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両岸自由貿易化における台湾中小企業の発展モデルにかかる分析 兩岸自由貿易趨勢下之台灣中小企業發展模式分析

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両岸自由貿易化における台湾中小企業

の発展モデルにかかる分析

聰 哲

(中華経済研究院第三研究所アシスタントリサーチフェロー)

淑 妍

(中華経済研究院第二研究所アシスタントリサーチフェロー)

【要約】

1980 年代以降、台湾中小企業の総売上額や輸出額等、経営指標と な る業績は徐 々に大企業 に追い越さ れ、市場開 拓能力は衰 退の趨 勢 を呈した。両岸ECFA(両岸経済協力枠組み協議)の締結後、関税減 免 の問題以外 に、原産地 規則等の非 関税障壁も 発生し、異 なる産 業 環 境にある中 小企業に、 様々な衝撃 やビジネス チャンスが もたら さ れ ることは必 至となった 。本稿では 、両岸自由 貿易化にあ る中小 の 製 造業の発展 モデルを検 討すること で、台湾の 中小企業の 市場開 拓 能 力向上にか かる可能な チャンネル を模索する 。産業別の 分析結 果 から、ECFA へ対応するための台湾の中小企業の発展戦略には、(1) ク ラスター効 果及び調和 共創モデル を通じた高 付加価値化 の目標 を 達 成 す る 、(2)「 マ ル チ コ ア の 組 立 親 工 場 に よ っ て 多 数 の 衛 星 工 場 を呼 び込む」戦 略連盟モデ ル、(3)上述の二つの戦略によって、海 外の主要技術メーカーの台湾投資を誘致し、ECFA の非関税措置制限 を突破する、の3 点があることが明らかになった。 キーワード:中小企業、ECFA(両岸経済協力枠組み協議)、市場開拓、 高付加価値、クラスターの共創

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一 はじめに

台湾の中小企業1は台湾の経済発展過程において、常に重要な役割 を担ってきた。中小企業白書の統計資料によると、2010 年における 台湾の中小企業数は124.7 万社に達し、全国の企業総数の 97.68%を 占めている。また従業員の雇用者数も819.1 万人と、全国の就業者の 78.06%となっており、中小企業がかなりの就職口を提供し、台湾経 済発展の重要な根幹であることを示している。 台湾の中小企業は、1960 年代以降、海外からオーダーされる輸出 加 工市場を積 極的に開拓 し、台湾経 済の躍進を 支える最大 の功績 を 果 たすと同時 に、国際市 場を開拓す る営業力と 高度な製造 力を練 磨 し てきた。し かし、歴年 の中小企業 白書の統計 資料から、 中小企 業 者数は1982 年の 70.2 万社から 2010 年には 124.7 万社へと増加した が、その売上額が企業の総売上額に占める割合は 1986 年の 40.28% から 2010 年には 29.55%に下落したことが分かる。輸出面では、中 小企業の輸出額2が企業の総輸出額の占める割合は(輸出貢献度)は 1986 年の 66.37%3から1997 年には 26.42%、2010 年には更に 16.16%

1 台湾の「中小企業認定標準」規定によると、製造業・建造業・鉱業及び土石採取業 は、実質収入額が8000 万元以下或いは従業員数が 200 人未満の場合、中小企業とな る。その他産業は、前年の営業額が1 億元以下或いは経常従業員数が 100 人未満と 規定している。中華經濟研究院『2011 中小企業白皮書』(台北:經濟部中小企業處、 2011 年);同『2010 中小企業白皮書』(台北:經濟部中小企業處、2010 年)。 2 中小企業の輸出額は、中小企業が直接海外に輸出した額を指す。すなわち直接輸出 額。 3 1997 年以前の中小企業の輸出額は、主に業績の良い貿易メーカーの輸出額を統計し、 更に税関の輸出金額に照らし合わせて見積もり、米ドルで表示していた。1997 年以 降の中小企業の輸出額は、財政資料センターのゼロ税率売上額によって統計し、台 湾元で表示している。よって、本文のデータでは趨勢を描写するに留める。

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へ 下落し、中 小企業の輸 出傾向(中 小企業の輸 出額/中小 企業の 売 上額)も1997 年の 18.22%から 2010 年は 15.13%へと下落した。ここ から、1980 年代の中盤以降、中小企業の総売上額及び輸出額等、経 営 指標の業績 は徐々に大 企業に追い 越され、多 くは大企業 の下請 け 企 業となり、 直接市場を 開拓する能 力は衰退の 趨勢を呈し ている こ と が分かる。 更に、中小 企業の産業 別の輸出額 占有率を見 ると、 製 造業の占有率が最も高く、2007 年から 2009 年はそれぞれ、70.18%、 70.84%、65.91%となっており、引き続き海外市場を開拓しようとす る 台湾の中小 企業の意気 込みがうか がえ、中小 の製造業が 率先し て 開拓しなければならないことが分かる。 このほか、台湾と中国の貿易総額は1998 年の 224.9 億米ドルから 継続的に増加し、2010 年には 1207.8 億米ドルとなり、台湾の中国へ の輸出超過は1998 年の 142.6 億米ドルから 2010 年には 488.8 億米ド ルへと膨れ上がった4。これは、両岸貿易が活発化し、台湾企業を主 と する両岸の 産業チェー ンの分業が ますます顕 著になった ことを 示 し ている。こ こ数年、域 内では多国 間、或いは 二国間の自 由貿易 協

定(Free Trade Agreement、FTA)や包括的経済連携協定(Comprehensive

Economic Partnership Agreement、CEPA)といった地域経済統合の動 き があり、東 アジア各国 の貿易の主 流となって おり、台湾 もこの 趨

勢から逃れられないようである。2008 年以降、両岸ではこれに関係

する協議・交流のメカニズムを新たに始動し、6 回の「江陳会談」、

両岸架け橋プロジェクト(中国語名:搭橋專案)、及び産業標準化協 議 等を行った 。なかでも 第五回「江 陳会談」で 締結した「 両岸経 済 協 力 枠 組 み 協 議 」(Economic Cooperation Framework Agreement 、

4 經 濟 部 統 計 處 經 濟 統 計 指 標 資 料 庫 「 表 C-12 我 國 對 大 陸 地 區 貿 易 統 計 」、

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ECFA)は、台湾が東アジアの地域経済統合に加わる上での重要な足 が かりとなっ た。実際、 当該枠組協 議を基礎と し、両岸は アーリ ー ハ ーベストリ ストやサー ビス貿易及 び投資制限 の開放とい った関 税 減免や非関税障壁の撤廃等、実質的な協議を続けている。 ECFA 締結後、正式に始動した両岸自由貿易メカニズムの下で、両 岸 は各産業に 対し関税減 免及び非関 税障壁撤廃 等の面で、 実質協 議 や 交渉を行っ ており、そ れぞれの産 業に異なる 衝撃とビジ ネスチ ャ ン スがもたら されること は必至とな った。特に 市場開拓能 力が比 較 的脆弱な中小の製造業にとっては、ECFA がもたらす地域経済新秩序 の 下で、衝撃 に対処しビ ジネスチャ ンスをつか む経営モデ ルを如 何 に 発展させる かが重要な 課題となる 。本稿では 、両岸自由 貿易化 の 趨 勢にある中 小の製造業 の発展モデ ルについて 検討するこ とで、 台 湾 の中小企業 の市場開拓 能力の向上 にかかる可 能なチャン ネルを 模 索する。 以下では、まず ECFA に関する状況を整理し、次に ECFA アーリ ー ハーベスト リスト実施 前後の同時 期の産業の 輸出額の変 化を分 析 し 、輸出額の 変化と中小 企業が同産 業に占める 割合との関 連性を 紐 解き、ECFA アーリーハーベストの効果が中小企業に与え得る影響に つ いて初歩的 な説明を行 う。続いて 、産業別の 分析により 、中小 企 業の ECFA 対応にかかる市場開拓モデルを検討し、最後に、戦略的 及び政策的な結論と提案を示す。

二 両岸経済協力枠組み協議(ECFA)が台湾の中小企

業に与え得る影響

グ ロ ー バ ル 化 及 び 自 由 化 の 趨 勢 の 下 で 、 自 由 貿 易 協 定 (FTA)或 い は自由貿易 区の締結が 各国主流の 動きとなっ ており、東 アジア も ま た例外では ない。東ア ジア地域経 済統合の趨 勢に直面し 、台湾 は

