トランプ新政権と日米関係
村
田 晃 嗣
(同志社大学法学部教授)【要約】
ト ランプ 米大 統領の 誕生 は、ア メリ カ社会 の様 々な変 化を 反映し て いる。現在 のところ日 米同盟は安 定している が、アメリ カの東 ア ジア政策は、国際的・国内的要因から変化するかもしれない。自国、 日 米二国間、 多国間のす べてのレベ ルで、日本 は変化に備 えなけ れ ばならない。 キーワード:トランプ、日米同盟、東アジア、外交政策一 はじめに
2017 年 1 月 20 日、ドナルド・J・トランプ(Donald J. Trump)が アメリカ合衆国の第45 代大統領に就任した。2016 年の大統領選挙は 激 戦であった し、大統領 就任後もト ランプは物 議を醸す言 動を繰 り 返している。そうした中で、2 月 11 日(日本時間)には、ワシント ン でトランプ 大統領と安 倍晋三首相 による初の 日米首脳会 談が行 な われた。 本 稿 で は 、 ト ラ ン プ 当 選 の 背 景 に あ る ア メ リ カ 社 会 の 構 造 的 変 化 、トランプ 政権の現状 を分析した 上で、日米 関係の今後 を、両 国 の内政と東アジア国際関係の双方の観点から分析してみたい。1 なお、本稿はトランプ政権発足から1 ヶ月を経た段階での分 析であることを、付言しておく。二
2016 年大統領選挙の意味
2015 年 6 月に、共和党から大統領選挙に出馬する意向を表明した 際に、トランプはメキシコ人を「強姦犯」と呼び、12 月にイスラム 系の夫婦による福祉施設襲撃事件が起こると、「当局が全容を把握す る まで当面の 間ムスリム の入国を完 全に禁止す るよう」提 案した 。 彼 のこうした 過激な言動 から、主要 メディアは 激しいトラ ンプ批 判1 トランプについては、多くの文献が刊行されている。本稿では、特に以下を参照し た。ドナルド・トランプ&トニー・シュウ・オーツ(相原真理子訳)『トランプ自伝 ――不動産王にビジネスを学ぶ』(ちくま文庫、2008 年)、佐藤伸行『ドナルド・ト ランプ――劇画化するアメリカと世界の悪夢』(文春新書、2016 年)、ワシントン・ ポスト取材班(野中香方子他訳)『トランプ』(文藝春秋、2016 年)、NHK 取材班『ト ランプ政権と日本』(NHK 出版親書、2017 年)、拓殖大学海外事情研究所『海外事情 特集=大統領戦後のアメリカ』2017 年 2 月号。
を展開した。『ニューヨーク・タイムズ』、『ワシントン・ポスト』、『ウ ォー ルストリー ト・ジャーナ ル』、さらに 、イギリス の『エコノ ミ ス ト』などがそうであり、日本の主要紙もことごとく批判的であった。 しかし、ジェブ・ブッシュ(John Ellis “Jeb” Bush)元フロリダ州知事 など有力視された候補が脱落していく中で、16 年 7 月にオハイオ州 ク リーブラン ドで開かれ た共和党大 会で、つい にトランプ が大統 領 候 補の指名を 獲得した。 党内主流派 との融和を 図る意図も あって 、 副 大統領候補 には下院議 員やインデ ィアナ州知 事を歴任し たベテ ラ ンの保守派マイケル・ペンス(Michael Pence)を指名した。 さらに、民主党のヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)候補との 一騎打ちでも、3 度にわたる大統領候補者公開討論会では劣勢とされ たが、11 月 8 日の選挙でトランプが勝利を収めた。大統領選挙人の 獲得数では、トランプが 306 人、クリントンが 232 人であった。た だし、一般得票数では、クリントンが6,584 万票、トランプが 6,297 万票、投票率では前者が48.1%、後者が 46%で、トランプは 2000 年 のジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)以来の「マイノリティ大 統 領」となっ た。