる程度」>「簡単な 日常会話ができる程度」との希望順位である。これと違い、好感度が「普通」、 それとも「低め」のほうは、「大体日本人と会話できる程度」>「簡単な日常 会話ができる程度」>「日本人のように話せる程度」と変わってくる。 つまり、好感度が高めの学生であれば、「会話能力」方面を重視する志向が 高いと同時に、やや難しい「読み書き方面」の希望も比較的多く見られる。反 対に、好感度が高くない場合、「会話能力」以外、読み書きや翻訳等への希望 が大幅に減少した結果も示された。 第五に、日本語学習の“継続意欲”を見れば、「長くやっていきたい」とい う継続意欲が大多数なので、全体学生の勉強志向の高さを明らかに反映した。 その中で、好感度が「高い」学生はもちろんのこと、「あまり高くない」の学 生でさえも、「卒業してもやり続けたい」との回答も少なくない。 第六に、これまで勉強してきた日本語の“学習効果”に関する評価は、好感 度が高くなればなるほど、学習効果を肯定する傾向も強くなってくる。その中 で、好感度が「非常に高い」学生は、学習効果を「非常に高い」>「高い」> 「普通」>との順位を付けた。好感度が「高い」学生では、「高い」>「非常 に高い」>「普通」>、といった多少の差異が見られる。 第七に、日本語学習の“重要性”について、対日好感度が高めであれば、学.

(13) 對日觀感與日語習得之相關分析─以台灣大學生為例─. 63. 習の重要性を認めた傾向も比較的顕著である。ただし、好感度が「あまり高く ない」、或いは「全然高くない」学生の場合であっても、学習の重要性を「普 通」、或いは「高い」と答えた人も少なくない。つまり、対日イメージは“あ まりよくない”であっても、日本語を勉強する大切さを肯定している傾向もう かがえる。 総じて、「対日イメージ」の相違によって、日本語の「学習志向」も異なっ てくる、といった高い関連性が注目される。両者の関わりは“高い有意水準” に達した結果から見れば、「対日好感度」が高くなればなるほど、日本語を勉 強する動機や志向等も高めのほうに傾いている。具体的に言えば、学習者側の もった日本・日本人に対する見方は、日本語の勉強志向をはじめ、学習希望や 持続意欲、さらに学習した効果、勉強の重要性への評価等、様々な方面に影響 をもたらしている、といった関連状態のあり方が明らかにされた。. 6. 結論. 台湾はかつて日本の軍政下時代に、“日本語強制”政策という「言語・文化 侵略」の歴史をもっている。近年、日本統治時代に日本語教育を受けた老年層 の世代が徐々に少なくなり、若年層の人々が日本語を“実用的な外国語”とし て学習するように変化してきた。学習者の“低年齢化”に伴って、 “若者世代” を中心に、日本語に対するイメージも確実に変わりつつある。これは、台湾社 会における日本語普及の将来を考える上で、重要なポイントとして見逃すこと ができないのである。 今回の調査で明らかにされたように、日本語の専攻ではない“一般学習者” のもつ対日イメージ、または日本語に対する感覚は、“高め”の評価水準に達 したことが注目される。その対日イメージに関する評価は、 「日本文化」>「日 本の将来性」>「日本という国」>との上位三つが挙げられる。言い換えれば、 日本文化が好きで、日本の将来性を高く期待し、さらに日本という国に高い関 心をもつ、等といった対日観の持ち方が日本語の学習動機及び学習ニーズを引 き起こす重要な要因だと解釈できる。 そして、日本語の学習志向のあり方をまとめて挙げると、「日常生活に応用 できる」という重視傾向をはじめ、「会話能力」を強めたいとの勉強志向も明 らかに高くなっている。このような“使える”、 “応用できる”への重視志向と 同時に、“できるだけ長くやり続けたい”といった持続意欲も高く示されたた め、全体学生の学習ニーズの高さも明らかに反映された。 さらに、両者の関連分析を通して、 「対日イメージ」の相違によって、 「日本 語学習志向」も異なってくる、といった “密着な関連状態”も検出された。 学習者個人のもつ日本・日本人に対するイメージ、または見方は、その日本語.