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これに積極的に参与しなければ、経済的に周辺化される恐れがある。 よ って、馬英 九総統は、 両岸のコン ビネーショ ンによって 地域経 済 統合に参与する戦略を打ち出し、2008 年より両岸協議を再開した。 両岸は今日までに 6 回の江陳会議を開催し、15 の協定を締結し、1 つのコンセンサスを達成したのみならず、2010 年には両岸経済協力 枠組み協議(ECFA)を締結し、これにより両岸経済の協力は新たな ステージに入った。 か つて台 湾経 済の躍 進を 支えた 最大 の功労 者で ある中 小企 業は、 1980 年代中盤以降、総売上額や輸出額等、経営指標となる業績が徐々 に 大企業に追 い越され、 直接市場を 開拓する能 力は衰退の 趨勢を 呈 した。ECFA の締結・発効後、中小企業は中国市場の関税引き下げに よ って価格競 争力を高め る可能性が あるが、一 方で、衰退 した市 場 開 拓能力のた め、如何に して中国の 同業者と中 国市場及び 台湾市 場 で渡り合うかとの懸念もある。 本稿では、中小企業に対するECFA の影響を分析するにあたって、 中 小企業の中 国市場への 輸出状況に 重点を置く 。まず、台 湾の経 済 全体に対する ECFA の影響に関する文献を示し、次いでアーリーハ ー ベストリス トにおいて 、台湾と中 国が比較的 多項目開放 してい る 「機械類並びにこれらの部分品」(HS 84)について、中国のアーリ ー ハーベスト 品目リスト の実施成果 を分析し、 台湾の「機 械類並 び にこれらの部分品」の輸出状況を見る。合わせて、HS コードに対応 す るであろう 産業を列挙 し、産業別 に中小企業 の含量(中 小企業 者 数 が総業者数 に占める割 合、及び中 小企業の営 業収入が総 企業の 営 業 収入に占め る割合によ って示す) を示す。そ して、中国 のアー リ ー ハーベスト 品目リスト が中小企業 の中国向け 輸出に与え 得る影 響 について初歩的な説明を加えるべく、HS コードに対応する産業の輸 出成長率と各産業の中小企業の含量をリンクして検討する。以下の2

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節では ECFA の内包及び台湾の中小企業に与えうる ECFA の影響に ついてそれぞれ説明する。 1 ECFA の内包 両岸経済協力枠組み協議(ECFA)は文字通り一つの枠組み協議で あり、全5 章、16 条、5 つの添付資料から構成されている。5 章はそ れぞれ、第1 章「総則」、第 2 章「貿易と投資」、第 3 章「経済協力」、 第4 章「アーリーハーベスト」、第 5 章「その他」で、より詳しく見 ると、第1 章「総則」は、目標及び協力措置の規範、第 2 章「貿易 と投資」は、貨物貿易・サービス貿易・投資に関する規範、第 3 章 「経済協力」は、経済協力の内包、第 4 章「アーリーハーベスト」 は 、貨物貿易 アーリーハ ーベスト、 サービス貿 易アーリー ハーベ ス トの実施規範、第 5 章「その他」は、例外、紛争解決、組織構造、 文 書書式、添 付資料及び 後続協議、 修正・発効 ・中止等に ついて 規 定している。5 つの添付資料はそれぞれ、「貨物貿易のアーリーハー ベス ト製品リス ト及び関税 引下げ手配 」、「 貨物貿 易における アー リ ーハ ーベスト製 品に適用さ れる臨時原 産地規則 」、「貨 物貿易 のア ー リー ハーベスト 製品に適用 される双方 セーフガー ド措置」、「サー ビ ス貿 易における アーリーハ ーベスト部 門及び開放 措置」、「サ ービ ス 貿 易における アーリーハ ーベスト部 門及び開放 措置が適用 される サ ービス提供者の定義」となっている。 ECFA の三大目標から、ECFA は中台の経済貿易及び投資協力の促 進 と強化に重 点を置いて いることが 分かる。即 ち、中台の 商品及 び サ ービス貿易 のさらなる 自由化を促 進して、公 平にして透 明、且 つ 迅 速な投資及 びその保障 メカニズム を構築し、 経済協力分 野を拡 大 し て、運営メ カニズムを 構築し、両 岸の経済・ 貿易・投資 の三大 分 野 における交 流を促進す ることであ る。以下で は、貨物貿 易のア ー

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リーハーベストに着眼し、その実施状況を分析する。 2 ECFA が台湾の中小企業に与え得る影響 (1) 台湾経済全体に対するECFA の影響 中 華経済 研究 院が行 った 両岸経 済協 力枠組 み協 議の影 響に 関する 評価では、中台がそろってWTO に加盟し、農工製品の関税を引き下 げ、ASEAN と中国、韓国、日本が FTA を締結すると仮定した場合、 両岸 ECFA の締結による台湾経済全体に対する影響は下表の通りに なると指摘した5。同報告の分析は、2008 年 GTAP 第七版のデータベ ースを用い、シュミレーションしたものである。 表 1 の 4 パターンのシミュレーションから、資本が累積する動態 的 シミュレー ションの効 果は静態的 ミュレーシ ョンの効果 より概 ね 大 きいことが 分かる。こ れは静態的 シミュレー ションにお いては 、 両 岸それぞれ の元々の要 素がすべて 固定される ためである が、動 態 的シミュレーションでは、追加投資を生産活動にあてることができ、 メ ーカーの使 える資本が 増加するた めである。 このほか、 貿易規 制 解 除のシミュ レーション 効果もまた 規制管制維 持による効 果を上 回 っ ており、貿 易規制の解 除が総体的 な経済発展 の一助にな ること を 示している。

5 中華經濟研究院『兩岸經濟合作架構協議之影響評估』(台北:經濟部、2009 年)。

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表 1 両岸ECFA の締結が台湾経済全体に与える影響 静態的シミュレーション 動態的シミュレーション 両岸貿易の規制 工業部門 輸入規制解除 農工規制 現状維持 中国-工業部門 輸入規制解除 中国-農工規制 現状維持 両岸の関税引 き下げ パターン1: 台 湾 の 農 製 品 の 関 税 は 引 き 下 げ な いが、工業製 品 の 関 税 は ゼロ関税へ。 中 国 の 農 工 製 品 の 関 税 も ゼ ロ 関 税 へ。 パターン2: 規 制 し て い な い 中 台 の 農 工 製 品 の 関 税 は 全 面 的 に ゼ ロ 関 税へ。 パターン3: 台 湾 の 農 製 品 の 関 税 は 引 き 下 げ な いが、工業製 品 の 関 税 は ゼロ関税へ。 中 国 の 農 工 製 品 の 関 税 は ゼ ロ 関 税 へ。 パターン4: 規 制 し て い な い 中 台 の 農 工 製 品 の 関 税 は 全 面 的 に ゼ ロ 関 税へ。 GDP(%) 0.28 0.24 1.72 1.65 総輸出量(%) 3.45 3.36 4.99 4.87 総輸入量(%) 6.01 5.91 7.07 6.95 貿易条件(%) 1.62 1.63 1.41 1.42 社会福祉 (百万米ドル) 4281.5 4291.6 7771 7710.9 貿易残高 (百万米ドル) 756 778.8 1779.4 1757.9 (出典)中華經濟研究院『兩岸經濟合作架構協議之影響評估』(台北:經濟部、2009 年)。 (2) アーリーハーベストリストの分析 台湾が中国に開放したアーリーハーベストリストは合計 267 品目 で 、そのうち 「化学工業 並びにこれ らの生産物 」、及び「 機械類 並 びにこれらの部分品」はそれぞれ 85 品目及び 66 品目を開放してお り 、産業別で みると、開 放品目が最 も多い二大 産業である 。一方 、 中国が台湾に開放したアーリーハーベストリストは合計539 品目で、 そ のうち、「 紡織品並び にこれらの 製品」、「 機械類並び にこれ ら の部分品」はそれぞれ 106 品目及び 100 品目を開放し、産業別でみ るとこれらが開放品目の最も多い産業となっている。そのうち、「機

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械 類並びにこ れらの部分 品」は双方 において開 放品目が比 較的多 い 産業であるが、アーリーハーベストリストで示した2009 年の輸入税 によると、台湾の当該産業の平均値が3.5%であるのに対し、中国は 8.8%となっている。 表 2 で示すように、台湾の減税措置では、1 年目にゼロ関税となる 品目数は全体の 25%、2 年目には 94.7%、3 年目には全項目となる。 一方、表 3 で示す中国の減税措置をみると、1 年目、2 年目、3 年目 でそれぞれ、14%、94.4%、100%となっており、総体的にみると、表 4 で示す通り、2009 年の台湾のアーリーハーベストリストの平均輸 入税率が4.2%であるのに対し、中国のアーリーハーベストの平均輸 入税率は 9.5%となっている。よって、ECFA 実施後、台湾が中国の ア ーリーハー ベスト品目 における輸 入によって 得られる減 税によ る 価格変動の割合は中国のそれを大きく上回る。 表 2 台湾のアーリーハーベスト品目の関税引き下げ手配 アーリーハーベスト品目 協議税率 2009 年輸入 税率(%) 品目数 割合(%) 1 年目 2 年目 3 年目 0<X 2.5≦ 67 25.0 0 2.5<X 7.5≦ 186 69.7 2.5 0 X>7.5 14 5.3 5 2.5 0 (出典)經濟部國貿局『海峽兩岸經濟合作架構協議—協議文本及附件』(台北:經濟部、 2010 年)、http://www.ecfa.org.tw/RelatedDoc.aspx。