その意 味では、ク リントン当 選という大 方のメ デ ィ アや専門家 の予想は外 れたものの 、クリント ン優勢とい う分析 は まちがっていなかったことになる。 さて、トランプ勝利の原因についてである。「アメリカの縮図」と さ れるオハイ オをはじめ 、ペンシル ヴァニア、 ウィスコン シン、 ミ シガンなど激戦州で、軒並みトランプが勝利を収めた。「ラストベル ト 」と呼ばれ る重厚長大 の工業地帯 で、これま で労働組合 を通じ て 民 主党を支持 してきた白 人のブルー ワーカー層 が、トラン プ支持 に 流れた。トランプは繰り返し、「私はあなた方を代弁している」(I am your voice)と訴えてきた。低所得者層の中でも、より正確に言えば、 この10 年ほどの間に所得が下がり下層中産階級から滑り落ちた人々
である。 また、全米で 3 番目の人口を擁するフロリダでも、トランプが勝 利した。フロリダの有権者の 2 割はヒスパニック系である。全米の 人口(3 億 1,000 万人)の 17%がヒスパニック系だが、2050 年には これが 29%になると予想されている。つまり、アメリカ人の 3 人に 一 人がヒスパ ニック系に なる。それ に対して、 ヒスパニッ ク系以 外 の白人は、現在の62%から 50 年には 46%になるという。ヒスパニッ ク 人口の増大 は、カトリ ック人口の 増大にもつ ながる。ま た、ア メ リカにおけるイスラム人口も現在の330 万にから 50 年には倍増する と見られている。人種や宗教の多様化に加えて、LGBT(Lesbian, Gay, Bisexual, Transgender)と略称される性的マイノリティの台頭も著し い。2010 年の国勢調査によれば、自ら LGBT と認めた成人は全人口 の3.7%、900 万人とされる(実態はより多いであろう)。例えば、ノ ー スカロライ ナ州では、 公共施設で のトランス ジェンダー のトイ レ 使 用を規制し たトイレ法 を巡って、 大きな論争 が起こって いる。 こ の ような人種 、宗教、ジ ェンダーで の多様化、 つまり、ア メリカ 社 会 のヨコの拡 散への反発 や焦りが、 トランプ当 選につなが ったこ と はまちがいない。 他 方、ク リン トンの 敗因 となっ たの は、ア メリ カ社会 のタ テの拡 散、つまり、貧富の格差である。1%対 99%の格差やウォール街占拠 (“Occupy the Wall Street!”)運動については、すでに多くが語られて きた。2001 年にビル・クリントンが大統領を退任した際、クリントン 夫 妻は多くの 疑惑と訴訟 を抱えてお り、借金ま みれでホワ イトハ ウ スを去った。ところが、それから16 年の間に、クリントン夫妻は講 演料だけで1,500 万ドルを稼ぎ出したという。彼らの創設したクリン ト ン財団は国 内外から巨 額の献金を 得て、民主 党有力者を 経済的 に 支配してきた。16 年だけで、20 億ドルを集金したとされる。そのた
め、『クリントン財団の疑惑』というドキュメンタリー映画まで製作 されている。また、16 年の大統領選挙中にも批判されたことだが、 ヒ ラ リ ー ・ク リ ン ト ン は 国 務 長 官 退 任 か ら 大 統 領 選 へ の 出 馬 表 明 の 間に、3 回にわたって大手投資銀行ゴールドマン・サックスで講演を 行なった。この講演料は67 万 5,000 ドルに上ると報じられている。 そ の内容は、 選挙の末期 にウィキリ ークスによ って暴露さ れた。 こ う したことか ら、労働組 合を通じて 民主党を応 援してきた 低所得 層 の 支持者から すれば、ク リントン夫 妻はとても 自分たちの 利害代 表 者とは映らなかったのである。 ま た、ク リン トンが 当選 してい れば 史上初 の女 性大統 領の 誕生と な ったが、必 ずしも女性 有権者が積 極的に彼女 を応援して いたわ け で はない。