(14) 64. 外國語文研究第十一期. の勉強志向や、学習意欲、さらに学習効果、勉強の重要性に対する評価までに 影響をもたらしている、といった関連性が目立っている。 従って、我々は台湾社会の複雑な対日感情及び多元化した対日立場に対面す るとき、若者世代の日本好き傾向や、“哈日ブーム”等を深刻的に批判する必 要はない。そのかわりに、若者なりの貴重な新しい発想や、考え方等を尊重し、 日本語による“学習過程”を通して、もっと開放的な国際視野で、日本、或い は他国の立場を受け入れるような客観的な態度を養成することこそ、より重要 な課題として認識すべきである。 要するに、一般学習者としての大学生の日本、または日本語への高い興味関 心は、日本の社会文化を理解する、さらに国際観を養う上で、一つの重要な“動 機付け”として、あらためて正視する必要がある。これに対応するために、ま ず、学習内容における適切なコースデザインから教育内容の改善を取り組むこ とが肝要である。例えば、日本大衆文化への高い興味関心に応じた“異文化理 解ため”のカリキュラムの再構成や、“社会性の再認識”視点を重視した「日 本事情」科目の増設等が講じられている。 なお、これまで台湾の高等教育段階における日本語教育の推進は、“経済的 な背景”による影響が強いとうかがえる。とりわけ、日本政府の対台技術協力 や日本企業の投資拡大等から、 “社会人の実利”として端を発した場合が多い。 大学では、こうした“経済社会”の需要動向を反映するため、いわゆる“市場 原理”に基づく社会的要請が優先的に言語教育に組み入れられた問題が大きい と指摘できる。 これに対し、いわゆる“教育理念”に基づいた教育活動が個人・地域・国家 に大きな成果をもたらすこととなり、その結果、経済構造にも好影響を及ぼす、 といった新しい発想が益々大きく問われている。とくに、この十数年以来、日 本語教育をとりまく環境の激しい変化に伴って、新たな日本語教育の“学習観” を模索するべき時期を迎えている。そのため、いかに教育内容を“文化的学習” の世界に導くか、教育現場の柔軟性、多様性をどのように配慮するか等、すな わち「文化的実践への参加としての学び」といった学習観の実現に向かって、 今後考え直していく課題が多いと思われる。.

(15) 對日觀感與日語習得之相關分析─以台灣大學生為例─. 65. 「参考文献」. 王敏東、「台湾の大学生の対日意識に関する研究-銘傳大学の場合」、『台湾 応用日本語研究』第四期、(2007)147~166 陳亭希、「台湾における海外大衆文化の受容について-対日意識と対韓意識の 比較を中心として」、『台湾応用日本語研究』第三期、(2007)193~210 林麗娟、「日本語の学習ニーズ及びその関連要因に関する調査研究-非専攻日 本語大学生を中心に」、『応用外語学報』第六期、(高雄第一科技大学外語 学院、2006 a)129~147 林麗娟、 『大学生の日本語学習ニーズ及びその関連要因に関する研究』、台湾行 政院 国家科学委員会「94 年度専題研究計画報告書」、(2006b) 松尾慎、 『台湾における言語選択と言語意識の実態』、群学出版有限公司、2006 呉致秀、「日本語学習動機、学習態度及び学習効果についての研究」、『東呉日 本語教育学報 26』、(東呉大学日本語文学系、2005)1~33 藤原信行、「台湾の日本語学習者は日本語学習をどのようにとらえているか─ ─日本語学習の動機、到達目標、学習方法を中心に」、 『日本言語研究』第 五号、(2005) 76~90 手科美保、『台湾南部における言語事情-言語使用と言語態度の関係に注目し て』、大阪大学大学院言語文化研究科修士学位論文、2005 磐村文乃、 「韓国人女子大学生の日本語学習動機と対日観」、 『2004 年日本語教 育国際研究大会 預稿集1』、(2004)179~184 田中亜子、「教え側の“理想とする授業”と学ぶ側の“好きな授業」──質問 紙による実習生、教員、学生の意識調査から」、 『筑波大学留学生センター 日本語教育論集』17 号、(2004)81~93 王甫・劉志明、「中国・台湾における日本語観・日本観の比較」、『東アジアに おける日本語観国際センサス』、 (国立国語研究所、凡人社、2003)89~97 姜錫祐、「韓国における日本語のイメージ-日本・日本人のイメージとの関連 から」、 『東アジアにおける日本語観国際センサス』、 (国立国語研究所、凡 人社、2003) 55~66 劉志明・劉夏楊、「中国人の言語観と日本語観」、『東アジアにおける日本語観 国際センサス』、(国立国語研究所 凡人社、2003)79~87 葛駿鋒、「多民族社会におけるシンガポールにおける日本語学習」、『東アジア における日本語観国際センサス』、(国立国語研究所、凡人社、2003)113 ~121 川上郁雄、「年少者のための日本語教育」が教育養成系大学・学部に必要な理 由」、『宮城教育大学紀要』36 号、(2003)1~13.

(16) 66. 外國語文研究第十一期. 国立国語研究所、『東アジアにおける日本語観国際センサス』、(独立行政法人 国立国語研究所、凡人社発行、2003)44~45 中川まち子、 「第二言語としての日本語習得に関わる動機づけ─ 成人に見られ る動機づけの傾向」、 『一橋大学留学生センター紀要』4 号、(2002)95~120 岡本輝彦、「拡充期を迎えた台湾の日本語教育─社会・経済的背景と日本語教 育施策」、『国際文化交流と日本語教育』、(凡人社、2002)247~260 田所真生子、「外国語学習における学習者の情意要因に関する考察」、『言葉の 科学』14 号、(2002)303~319 桜坂英子・奥山洋子、「韓国人の対日観と日本語学習動機の検討─大学生群と 成人群の世代間比較」、『日本学報』47 号、(2002) 77~91.

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參考文獻

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