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表 3 中国のアーリーハーベスト品目の関税引き下げ手配 アーリーハーベスト品目 協議税率 2009 年輸入 税率(%) 項目数 割合(%) 1 年目 2 年目 3 年目 0<X 5≦ 76 14.1 0 5<X 15≦ 433 80.3 5 0 X>5 30 5.6 10 5 0 (出典)經濟部國貿局『海峽兩岸經濟合作架構協議—協議文本及附件』(台北:經濟部、 2010 年)、http://www.ecfa.org.tw/RelatedDoc.aspx。 表 4 台湾/中国のアーリーハーベスト品目リストの内訳 HS コードにおける 産業名 台湾側のアーリーハーベスト 中国側のアーリーハーベスト 商品の HS2 桁 コード 品目数 2009 年 の平均 輸入税 率(%) 商品の HS2 桁 コード 品目数 2009 年 の平均 輸入税 率(%) 動 物 、 動 物 性 生 製 品、植物性生製品 03-04, 06-09 18 13.3 鉱物性生製品 27 4 3.0 25, 27 7 7.0 化学工業並びにこれ らの生産物 28-29, 32-35, 37-38 85 4.0 28-29, 32, 34- 35, 38 50 6.6 プラスチック並びに これらの製品 39 16 3.6 39 44 7.5 ゴム並びにこれらの 製品 40 3 8.3 40 8 15.3 皮革並びにこれらの 製品 42 4 17.5 紡織品並びにこれら の製品 52, 54-56, 58-60 21 5.6 52, 54-56, 58-60 106 9.3 既製服並びにその他 の紡織 61-63 27 14.8 鞋類 64 3 15 ガラス類 70 4 7.9 70 6 12.5 鉄鋼 72 22 7.1 金属並びにその製品 74, 78 2 2.1 74, 76, 81 27 6.1 金属製の工具並びに 82 7 5.3 82 19 8.6

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これらの部分品 機械類並びにこれら の部分品 84 66 3.5 84 100 8.8 電気機器及びその部 分品 85 22 4.2 85 41 12.2 車両及び輸送機器関 連品 87 16 5.1 87 47 10.7 光学機器、測定機器、 時計、医療用機器及 びこれらの部分品 90-91 9 4.3 90 6 11.5 家具 94 2 3.4 玩具及び雑品 95-96 10 3.9 95-96 4 15.5 (出典)經濟部國貿局『海峽兩岸經濟合作架構協議—協議文本及附件』(台北:經濟部、 2010 年)。 (3) 中国のアーリーハーベストリストが台湾の「機械類並びにこれ らの部分品」産業に属する中小企業に与え得る影響 産業別にみ ると、「機 械類並びに これらの部 分品」は中 台双方 が 比 較的多項目 開放してい る産業であ り、アーリ ーハーベス トリス ト の 効果を検討 する際の一 つの指標と なることか ら、以下で は同産 業 に重点を置いて分析を行う。なお、ECFA は 2010 年 6 月 29 日に締結 されたが、正式な発効は 2011 年 1 月 1 日であるため、分析は 2011 年 1-5 月期における台湾の中国への総輸出額とその他の年の同時期 における中国への総輸出額を比較する6。中国のアーリーハーベスト リスト「機械類並びにこれらの部分品」にある 6 桁コードの製品を 抽出し、分析対象とする。 表 5 から分かるように、「機械類並びにこれらの部分品」の2011 年 における同 産業品目の 輸出額、実 質輸出額、 各細分類産 業の成 長

6 2011 年度の「World Trade Atlas」において、台湾に関し現在入手できる資料は 1-5 月

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率の総和平均値はいずれも2010 年の値を上回っており、目を引く成 果を上げている。実質輸出額の成長率のみ、2011 年は 2010 年より低 いが(この主な要因は、2009 年の実質輸出額が比較的低かったため)、 そ れ以外の成 果が著しい のは、中国 による関税 引き下げが 台湾の 輸 出に実質的な成果をもたらしたためであると考えられる。2011 年の 同 産業の実質 輸出額、実 質輸出額成 長率、各細 分類産業の 成長率 の 総和平均値を世界金融危機が発生した 2008 年のそれと比較すると、 2008 年の出来高を大幅に上回っている。世界金融危機の影を脱し、 更 にはアーリ ーハーベス トによる減 税措置が「 機械類並び にこれ ら の部分品」の輸出を促したことは大きなプラスである。 表 5 中国の アーリーハ ーベストリ スト「機械 類並びにこ れらの 部 分品」6 桁コード製品の中国への輸出概況 HS6 桁 コード 2006 (1-5 月) 2007 (1-5 月) 2008 (1-5 月) 2009 (1-5 月) 2010 (1-5 月) 2011 (1-5 月) 名目輸出額 (百万米ドル) 299.407 292.846 304.243 184.024 319.572 534.358 実質輸出額 (百万米ドル) 299.407 296.163 337.448 166.688 284.115 468.037 製造業のGDP デフレーター 98.88 90.16 91.60 85.65 82 産業全体の輸出 額成長率(%) -0.10 13.94 -50.60 70.45 64.74 各細分類産業の 成長率 総和平均値(%) 4.79 59.16 -43.67 111.19 128.26 (注)2007-2010 における製造業の GDP デフレーターは第 1 四半期 GDP デフレーター と第2 四半期 GDP デフレーターの平均値で、2011 年に採用したのは第 1 四半期 GDP デフレーター。実質輸出額=名目輸出額/製造業 GDP デフレーター。 (出典)名目輸出額はWorld Trade Atlas Data Base (2006-2010), Global Trade Information

Services, Inc.、製造業 GDP デフレーターは行政院主計處「主計處總體經濟資料 庫」http://ebas1.ebas.gov.tw/pxweb/Dialog/statfile9L.asp を参照。

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表 6 で示すアーリーハーベストリスト「機械類並びにこれらの部 分品」の6 桁コード産業別の 1-5 月期の中国への輸出成長率を、2010 年の8 品目の HS6 桁コード産業と比較すると、2011 年においてマイ ナス成長を呈したのは僅か 4 品目と、半減していることが分かる。 2010 年と比較すると、2011 年は「紡織用繊維の織物類の巻取り用、 巻戻し用、折畳み用、切断用又はピンキング用の機械」の品目以外、 2010 年 で マ イ ナ ス 成 長 を 呈 し た 品 目 も み な プ ラ ス に 転 じ て お り 、 2011 年 に お い て も マ イ ナ ス 成 長 を 呈 し た 産 業 は 、「 ブ ロ ー チ 盤 」、 「ゴ ム又はプラ スチックの 成形用のそ の他の型 」、「そ の他の 瞬間 湯 沸 器及び貯蔵 式湯沸器」 となってい る。このほ か、アーリ ーハー ベ ストリスト「機械類並びにこれらの部分品」の 6 桁の産業品目につ いてみると、2008 年の世界金融危機のショック以前には 17 項目でマ イナス成長を呈していたことから、2011 年には全体的な環境からす れ ば、世界金 融危機のシ ョックは徐 々に薄れ、 中国のアー リーハ ー ベ ス ト に よ る 減 税 の 恩 恵 と 相 ま っ て 、「 機 械 類 並 び に こ れ ら の 部 分 品」の各6 桁産業が概ね目を見張る成果を上げたと言えるであろう。 しかし明確な因果関係については更なる実証研究が待たれる。 HS6 桁コード番号の品目と「中華民国行業標準分類」細類の産業 をリンクさせることで、6 桁コードの産業別の中小企業の含量を分析 することができる。表 7 で示すように、2011 年のアーリーハーベス トリスト「機械類並びにこれらの部分品」の各 6 桁コードの産業別 の中小企業の割合をみると、2010 年及び 2011 年においてそろってマ イ ナス成長を 呈した「紡 織用繊維の 織物類の巻 取り用、巻 戻し用 、 折 畳み用、切 断用又はピ ンキング用 の機械」は 「紡織、既 製服及 び 生 産用機器製 造業」に分 類され、そ の中小企業 の含量、す なわち 中 小企業者数の割合、中小企業の営業収入の割合はそれぞれ 99.21%、 76%と相当高くなっている。しかし、同産業に分類され、且つアー

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リ ーハーベス トリストの 「機械類並 びにこれら の部分品」 に属す る 「シリンダーの直径が 2165 ミリメートルの丸編機」、「洗浄用、漂白 用又は染色用の機械」、「第 84.51 項にないその他の機械」、「シリン ダーの直径が165 ミリメートルを超える丸編機」、「第 84.47 項の機器 用 のその他の 部分品」は そろってプ ラス成長を 呈している 。マイ ナ ス 成長を呈し たアーリー ハーベスト リストのも う一項目「 ゴム又 は プ ラスチック の成形用の その他の型 」は「ゴム 又はプラス チック の 加 工用機械機 器製造業」 に分類され 、その中小 企業者数の 割合、 中 小企業営業収入の割合はそれぞれ 96.03%、96%だが、同産業に分類 さ れ、且つア ーリーハー ベストリス ト「機械類 並びにこれ らの部 分 品 」に属する 「その他の ゴム又はプ ラスチック の加工機械 、製造 機 器」、「その他のゴム又はプラスチックの加工機械」の2011 年の成長 率はそれぞれ 173.44%、55.22%であることから、中小企業の含量が 高 い産業がマ イナス成長 を呈するの か否か、現 在の資料か らは判 断 し難い。 このほか、注目に値するのは、中小企業の含量が100%を占める産 業 「液体原動 機器製造業 」が対応す るアーリー ハーベスト リスト 項 目 には「直線 運動式(シ リンダー式 )の気体原 動機」及び 「直線 運 動式(シリンダー式)の液体原動機」があるが、これらの2011 年の 成長率がそれぞれ324.8%、20.59%となっている点である。これは鼓 舞 される情報 であり、即 ち、中小企 業によって 成り立って いる製 造 業 であっても 、競争力の ある製品を 生産しさえ すれば、現 在の全 体 的 な経済環境 においても 依然として 発展の余地 があること を示し て お り、企業の 経営戦略が 重要である ことが分か る。総体的 な経済 環 境 の変化に如 何に順応す るかは、適 切な経営戦 略を打ち立 てるこ と ができるか否かにかかっており、これが中小企業の成敗の鍵である。