熱 心に彼女を 応援する者 は、年配に 多かった。 今回ク リ ン トンが当選 しなければ 、自分たち の存命中に 女性大統領 の誕生 を 見 る機会がな いと思われ たからであ る。だが、 若い女性た ちはち が っ た。否、男 女を問わず 若年層はク リントンに 冷淡で、民 主党予 備 選 挙 で も 社 会 主 義 者 を 自 称 す る バ ー ニ ー ・ サ ン ダ ー ス (Bernard “Bernie” Sanders)上院議員を熱心に応援する者が多かった。 ア メリカ の若 者たち を経 済的に 苦し めてい る要 因とし て、 二つの ことが挙げられよう。一つは、2008 年のリーマン・ショック以降、有 名 大 学 の 卒 業 生 で も 必 ず し も 満 足 の い く 就 職 が で き て い な い と い う、雇用条件の悪化である。もう一つは、アメリカの大学・大学院の 授業料の高騰である。過去20 年で、アメリカの大学の授業料は平均 で2 倍に増えた。在学中か卒業後かを問わず、大学・大学院の授業料 のための借金を背負っている人が、全米に4,000 万人いる(アメリカ の人口は3 億 1,000 万人強)。そして、その借金の総額は 1 兆 2,700 億 ドルに上る 。これはア メリカがイ ラク戦争に 投じた直接 戦費の 額 を上回る。今や、アメリカの大学を卒業する若者の10 人に1人が債
務 不履行に陥 っているの である。そ れでも、大 学を卒業し なけれ ば ならない。大卒の平均生涯賃金は高卒のそれの1.6 倍に達するからで あ る 。2 こうした厳しい経済状況にある若年層からすれば、クリン ト ン夫妻は自 分たちの利 害代表者と はとても思 えないとい うわけ で ある。 ヒラリー・クリントンは経験豊かで有能な政治家だが、貧富の格差 が 拡大する中 で、低所得 者層や若年 層の共感を 得る資質に 欠けて い たのである。 こ うした アメ リカ社 会の タテと ヨコ の拡散 は今 後も続 き、 アメリ カの政治や外交に大きな影響を及ぼすであろう。
三 トランプ政権の現状
大統領就任前の政治的に低い評価から、トランプとロナルド・レー ガン(Ronald Reagan)の類似性を指摘する向きもある。確かに、二 人とも離婚歴があり(レーガンは1 度、トランプは 2 度)、大統領就 任時に史上最高齢であり(前者は 69 歳、後者は 70 歳)、かつて民主 党員だった経験がある(トランプは6 回も政党所属を変えている)。3 し かし、 二人 は本質 的に 異なる 。ま ず、レ ーガ ンは全 米最 大の人 口と経済を擁するカリフォルニアの州知事を 2 期 8 年務めている。 ジ ョ ー ジ ア の 州 知 事 を 1 期 務 め た だ け の 前 任 者 ジ ミ ー ・ カ ー タ ー (Jimmy Carter)とも、大きな相違である。まして、行政経験を一切2 アメリカの大学事情については、ウィリアム・デレズウィッツ(米山裕子訳)『優秀 なる羊たち――米国エリート教育の失敗に学ぶ』(三省堂、2016 年)、アキ・ロバー ツ、竹内洋『アメリカの大学の裏側――「世界最高水準」は危機にあるのか?』(朝 日親書、2017 年)を参照。 3 レーガンについては、村田晃嗣『レーガン――いかにして「アメリカの偶像」とな ったか』(中公新書、2011 年)を参照。