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表 6 アーリ ーハーベス トリスト「 機械類並び にこれらの 部分品 」 の6 桁コード産業別の中国への輸出成長率 (単位:%) HS コード HS 品目 2007 (1-5 月) 2008 (1-5 月) 2009 (1-5 月) 2010 (1-5 月) 2011 (1-5 月) 844711 シリンダー直径 2165 ミリメート ルの丸編機 103.51 -74.03 21.07 -38.51 580.10 841950 熱交換装置 -85.21 119.10 -80.94 3.52 436.84 843930 紙又は板紙の仕上げ用機械 47.18 170.29 -42.36 -30.41 408.49 846620 工作物保持具 -38.80 27.54 -55.27 130.26 394.96 841932 木材用、紙パルプ用、紙用又は板 紙用の乾燥機 - 1266.53 -45.85 -69.44 363.03 841221 直線運動式(シリンダー式)の気 体原動機 24.32 28.01 -44.27 13.86 324.80 844110 切断機 74.88 -38.26 -63.15 259.45 291.55 842010 カレンダーその他のロール機 138.93 -45.27 -67.55 -40.87 267.20 848410 ガスケットその他これに類するジョイント -40.70 -42.69 -16.55 -20.31 263.25 842833 その他のベルト式連続降昇機、コ ンベヤー -57.56 22.28 -74.73 329.42 210.98 846011 数値制御式のもの研削盤 -96.20 432.16 -41.30 438.14 206.43 847759 その他のゴム又はプラスチックの加工機械、製造機器 -34.86 -60.19 -44.18 27.00 173.44 843880 84 章に列挙されていないその他食品の加工機器 26.32 -26.97 35.62 10.31 161.70 845140 洗浄用、漂白用又は染色用機械 12.04 -45.52 -26.24 49.22 150.26 845811 数値制御式金属切削用旋盤 -59.71 92.54 -37.08 250.33 125.93 842430 蒸気・砂吹付け機その他これに類 する噴射用機器 -41.57 8.01 -81.61 80.53 116.38 848790 84 章に記載されていないその他 の機械類の部分品 - - - 37.36 105.04 848390 単独で提示する歯付きホイール、 チェーンスプロケットその他の伝 動装置の構成部品及び部分品 -4.49 32.83 -47.44 94.47 102.42 847982 混合用、捏和用、破砕用、粉砕用、 ふるい分け用、均質化用、乳化用 又はかくはん用の機械 -33.45 -16.71 -35.46 124.10 100.22 841391 液体ポンプの部分品 0.51 31.24 -53.16 83.99 79.42 845921 数値制御式の金属用旋盤 103.78 -39.60 -80.83 515.78 68.88

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848130 逆止弁 -9.50 -12.88 -38.60 174.36 66.30 848299 玉軸受けのその他の部分品 2.20 13.03 -59.52 61.53 59.46 847780 その他のゴム又はプラスチックの 加工機械 -21.58 17.74 -57.86 90.60 55.22 845891 金属切削用のその他の数値制御式 旋盤 -14.36 41.86 -30.15 9.67 53.84 846249 数値制御式でないパンチングマシン及びノッチングマシン 43.56 52.13 -71.29 131.20 43.59 846694 第使用するもの84.62項又は第84.63項の機械に 27.98 8.77 -62.38 194.37 41.45 841410 真空ポンプ 10.68 21.54 -57.41 141.35 41.25 841381 その他の液体ポンプ 10.37 42.55 -55.52 124.39 39.25 843920 紙又は板紙の製造機械 75.47 240.52 -78.87 -59.22 37.63 846150 金切り盤及び切断機 38.26 -15.39 -4.86 43.83 37.16 841231 直線運動式(シリンダー式)の液体原動機 39.44 -44.82 -55.02 360.33 20.59 845180 第 84.51 項にないその他の機械 43.67 -24.14 -63.66 157.37 19.35 844712 シリンダーの直径がトルを超える丸編機165 ミリメー -19.94 -66.89 -66.39 201.98 17.28 848041 射出式又は圧縮式の金属鋳造用鋳型枠 -25.97 48.18 -33.40 -42.09 14.94 844859 第 84.47 項の機器用のその他の部分品 14.92 -7.05 -44.04 67.78 14.47 848240 針状ころ軸受 29.70 -4.38 -22.00 84.78 14.16 848140 安全弁及び逃がし弁 -41.97 -15.46 9.79 29.29 5.47 845150 紡織用繊維の織物類の巻取り用、 巻戻し用、折畳み用、切断用又は ピンキング用の機械 -37.81 142.43 -51.59 -23.69 -20.30 846130 ブローチ盤 112.03 18.62 -75.39 97.60 -22.74 848079 ゴム又はプラスチックの成形用の その他の型 -24.61 68.79 -53.13 43.53 -32.81 841919 その他の瞬間湯沸器及び貯蔵式湯沸器 -100.00 - 61.92 532.82 -50.08 (注)「-」は資料がないことを意味する。

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表 7 「機械類並びにこれらの部分品」6 桁コード産業に対応する中 小企業の含量 (単位:%) HS コード HS 品目 中華民国産業分類 細分類(細分類コード) 中小企 業社数 の割合 中小企業 営業収入 の割合 844711 シリンダーの直径がミリメートルの丸編機2165 紡織、既製服及び生産用機器製造業( 2924) 99.21 76 841950 熱交換装置 そ の 機 械 機 器 製 造 業 2939) 99.77 87 843930 紙又は板紙の仕上げ用機 未分類のその他専用機械機器製造業( 2929) 99.55 89 846620 工作物保持具 金属研削工作機械器製 造業(2912) 99.14 77 841932 木材用、紙パルプ用、紙 用又は板紙用の乾燥機 未分類のその他専用機 械機器製造業(2929) 99.55 89 841221 直線運動式(シリンダー 式)の気体原動機 液体原動機器製造業 (2932) 100.00 100 844110 切断機 842010 カレンダーその他のロー ル機 848410 ガスケットその他これに 類するジョイント 未分類のその他専用機 械機器製造業(2929) 99.55 89 842833 その他のベルト式連続降昇機、コンベヤー 輸送機械機器製造業 2935) 99.15 79 846011 数値制御式のもの研削盤 金属研削工作機械器製造業( 2912) 99.14 77 847759 その他のゴム又はプラス チックの加工機械、製造 機器 ゴム又はプラスチック の加工用機械機器製造 業(2927) 96.03 96 843880 84 章に列挙されていないその他食品の加工機器 未分類のその他専用機械機器製造業( 2929) 99.55 89 845140 洗浄用、漂白用又は染色 用の機械 紡織、成衣及皮革生產 用機械紡織、既製服及 び 生 産 用 機 器 製 造 業 (2924) 99.21 76 845811 数値制御式の金属切削用旋盤 金属研削工作機械器製造業( 2912) 99.14 77 842430 蒸気又は砂の吹付け機そ の他これに類する噴射用 その機械機器製造業 (2939) 99.77 87

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機器 848790 84 章に記載されていないその他の機械類の部分品 848390 単独で提示する歯付きホ イール、チェーンスプロ ケットその他の伝動装置 の構成部品及び部分品 機械原動機器製造業 (2934) 97.36 61 847982 混合用、捏和用、破砕用、 粉砕用、ふるい分け用、 均質化用、乳化用又はか くはん用の機械 未分類のその他専用機 械機器製造業(2929) 99.55 89 841391 液体ポンプの部分品 ポンプ、圧縮機、活栓 及 び バ ブ ル 製 造 業 (2933) 97.36 84 845921 数値制御式の金属用旋盤 金属研削工作機械器製 造業(2912) 99.14 77 848130 逆止弁 ポンプ、圧縮機、活栓 及 び バ ブ ル 製 造 業 (2933) 97.36 84 848299 その他の玉軸受及びころ 軸受の部分品 機械原動器製造業 (2934) 97.36 61 847780 その他のゴム又はプラス チックの加工機械 ゴム又はプラスチック の加工用機械機器製造 業(2927) 96.03 96 845891 金属切削用のその他の数値制御式旋盤 846249 数値制御式でないパンチ ングマシン及びノッチン グマシン 846694 第の機械に使用するもの84.62 項又は第 84.63 項 金屬切削工作機械製造 業(2912) 99.14 77 841410 真空ポンプ 841381 その他の液体ポンプ ポンプ、圧縮機、活栓 及 び バ ブ ル 製 造 業 (2933) 97.36 84 843920 紙又は板紙の製造機械 未分類のその他専用機 械機器製造業(2929) 99.55 89 846150 金切り盤及び切断機 金屬切削工作機械製造業( 2912) 99.14 77 841231 直線運動式(シリンダー式)の液体原動機 液体原動機器製造業 2932) 100.00 100

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845180 第の機械84.51 項にないその他 844712 シリンダーの直径が 165 ミリメートルを超える丸 編機 紡織、既製服及び生産 用機器製造業(2924) 99.21 76 848041 射出式又は圧縮式の金属鋳造用鋳型枠 金属模型製造業(2512) 99.85 97 844859 第の他の部分品84.47 項の機器用のそ 紡織、既製服及び生産用機器製造業( 2924) 99.21 76 848240 針状ころ軸受 機 械 原 動 器 製 造 業 2934) 97.36 61 848140 安全弁及び逃がし弁 ポンプ、圧縮機、活栓 及 び バ ブ ル 製 造 業 (2933) 97.36 84 845150 紡織用繊維の織物類の巻 取り用、巻戻し用、折畳 み用、切断用又はピンキ ング用の機械 紡織、既製服及び生産 用機器製造業(2924) 99.21 76 846130 ブローチ盤 金屬切削工作機械製造業( 2912) 99.14 77 848079 ゴム又はプラスチックの 成形用のその他の型 ゴム又はプラスチック の加工用機械機器製造 業(2927) 96.03 96 841919 その他の瞬間湯沸器及び 貯蔵式湯沸器 そ の 機 械 機 器 製 造 業 (2939) 99.77 87 (注)中小企業社数の割合は雇用従業員数が200 人以下のメーカーが総企業社数に占め る割合。いわゆる産業分類細分類の中小企業社数の割合の総和平均値は 97.45%、 灰色で示した項目は平均値より割合が高いもの。中小企業営業収入の割合は雇用 従業員数200 人以下のメーカーの営業収入が総企業収入に占める割合。 (出典)行政院主計處「中華民國行業標準分類(第8 次修訂)」(台北:行政院主計處、 2006 年);經濟部工業統計調查聯繫小組『中華民國‧台閩地區工業統計調查報 告』(台北:經濟部工業統計調查聯繫小組、2009 年)により本研究作成。

三 産業別の分析

中華経済研究院が2010 年 4 月に台湾の中小製造業者に対し実施し た 「台湾中小 企業の研究 開発及び市 場開拓調査 」アンケー ト統計 結

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果 によると、 台湾の中小 企業の市場 開拓の特徴 は、顧客と の長期 的 な信頼関係の構築、直接の顧客訪問による市場情報の聴取、OEM・ ODM による生産技術資源の蓄積、人的ネットワークの構築等に分類 で きる。この ほか、海外 市場開拓に 際しては、 政府が重複 納税の 回 避 、製品及び 部品の輸出 関税率削減 、海外販売 や海外投資 等の申 告 手 続き簡素化 や敏捷化等 において効 果的なサポ ート措置を 講じて い る と答えた。 ここから、 経営資源が 不足してい る中小企業 は管理 コ ス トの削減に かかる政策 措置を必要 としている ことが分か る。よ っ て、両岸 ECFA の締結は、関税面では、中小の製造業の中国市場開 拓 に一役買っ ているかも しれないが 、同時に中 国メーカー がもた ら す 競争リスク については 一考しなけ ればならな い。両岸の 自由貿 易 化 の趨勢に対 応するため 、今後、台 湾の中小の 製造業がそ の市場 開 拓 方法の調整 を迫られる ことは必至 で、これに ついてはよ り踏み 込 んだ調査が待たれる。 ECFA アーリーハーベストリストをめぐる両岸協議の結果、中国の 台湾に対する関税引き下げ品目は 539 品目、台湾の中国に対する関 税引き下げ品目は 267 品目となった。今後、両岸の関係機関は、関 税 減免品目の 追加及び関 連のサービ ス貿易協定 等について 交渉を 継 続 することに なっており 、各製造業 の中小企業 に対し異な る影響 が 生じることは必至である。以下、本節では ECFA による影響が比較 的 大きい工作 機械並びに 関連部品産 業、自転車 並びに関連 部品産 業 を対象に、中小企業の市場開拓の可能な戦略モデルを分析する。 1 工作機械及び関連部品産業 2011 年 1-5 月期において、中国が台湾から輸入したアーリーハー ベストリストにある工作機械17 品目の総額は 2 億米ドルに上り、前 年同時期に比べ 76%の成長と過去最高を記録した。加えて、中国が

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輸入した同17 品目の総額を国別にみると、台湾からの輸入額は 20% にも上り、ドイツの15%、韓国の 10%を上回り、日本の 35%に次い で高額となっており、ECFA の効果が徐々に表れていることを示して いる7。また、精密機器研究発展センター(PMC)のデータによると、 台湾の工作機械の生産額は、2010 年の 1174 億元から 2011 年には 1420 億元と 21%の成長率を示しており、台湾は間もなく世界トップ 3 に 入る工作機械製造国になるとみられる。 ECFA の関税減免効果の下、台湾内外の工作機械メーカー及び専門 の モジュール メーカーに よる台湾へ の設備投資 はますます 活発に な っている。例えば、日本のファナック株式会社(FANUC)は、台湾 でミドル/ローエンドの CNC 旋盤数値制御生産ラインに対する 20 億 元の投資を決定し、すでに2011 年 4 月に正式に投資を行った。台湾 の制御機市場におけるファナック株式会社の占有率は 7 割に上って おり、年108 億元の生産額があると見積もられている8。また、オー クマ株式会社(OKUMA)、倉敷機械(KURAKI)及び香港力勁機械 もそれぞれ7 億元、2 億元、2 億元を投資しており、台湾で旋盤、切 断マシニングセンター、CNC タッピングセンター等に投資している と 見 られ る。 こ のほ か、 台 湾の 工作 機 械メ ーカ ー 友嘉 実業 は 、2011 年 に数十億元 を投資して 新工場を建 設する準備 をしている 。駆動 部 品大手の上銀科技も2011 年より 3 年以内に百億元を投資して工場を 拡大するという9。

7 王建彬「工具機 ECFA 效應 面子、裡子都要」『工商時報』(台北)、2011 年 7 月 18 日、專 1 版。 8 陳宥臻「台灣工具機產值 全球第 3 大 受惠 ECFA、日幣升值與轉單效應 擠下義大 利 全年出口額上看1160 億元 日、港商也登台投資」『中國時報』(台北)、2011 年7 月 16 日、B1 版に基づき整理。 9 徐碧華・謝佳雯「工具機出口、衝全球三強」『經濟日報』(台北)、2011 年 7 月 16

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台湾経済部工業局は、工作機械に関する ECFA の「原産地規則規 定」について、ミドル/ローエンド機(例えば、プレスマシーン、研 磨機等)に対する ECFA 優遇関税経過期間は僅か 3 年だが、ハイエ ンド機種(例えば、CNC 旋盤)の経過期間は 5 年であり、経過期間 が終了すると、100%両岸三地で生産された製品でない限り、関税削 減 の 恩 恵 は 受 け ら れ な い と 指 摘 し た 。 数 値 制 御 装 置 (Numerical Controller)は工作機械の主要な部品で、台湾の数値制御装置市場は ほ ぼ日本メー カーの天下 となってお り、ファナ ック株式会 社が 約 7 割、三菱電機が約 3 割を占めている。よって、今後、台湾の工作機 械産業は、ECFA の効果を継続し続けるため、主要モジュールの自己 生 産割合を高 めたり、海 外の主要部 品メーカー の台湾投資 を誘致 す る等、必要な関連措置を採らなければならない。 以上の背景に基づいて、工作機械産業は、ECFA の効果を活用して 生 産額及び中 国市場の開 拓能力を向 上させ、こ れによって 中小企 業 を 主とする工 作機械関連 部品産業の 発展を促す ことができ る。 表 8 で示すように、2010 年における台湾の工作機械関連部品10の主要輸 出先は中国市場で、その占有率は52.4%に達し、2009 年及び 2008 年 に比べそれぞれ 133.7%、88.9%も成長しており、中国市場が工作機 械 関連部品産 業発展の主 要な動力に なっている ことを示し ている 。 今 後、工作機 械関連部品 産業が工作 機械メーカ ーの海外販 売業務 と 如何に結びつき、中国市場を開拓するかが、ECFA への対応における 主要課題となる。

日に基づき整理。 10 HS の分類(台湾商品の番合)からすると、工作物保持具(846620)、割出台その他 の特殊な附属装置(846630)、金屬切削工作機械部品および付属品(846693)、金 属鋳造工作機械部品および付属品(846694)、歯車(84834020)、歯車及び歯車伝 動機(84834040)等が含まれる。