持 たないトラ ンプとは、 比較になら ない。また 、レーガン は共産 主 義 や「大きな 政府」とい った抽象概 念、政敵カ ーターの政 策など は 批 判したが、 ほとんど個 人攻撃はし なかった。 彼は意に沿 わない 部 下を更迭することさえ憚った。個人攻撃を繰り返し、「お前はクビだ」 と リ ア リ テ ィ 番 組 で 叫 ん で き た ト ラ ン プ と は 、 や は り ま っ た く 違 う 。さらに、 レーガン大 統領の当選 の背景には 、石油や航 空宇宙 、 ハ イテク産業 を中心にし た西海岸や 南西部の「 サンベルト 」の台 頭 が あったが、 トランプ当 選の背後に あったのは 、先述のよ うに、 と り残された「サンベルト」の怒りであった。 30 年前に、レーガン大統領はベルリンの壁の倒壊を呼びかけた。 今 や、トラン プ大統領は アメリカと メキシコと の国境に壁 を造る よ う 提唱し てい る(そ の費 用は 200 億ドルを越えるとみられる)。40 年 前に、カー ター大統領 は人権外交 を高らかと 唱導した。 だが、 今 やトランプ大統領には、人権や自由、民主主義といった語彙はない。 彼 によると、 貿易相手国 や不実なエ リートたち のせいで、 アメリ カ は犯罪や麻薬の跋扈する「修羅場」になったのである。 カ ーター 同様 に、オ バマ も人権 や理 念を重 視し た。国 際政 治を構 成 す る 力 と 利 益 と 価 値 の 中 で 、4 トランプ外交は力と利益を重視す る のに対して 価値の側面 が欠落して おり、反カ ーター的、 反オバ マ 的 である。カ ーターやオ バマが理念 重視のウィ ルソニアン 的外交 を 展 開したのに 対して、ト ランプは国 威と国力を 重視するジ ャクソ ニ ア ン 的 外 交 を 標 榜 し て い る 。5 また、オバマ時代を「修羅場」とし
4 E.H.カー(原彬久訳)『危機の二十年――理想と現実』(岩波文庫、2011 年)、高坂正 堯『国際政治――恐怖と希望』(中公新書、1966 年)を参照。 5 ウォルター・ラッセル・ミード「トランプが寄り添うジャクソニアンの思想――反 コスモポリタニズムの反乱」『フォーリン・アフェアーズ・リポート』2017 年 3 号を 参照。
て 描き出すこ とで、トラ ンプはカー ターの混迷 した時代と オバマ の 時代を意図的に重ね合わせようとしているのかもしれない。 すでに大統領当選後の 11 月 21 日に、トランプは「100 日行動計画」 をビデオで発表した。6 第一に、「ホワイトハウス高官や議会高官に よる退任後 5 年間のロビー活動の禁止」などの主張で、ワシントン 政 治のアウト サイダーを 強調してい る。第二に 、環太平洋 連携協 定 (Trans Pacific Partnership Agreement: TPP)からの脱退、北米自由貿 易協定(North American Free Trade Agreement: NAFTA)の「再交渉か 離脱」、中国の「為替操作国」指定など内向きの経済政策を列挙して いる。そして第三に、法人税の大幅引き下げと10 年間で1兆ドルに 及 ぶ公共事業 投資、国防 予算の強制 削減措置の 廃止など、 財政赤 字 拡 大につなが る政策を掲 げている。 具体性や現 実性に乏し いポピ ュ リ スト的主張 であり、選 挙戦での公 約の繰り返 しである。 また、 バ ラク・オバマ(Barack Obama)前大統領が推進した「オバマケア」(医 療保険制度改革)の撤廃など、反オバマ色も濃厚である。1 月 20 日 の 大統領就任 演説でも、 トランプは 「アメリカ 第一主義」 を力強 く 語った。7 さて、トランプ政権の陣容である。 ま ず 、 大 統 領 首 席 補 佐 官 に は 、 ラ イ ン ス ・ プ リ ー バ ス (Reince Priebus)が起用された。ポール・ライアン(Paul Ryan)下院議長と 親 しく、共和 党全国委員 長を務めた 党内主流派 である。ペ ンス副 大 統 領とともに 、党内融和 の橋渡し役 が期待され ている。他 方、ト ラ ン プ陣営の選 挙戦を仕切 ったタカ派 のイデオロ ーグ、ステ ィーブ ン
6 “Speech: Donald Trump’s First 100 Days Action Plan”, http://m.youtube.com/watch?v=
fGNLP7sGdGo.