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現 在、工 作機 械関連 部品 メーカ ーの ほとん どは 台湾中 部に 集中し ており、多くが工作機械大手を主要な顧客とする中小の衛星工場で、 世 界に名をは せる台湾中 部の精密機 械産業クラ スターを形 成して い る11。当該産業クラスターは複数の工作機械メーカーや専門のモジュ ールメーカー12を中心に、その周辺に中小の部品製造メーカー13が集 結 しているモ デルで、す なわち「マ ルチコアが 多数の衛星 工場を も た らした」戦 略モデルで あり、カス タマイズ、 柔軟な相互 補完、 専 門 的な分業及 び迅速な出 荷というサ プライ・チ ェーンを特 徴とし て いる。ここ10 年来、台湾の工作機械製品はミドル・ローエンド製品 市 場において 、一定の国 際競争力を 具えている が、ハイエ ンド機 市 場 においては 、日本、ド イツのメー カーには敵 わない状況 にある 。 こ れに鑑み、 台湾の主要 工作機械メ ーカー及び 専門のモジ ュール メ ー カーは製品 技術の付加 価値を如何 に向上させ るか模索を 始めて い る。2006 年、台中精機及び永進機械の工作機械メーカー2 社は、21 社 の専門のモ ジュールメ ーカーや部 品メーカー を集結して 、メン バ

11 2010 年 4 月現在、台中県市・彰化県等、中部三都市に位置する工作機械メーカーは 300 社余りで、これに衛星工場を加えると、総企業数は 1,000 社。このうち、8 割は 雇用従業員数が50 人以下で、9 割近くの企業の資本額は 6,000 万元となっており、 中部経済精密機器産業クラスターは中小企業を主としていることが分かる。莊致遠 「中部精密機械產業群聚、完整中衛體系獨步全球」『貿易雜誌』2010 年 4 月號(2010 年4 月)、頁 20~23。 12 楊建家の分析資料によると、工作機械の主要モジュールメーカーは五大鋳物(甲聖、 陸霖)、スピンドル(日紳)、工具マガジン(臻賞、徳大)、ナイフタワー(六鑫、亙 陽)、ATC(徳士凸輪)、制御装置(ファナック、三菱電機)、ボールスクリュー/リ ニア(上銀科技、THK)、配電盤(靄崴科技)、冷却システム(哈伯)、伸縮カバー(引 興、添鼎興)、板金カバー(欣協興、匠豊)、鉄屑輸送機(逢吉)、エンコーダ(亙陽、 潭興)等に分類することができる。楊建家「台灣工具機模組廠的類型、特質與供應 鏈管理」東海大學工業工程與經營資訊研究所碩士論文(2008 年)、頁 47~48。 13 モジュールレベル以下の中小の部品メーカー(ワードウェアアクセサリー)、模型メ ーカー、鋳造品メーカー、機械加工メーカー等を含む。

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ー 企業の製品 技術品質を 向上させ、 金融危機の ショックを 受けな い ように M-TEAM 連盟を組織した。2011 年 4 月、M-TEAM のコアメ ーカーに東台、台湾麗馳、及び百徳機械等の工作機械メーカー3 社が 加 わり、専門 のモジュー ルメーカー や部品メー カーのメン バー企 業 社数は 43 社に増加し、メンバー企業は M-TEAM 連盟による共創及 び学習メカニズムを通して、2014 年には商品付加価値を 20%高める ことを目指している14ECFA 締結後、両岸の商品競争状況はより顕 著なものとなり、M-TEAM が示した高付加価値製品戦略は、台湾の 製 品が両岸の ハイエンド 製品市場を 攻略し、両 岸の市場で 中国製 工 作 機械製品と 棲み分けを 図り、工作 機械関連の 中小の部品 メーカ ー の技術水準の持続的な向上を支えている。 総じて、中小企業を主とする台湾の工作機械関連部品メーカーは、 工 作機械メー カーやモジ ュールメー カーとの関 係を密にし 、共に 技 術 レベルを向 上して、中 国市場を拡 大せねばな らず、そう してこ そ ECFA がもたらす経済効果を引き続き発揮することができる。図 1 で示すように、ECFA 効果の下で、台湾の中小の部品メーカーは、工 作機械メーカーや専門のモジューメーカーが立ち上げたM-TEAM 連 盟 に参加する ことで技術 レベルの向 上を図り、 工作機械メ ーカー や 専 門のモジュ ールメーカ ーが中国の ミドル・ロ ーエンド製 品市場 へ の 輸出を増加 させるのに 伴い、間接 的に中国市 場開拓の能 力を高 め る ことができ る。さらに 、技術及び 品質が認め られる状況 下で、 中 小 の部品メー カーは中国 市場の直接 オーダーを 受けること もでき る ( 例えば、台 湾の大手メ ーカーの中 国の生産拠 点、中国内 の外資 工 具メーカー及び現地の国内メーカー等)。そのほか、工作機械に関す

14 沈美幸「M-TEAM 喊話、3 年內衝高產品均價」『工商時報』(台北)、2011 年 7 月 28 日、第 A21 版に基づき整理。

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るECFA「原産地原則」の経過期間が 3-5 年であることを踏まえ、台 湾の工作機械及び関連の部品メーカーは、M-TEAM 連盟及び中部精 密 機械クラス ターによる 共創メカニ ズムを通し て、工作機 械の総 合 的 な技術アッ プを図り、 ファナック 株式会社等 の海外の主 要な専 門 モ ジュールメ ーカーを誘 致し台湾で より高度な 主要モジュ ール生 産 ラインを設立すべきである。 表 8 2010 年における台湾の工作機械部品の主要輸出先 (単位:米ドル) 順 位 国 2010 年 占 有 率 2009 年 占 有 率 2010/2009(%) 2008 年 占 有 率 2010/2008(%) 1 中国 495,968,549 52.4% 212,252,474 46.4% 133.7% 262,567,814 36.9% 88.9% 2 韓国 59,409,786 6.3% 22,401,050 4.9% 165.2% 28,340,785 4.0% 109.6% 3 香港 56,107,398 5.9% 29,545,698 6.5% 89.9% 23,183,048 3.3% 142.0% 4 日本 52,195,596 5.5% 20,667,069 4.5% 152.6% 72,090,846 10.1% -27.6% 5 ドイツ 39,775,744 4.2% 20,891,524 4.6% 90.4% 47,515,063 6.7% -16.3% 6 米国 38,588,975 4.1% 26,079,588 5.7% 48.0% 67,831,833 9.5% -43.1% 7 イ タ リ ア 23,731,549 2.5% 12,021,671 2.6% 97.4% 27,401,327 3.8% -13.4% 8 インド 22,708,723 2.4% 9,026,619 2.0% 151.6% 16,645,282 2.3% 36.4% 9 ブ ラ ジ ル 17,092,391 1.8% 8,125,073 1.8% 110.4% 13,399,532 1.9% 27.6% 10 タイ 12,866,060 1.4% 7,821,633 1.7% 64.5% 12,527,010 1.8% 2.7% そ の 他 128,746,332 13.6% 88,259,451 19.3% 45.9% 140,442,414 19.7% -8.3% 世界 全 体 947,191,103 100.0% 457,091,850 100.0% 107.2% 711,944,954 100.0% 33.0% (出典)台灣區工作機暨零組件工業同業公會「2010 年台灣工作機械零組件進出口統計」、 http://www.tmba.org.tw/type3_show_detail.asp?1016,24,5,1。

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図 1 台湾工作機械部品産業(中小メーカー)の ECFA 対策の市場 開拓モデル (出典)本研究により、筆者作成。 2 自転車及び関連部品業 中華民国関税局の輸出入統計資料に基づき整理した結果、2011 年 1-5 月期において、中国の台湾からの輸入における ECFA アーリーハ ーベストリストにある自転車関連の品目は18 品目で15、金額は5,746

15 HS 分類(台湾商品番号)からみると、自転車用電気式の照明用又は信号用の機器の 部品(85129010)、二輪自転車(87120010)、その他の自転車(87120090)、フレ ーム体及び前ホーク(87149110)、その他のフレーム体及び前ホーク並びにこれら の部分品(87149120)、リム及びスポーク(87149200)、ハブ(87149310)、フリ ーホイール、スプロケットホイール(87149320)、キャリパーブレーキ及びその部 分品(87149410)、コースターブレーキ及びその部分品(87149420)、その他のブ