7 “Inaugural address: Trump’s speech”, http://edition.cnn.com/2017/01/20/politics/trump-
・バノン(Stephen Bannon)が、上級顧問と新設の首席戦略官に充て ら れ、プリー バスと同格 とされた。 実際には、 政権内での バノン の 影 響 力 は き わ め て 大 き い と い う 。 彼 は 国 家 安 全 保 障 会 議 (National Security Council: NSC)の常任メンバーにもなった。8 プリーバスと バノンとのバランス、調整が、今後の政権運営の鍵となろう。 レ ーガン 政権 でも、 一期 目には 実務 能力の 高い ジェー ムズ ・ベー カー(James Baker)が首席補佐官に起用され、イデオロギー色の強 いレーガン側近エドワード・ミース(Edward Meese)は上級顧問に回 った。これにナンシー・レーガン(Nancy Reagan)夫人の信任厚いマ イケル・ディーバー(Michael Deaver)が次席補佐官として加わり、 「 トロイカ」 が形成され た。この「 トロイカ」 こそが政権 の中核 で あ った。彼ら がホワイト ハウスを離 れると、二 期目のレー ガン政 権 は 混乱し、イ ラン・コン トラ事件の ようなスキ ャンダルに 見舞わ れ た。 そして、「トロイカ」の力強い援軍と なったのが 、イデオロ ギ ー よ りも夫の成 功を重視す るナンシー 夫人の存在 であった。 トラン プ 政権でも、長女のイバンカ(Ivanka Trump)やその夫ジャレッド・ク シュナー(Jared Kushner)ら「トランプ・ファミリー」が、そのよう な役割を果すか否かが注目される。 国 家 安 全 保 障 問 題 担 当 大 統 領 補 佐 官 に は 、 マ イ ケ ル ・ フ リ ン (Michael Flynn ) 退 役 陸 軍 中 将 が 起 用 さ れ た 。 彼 は 国 防 情 報 局 (Defense Intelligence Agency: DIA)局長を経験し、外交・安全保障分 野 で早くから トランプ陣 営の数少な いアドバイ ザーを務め ていた 。 イ スラム過激 派への強硬 姿勢やロシ アとの協調 路線で知ら れ、補 佐 官 就任前の駐 米ロシア大 使との違法 な接触を理 由に、史上 最短、 在 職わずか24 日で更迭された。トランプ政権の不安定性を示す事態で
8 「トランプを操る男」『ニューズウィーク日本版』2017 年 2 月 21 日号。
あ る。この「 クレムリン ・ゲート」 スキャンダ ルは、トラ ンプ政 権 内に広範に広がる可能性がある。 フ リ ン の 後 任 に は 、 ハ ー バ ー ト ・ マ ク マ ス タ ー 将 軍 が 起 用 さ れ た 。陸軍能力 統合センタ ー長で、軍 事史の博士 号も持つ。 フリン ほ ど イデオロギ ー的でなく 、軍部内で の信頼も厚 い。日本の カウン タ ー パートとな る谷内正太 郎国家安全 保障局長と は、すでに 意思疎 通 を図っている。 国防長官に就任したジェームズ・マティス(James Mattis)は海兵 隊 の退役大将 であり、中 央軍司令官 などを歴任 した。軍は もとよ り 議会からの信頼も厚い。1 月末には、自ら進んで韓国、日本を歴訪し、 中国を念頭にアジアでの同盟関係の安定と強化を訴えた。 国 務 長 官 に は 、 石 油 大 手 エ ク ソ ン モ ー ビ ル 最 高 経 営 者 (Chief Executive Officer: CEO)のレックス・ティラーソン(Rex Tillerson) が 起用された 。外交経験 はなく、ロ シアとの関 係が強いこ とが危 惧 されるが、2 月中旬にボンで開催された G20 外相会合では、ヨーロ ッ パの同盟諸 国を重視し 、ロシアに は厳しい姿 勢もみせる など、 ま ずは「安全運転」に務めている。 これ以外では、商務長官のウィルバー・ロス(Wilbur Ross)が、 ジ ャパン・ソ サエティー 会長として 日米関係に 深く関与し た経験 を 持 ち、日本と しては信頼 できる存在 である。ホ ワイトハウ スに新 設 された国家通商会議(National Trade Council: NTC)局長のピーター ・ナヴァロ(Peter Navarro)は、対中強硬派の経済学者として知られ る 。9 ニッキー・ヘイリー(Nikki Haley)国連大使は、サウスカロ ラ イナ州知事 から政権に 加わった。 インド系の 女性政治家 で、政 権
9 ピーター・ナヴァロ(赤根洋子訳)『米中もし戦わば――戦争の地政学』(文藝春 秋、2016 年)を参照。