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万 997 米 ド ル に 上 り 、 前 年 同 時 期 に 比 べ 42.85%増 と 輸 入 成 長 率 20.28%を大幅に上回り、ECFA の効果が徐々に表れていることを示し ている。台湾最大の自転車大手メーカーGIANT グループの執行長で ある羅祥安は、「ECFA アーリーハーベストリストによる減税の恩恵 は 、同社が台 湾で生産し た高単価自 転車を中国 に販売する のを後 押 し している。 また、中国 で生産した り、購入し た部品、半 製品を 安 く台湾に送ることができる。同時に、ECFA に関わる非関税要因が、 長 期的に見て 両岸経済貿 易交流をよ り自由なも のにすると 感じら れ ることが重要だ」16と指摘した。このほか、同グループのスポークス マンである許立忠もまた、「台湾と中国はすでに分業しており、台湾 は 研究開発を 主とし、高 単価製品を 主力製品と しているの に対し 、 中 国は中・低 価格製品を 主力として いる。一旦 ゼロ関税に なれば 、 台 湾の業者は 中国の低コ ストな部品 や半製品を 利用して高 単価製 品 を生産後、これを再び中国に売りさばくことができる」17と指摘した。 これらの発言から分かるように、自転車産業は ECFA 効果による部 品 コストの削 減によって 中国の高単 価製品市場 を開拓する ことが で き 、これによ って、中小 企業を主と する自転車 関連部品産 業を高 付 加価値化へと発展させることになる。

レーキとその部品(87149490)、自転車のサドル(87149500)、ペダルとその他の 部品(87149610)、クランクギアとその他の部品(87149620)、サイドカー部品 (87149910)、車両用反射板又はベルト(87149920)、その他の第 8711-8713 に属 する自転車用部品(87149990)、新品のゴム製空気タイヤ(自転車用のもの) (40115000008)等 18 品目が含まれる。 16 陳鍵興・李惠子「後 ECFA 時代、臺自行車廠商布局兩岸騎遍全球」新華網、2011 年 2 月 17 日 、 http://big5.xinhuanet.com/gate/big5/news.xinhuanet.com/tw/2011-02/17/c_ 121093532.htm。 17 陳鈞凱・李盛雯「單車直驅大陸市場 巨大加碼投資」『中國時報』(台北)、2010 年8 月 11 日。

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2011 年 1-5 月期において、中国の台湾からの輸入における ECFA アーリーハーベストリストにある自転車関連品目は 16 品目で18、そ の 金 額 は 5,335 万 1,906 米 ド ル に 達 し て お り 、 前 年 同 時 期 に 比 べ 43.69%増と輸入成長率 22.72%を大幅に上回っている。ECFA の効果 が 徐々に表れ ていること がうかがい 知れ、中国 市場が自転 車関連 部 品産業が市場を開拓する原動力となっていることが分かる。しかし、 近 年における 台湾の中国 への自転車 関連部品輸 出入貿易額 からす れ ば、概ね輸入超過を呈しており19、中国製の部品がコスト面で一定の 優 勢にあるこ とを説明し ており、台 湾製の部品 は高付加価 値化へ 向 け て発展しな ければ棲み 分けを図る ことができ ない。将来 、中小 企 業 を主とする 自転車関連 部品産業が 、如何にし て自転車完 成車メ ー カーの海外販売と結びつき、中国市場を開拓するかが ECFA に対応 する上で重要な課題となる。 自転車兼健 康科学技術 工業研究発 展センター が整理した データ に よると、2009 年の時点で自転車産業関連メーカーは約 658 社あり、 全体の 79%を占める 522 社が中部地域に位置している。ここから、 自 転車関連部 品メーカー の多くが台 湾中部地域 に集中して おり、 自

18 HS 分類(台湾商品番号)からみると、自転車用電気式の照明用又は信号用の機器の 部品(85129010)、フレーム体及び前ホーク(87149110)、その他のフレーム体及 び前ホーク並びにこれらの部分品(87149120)、リム及びスポーク(87149200)、 ハブ(87149310)、フリーホイール、スプロケットホイール(87149320)、キャリ パーブレーキ及びその部分品(87149410)、コースターブレーキ(87149420)、そ の他のブレーキとその部品(87149490)、自転車のサドル(87149500)、ペダルと その他の部品(87149610)、クランクギアとその他の部品(87149620)、サイドカ ー部品(87149910)、車両用反射板又はベルト(87149920)、その他の第 8711-8713 に属する車両用部品(87149990)、新品のゴム製空気タイヤ(自転車用のもの) (40115000008)等 16 品目が含まれる。 19 2011 年 1-5 月期において、上述 16 品目の輸入超過は 1 億 3,235 万 3,061 米ドルに達 している。

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転 車完成車メ ーカーを主 要顧客とす る中小メー カーが多数 である と 推測できる。GIANT(巨大機械)及び MERIDA(美利達)等の大手 完成 車メーカー はみな大台 中市及び彰 化県等の中 部に位置し ており 、 周 辺の中小部 品メーカー と相まって 自転車産業 クラスター を形成 し ている。 2000 年以降、中国の自転車輸出量と輸出額は急速に成長し、世界 市 場における 供給が需要 を上まわっ たため、台 湾の自転車 メーカ ー は 低価格競争 にあえぐこ ととなった 。経営環境 の悪化に対 応する た め、GIANT と MERIDA は 2003 年、主要な部品メーカーを集めて非 営利組織「A-TEAM」を組織し20、自転車完成車メーカーと部品メー カーによる「調和共創」によって21、部品のレベルアップや商品の品 質 向上を促進 し、ニュー デザインの 新製品を製 造して高付 加価値 市 場 を切り開き 、中国製の 自転車との 市場棲み分 けを図ろう とした 。 A-TEAM は 経 済 部 工 業 局 、 ト ヨ タ 、 財 団 法 人 中 衛 発 展 セ ン タ ー (Corporate Synergy Development Center)の支持を獲得し、中衛セン タ ー と ト ヨ タ 国 瑞 汽 車 シ ス テ ム の 資 源 と を 結 び つ け て 、「 ト ヨ タ 生 産方式」(TPS)の導入をサポートし、在庫を減らし、生産効率を上 げ、同時にGIANT、中衛、トヨタが人材を派遣して組織した指導グ ループが部品メーカーを教育・訓練した。A-TEAM の指導の甲斐あ っ て、メンバ ーメーカー は技術を向 上させるこ とができ、 周辺の 中

20 現在加盟しているメーカーは約 21 社。 21 劉仁傑は台湾の自転車 A-TEAM を調和共創の戦略モデルとみなし、調和共創を「二 つ、或いは二つ以上の組織が、直接且つ綿密なコミュニケーションによって交流し、 常識とは異なる構造システムあるいはサブシステムを共に創造すること」と定義し た。また、組織間で学習することによって差異化の優勢を創造することが重要であ ると強調している。劉仁傑「磨合共創協力網路的實踐與理論:台灣自行車A-team 的 個案研究」劉仁傑主編『共創:建構台灣產業競爭力的新模式』(台北:遠流出版社、 2008 年)、頁 17~52。

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小 の部品メー カーの発展 も促した。 台湾の自転 車輸出同業 公会の 統 計によると22、2003 年における台湾製自転車の総輸出量は 388 万台 で、海外への輸出平均単価は150.14 米ドルだったが、2010 年におけ る台湾製自転車の総輸出量は 507 万台まで増加し、海外への輸出平 均単価も296.39 米ドルへと大幅に上昇しており、ここから A-TEAM の効果をうかがい知ることができる。ECFA 締結後、両岸の製品競争 の形相はより顕著なものとなっており、A-TEAM が示す製品の高付 加 価値化戦略 が、台湾製 製品が中国 のミドルエ ンド製品市 場を攻 略 し、両岸の市場において、中国製の自転車製品との棲み分けを図り、 自 転車関連の 中小部品メ ーカーの技 術レベル向 上を促進し ている こ とが分かる。 総じて、中 小企業を主 体とする台 湾の自転車 部品メーカ ーは、 自 転 車メーカー と緊密に交 流し、部品 の技術レベ ルを向上さ せなけ れ ば 、中国が輸 入する低価 格の部品と 棲み分けを 図れず、ま た、中 国 のハイエンド製品市場を開拓してこそ ECFA による経済効果を持続 的に発揮することができるといえる。図 2 で示すように、ECFA 効果 の 下、中小の 自転車部品 メーカーは 自転車完成 車メーカー が組織 す るA-TEAM 等の共同開発連盟に積極的に参加して技術レベルを向上 し 、自転車完 成車メーカ ーが中国市 場への輸出 を増加させ るのに 伴 っ て、間接的 に中国市場 開拓の能力 を高めるこ とができる 。更に 、 技 術と品質が 認められた 状況下で、 中小部品メ ーカーもま た中国 市 場 から直接オ ーダーを受 けることが できる(例 えば、台湾 自転車 完 成 車メーカー の中国生産 拠点、中国 の外資自転 車メーカー 及び当 地 の中国メーカー等)。このほか、台湾の自転車及び関連部品メーカー

22 台灣區自行車輸出業同業公會「出口統計」http://www.tbea.org/chinese/month_export/ bs2011.htm。

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はA-TEAM 連盟及び中部クラスターの共創メカニズムを通して、自 転車の総体的技術レベルを向上させ、SHIMANO 等国外の主要な変 速 機メーカー の台湾での 生産ライン 設立を誘致 し、今後両 岸で引 き 続 き協議され ると見られ る原産地規 則やサービ ス貿易協議 に対応 す る。 図 2 台湾自転車部品産業(中小メーカー)によるECFA 対策の市場 開拓モデル (出典)本研究より筆者作成。

(32)

四 結論と提案

1980 年代中盤以降、台湾の中小企業の売り上げが企業全体の総売 り 上げに占め る割合及び 貿易への貢 献度は断続 的に低下し ており 、 中 小企業の市 場開拓能力 が衰退傾向 にあること を示してい る。多 く の 台湾の中小 企業は、経 営資源の不 足及び請負 生産といっ た要因 の た め、長期的 な協力関係 にある既存 の顧客メー カーを頼っ て市場 を 開拓するばかりで、これが新たな市場開拓に暗い影を落としてきた。 実際、1980 年代中盤以降、台湾の人件費の上昇、製品技術の複雑化、 台 湾元高によ る輸出競争 力の低下、 企業のグロ ーバル化等 の経営 環 境 の変化に伴 って、経営 資源が豊富 な大企業に 引き換え、 中小の 製 造 業者が自力 で海外から のオーダー を獲得する のはますま す困難 に な った。今後 、中小企業 が、引き続 き市場を開 拓したり、 市場規 模 を 維持したい なら、大企 業の国際市 場開拓をサ ポートする だけで な く 、専門的な 分業モデル を考慮して 、資源の相 互補完及び 市場創 造 を進めなければならない。 両岸 ECFA の締結後、関税減免問題以外にも、原産地規則、技術 貿 易障壁、投 資と経済協 力問題等の 非関税障壁 問題があり 、これ ら が 異なる産業 環境にある 中小企業に 、様々な衝 撃やビジネ スチャ ン スをもたらすことは必至である。 関税減免による可能な効果を説明するために、ECFA アーリーハー ベ ストリスト にある「機 械類並びに これらの部 分品業」に ついて 、 これまでの成果を分析した。その結果、2011 年 1-5 月期の同産業の 実質輸出額及び同産業のHS6 桁コード細分類産業の輸出成長率の総 和平均値はいずれも2010 年同期の値を大きく上回っていることが分 かった。このほか、世界金融危機が発生した2008 年同期のレベルも はるかに上回っており、両岸の自由貿易化の発展が明らかになった。

(33)

た だし、アー リーハーベ ストリスト 「機械類並 びにこれら の部分 品 業 」へのプラ スの影響に ついては、 これが関税 減免による もので あ るか否か、更なる実証分析が待たれる。HS6 桁コード製品と「中華 民国行業標準分類」の細分類産業を照らし合わせ、各 6 桁コードの 中小企業含量を分析した結果、中小企業の含量が100%の産業は「液 体 原動機器製 造業」で、 この対象と なるアーリ ーハーベス ト品目 は 「直線運動式(シリンダー式)の気体原動機」及び「直線運動式(シ リンダー式)の液体原動機」となるが、2011 年の成長率はそれぞれ 324.8%、20.59%と相当高いことが分かった。ここから、中小企業に よ って成り立 っている製 造業であっ ても、競争 力のある製 品を生 産 し さえすれば 、現在の全 体的な経済 環境におい ても依然と して発 展 の余地があり、企業の経営戦略が重要であることが分かった。 このほか、産業別の分析結果から、ECFA へ対応するための台湾の 中小 企業の発展 戦略には 、(1)クラスター効果及び調和共創モデル を 通 じ た 高 付 加 価 値 化 の 目 標 を 達 成 す る 、(2)「 マ ル チ コ ア の 組 立 親工 場によって 多数の衛星 工場を呼び 込む」戦略 連盟モデル 、(3) 上 述の二つの 戦略によっ て、海外の 主要な技術 メーカーの 台湾投 資 を誘致し、ECFA の非関税措置制限(例えば、原産地規則等)を突破 する、の3 点があることが分かった。実際、ECFA 締結後、両岸の製 品競争の形相はより顕著なものとなっており、M-TEAM や A-TEAM 等 の戦略同盟 方式が強調 する高付加 価値化の効 果は、台湾 製製品 が 両 岸のミドル エンド製品 市場攻略し 、両岸の市 場において 中国製 製 品 との棲み分 けを図り、 台湾の中小 部品メーカ ーの持続的 な技術 レ ベル向上を促している。 翻訳:池畑裕介(文化大學推廣教育部日本語専任講師) (寄稿:2011 年 8 月 2 日、採用 2011 年 9 月 22 日)

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兩岸自由貿易趨勢下之台灣中小企業

發展模式分析

魏 聰 哲

(中華經濟研究院第三研究所助研究員)

吳 淑 妍

(中華經濟研究院第二研究所助研究員)

【摘要】

1980 年 代 之 後 , 中 小 企 業 在 整 體 銷 售 值 及 出 口 值 等 經 營 指 標 的 表 現,已逐步被大企業超越,市場開拓能力有衰退趨勢。兩岸簽訂ECFA 之 後,除了關 稅減免議題 之外,亦將 衍生原產地 規範、爭端 解決及 服 務 貿易等非關 稅議題,這 對不同產業 環境下的中 小企業,勢 必產生 不 同 的衝擊或商 機。本文將 針對兩岸自 由貿易趨勢 下中小型製 造業發 展 模 式 進 行 探 討 , 藉 此 摸 索 台 灣 中 小 企 業 提 升 市 場 開 拓 能 力 的 可 能 途 徑。從產業個案分析結果,可發現台灣中小企業因應 ECFA 的發展策 略意 涵,包括:(1)透過群聚效果與磨合共創模式來達成高附加價值 化 之 目 標 ;(2)「 多 核 心 組 裝 母 廠 帶 動 大 量 衛 星 子 廠 」 的 策 略 聯 盟 模 式;(3)透過上述兩個策略意涵來誘引國外關鍵技術廠商來台投資, 突破ECFA 的非關稅措施限制。 關鍵字:中小企業、ECFA、市場開拓、高附加價值、群聚共創

(35)

The Business Model of Taiwanese

Small-medium Enterprises and ECFA

Tsung-Che Wei

Assistant Research Fellow,

The Third Division, Chung-Hua Institution for Economic Research

Shu-Yen Wu

Assistant Research Fellow,

The Second Division, Chung-Hua Institution for Economic Research

Abstract】

SMEs had played a vital role in Taiwan’s economic development during the 1960s. However, since the 1980s, SMEs’ proficiency in market development has declined. Their performance in terms of sales and export value fell behind that of large enterprises. As trade liberalization between Taiwan and Mainland China improved after the signature of ECFA, tariff and non-tariff barriers reduction, as well as further economic cooperation will become focal issues. Those changes will inevitably influence SMEs’ day to day businesses. To advise manufacturing SMEs on how to adapt to changes like these, this study elaborates on exploration of innovation and market development strategies. From our case studies, we find that firstly, local SMEs can achieve high value added production through cluster and co-innovation with vertically linked local industries, which is the so called A-team strategic alliance model; secondly, local SME component producers can achieve high value added production through cluster and co-innovation with large local down-stream enterprises, the so called M-team strategic alliance model; and thirdly, those industry clusters formed above can become an attraction for FDI inflow.

Keywords: SME, ECFA, market development, high value-added, cluster and

數據

表 1  両岸 ECFA の締結が台湾経済全体に与える影響  静態的シミュレーション 動態的シミュレーション 両岸貿易の規制   工業部門  輸入規制解除 農工規制 現状維持  中国-工業部門輸入規制解除 中国-農工規制現状維持  両岸の関税引 き下げ パターン 1:台 湾 の 農 製 品 の 関 税 は 引 き 下 げ な いが、工業製 品 の 関 税 は ゼロ関税へ。 中 国 の 農 工 製 品 の 関 税 も ゼ ロ 関 税 へ。 パターン 2:規 制 し て いな い 中 台 の農 工 製 品 の関
表 3  中国のアーリーハーベスト品目の関税引き下げ手配  アーリーハーベスト品目 協議税率 2009 年輸入 税率( %)  項目数 割合( %)  1 年目 2 年目 3 年目  0&lt;X 5≦ 76 14.1  0  5&lt;X 15≦  433  80.3 5  0  X&gt;5  30  5.6 10 5 0  (出典)經濟部國貿局『海峽兩岸經濟合作架構協議—協議文本及附件』(台北:經濟部、 2010 年)、http://www.ecfa.org.tw/RelatedDoc.aspx。
表 6  アーリ ーハーベス トリスト「 機械類並び にこれらの 部分品 」 の 6 桁コード産業別の中国への輸出成長率          (単位: %) HS  コード HS 品目  2007  (1-5 月)  2008  (1-5 月)  2009  (1-5 月)  2010  (1-5 月)  2011  (1-5 月)  844711  シリンダー直径 2165 ミリメート ルの丸編機 103.51 -74.03 21.07 -38.51 580.10  841950  熱交換装置  -85.2
表 7  「機械類並びにこれらの部分品」 6 桁コード産業に対応する中 小企業の含量                                                                (単位: %) HS  コード HS 品目  中華民国産業分類 細分類(細分類コード) 中小企業社数 の割合 中小企業営業収入の割合 844711  シリンダーの直径が ミリメートルの丸編機 2165 紡織、既製服及び生産用機器製造業( 2924) 99.21 76  841950  熱交換装置
+2

參考文獻

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