の 多様性をア ピールする 貴重な存在 である。他 方、労働長 官に指 名 されていたアンドリュー・パズダー(Andrew Puzder)が、不法移民 の 雇 用 な ど の た め 指 名 辞 退 に 追 い 込 ま れ た 。 ベ ッ ツ ィ ー ・ デ ボ ス (Betsy DeVos)教育長官の上院での承認も 50 対 50 に割れ、ペンス 上院議長(副大統領)による最後の 1 票で可決された。史上初めて の 事態である 。フリン更 迭と並んで 、こうした 人事の混迷 は政権 の 不 安定性を示 すものであ る。しかも 、トランプ 政権では閣 僚以下 の 人 事が進んで おらず、こ の「空き家 」状態が長 引くと見ら れる。 ま た、マティスやマクマスター、さらに、ティラーソンらが外交・安全 保 障 分 野 で 現 実 主 義 的 な 路 線 に 立 ち 、 大 統 領 を 誘 導 し よ う と す る と 、よりイデ オロギー的 で扇情的な バロンらと 衝突する可 能性も あ る 。しかも、 ホワイトハ ウスでのバ ノンの影響 力は拡大し ている と 見られる。 就任早々に、トランプ大統領は TPP からの永久離脱や米墨国境へ の壁の建設、さらには中東 7 カ国からの入国の一時停止など、刺激 的な大統領令を相次いで発した。ただし、TPP 離脱は議会の既定路 線 であったし 、壁の建設 では費用の 拠出に議会 の承認を得 なけれ ば な らない。ま た、中東か らの入国一 時停止の件 は、連邦裁 判所か ら 執行停止の命令を受けた。 ま た、ト ラン プは大 統領 就任後 もツ ィッタ ーを 多用し 、不 都合な ニ ュースを「 偽ニュース 」と呼び、 主要メディ アと敵対し ている 。 19 世紀の新聞、1920 年代のラジオ、40 年代のテレビと、新しいメデ ィアが登場すると、エリートや知識人は最初に過小評価し、やがて、 過 大評価して 政治利用し ようとして きた。新し いメディア と政治 が 安 定的な関係 を見出すに は、ある程 度の時間を 要する。イ ンター ネ ットやSNS(Social Network Service)をめぐって、今また同様のこと が起こっているわけだが、21 世紀の新しいメディアの波は、それま
で よりもはる かに大きく スピードが 速い。これ がポピュリ ズムの 一 つの源泉になっている。 総 じ て 言 う と 、 ト ラ ン プ 政 権 は 依 然 と し て 選 挙 の 延 長 線 上 に あ り 、統治モー ドになって いない。や がて、議会 も大統領に 批判的 な 姿 勢を強める かもしれな い。上下両 院とも共和 党優位とは いえ、 上 院は 52 対 48 の僅差での多数にすぎない。また、早くも 2018 年 11 月 には、議会 は中間選挙 を向かえる 。民主党が 多数を奪い 返せば 、 トランプ政権がレイムダック化する恐れもある。
四 東アジアの国際環境と日米関係の行方
ト ラ ン プ 政 権 は 米 ロ 関 係 を 改 善 し て 、 シ リ ア 内 戦 や IS( Islamic State)対策で協力を模索するであろう。ロシアも経済制裁解除のた め に、妥協の 様子を示す であろう。 だが、シリ アやイラン との利 害 の 相違があり 、米ロ両国 が中東情勢 で有効に協 力できるか どうか に は 、大きな疑 問が残る。 それでも、 アメリカが 中東情勢に 関与を 深 めれば、アジアでの関与や関心が低下する可能性がある。そこで、「デ ィ ール」を旨 とするトラ ンプ政権が 、中国から 経済問題で 妥協を 引 き 出せれば、 安全保障問 題では中国 に譲ってよ いという、 経済と 安 全 保障の交換 に傾けば、 東アジアの 国際環境は きわめて不 安化し よ う。 大統領就任に先立って、トランプは 12 月に台湾の蔡英文総統の電 話 会 談 に 臨 ん だ 。 ア メ リ カ の 次 期 大 統 領 と 台 湾 総 統 が 会 談 す る の は、国交断絶後初めてのことである。もちろん、中国は猛反発した。 だ がその後、 トランプ大 統領は中国 の習近平国 家主席に書 簡を送 っ て 「一つの中 国」の原則 を確認し、 ティラーソ ン国務長官 もボン で 中 国の王毅外 相と会談し た。最初に 事態を悪化 させ期待値 を下げ て お いて、従来 の路線に戻 せば、それ だけで大き な前進があ ったよ うな 印象を与え る。これも トランプ流 のディール なのかもし れない 。 今 後、台湾が (場合によ っては日本 も)そのた めのカード に使わ れ る可能性は払拭できない。 オ バマ前 政権 はアジ ア重 視、ア ジア へのリ バラ ンス戦 略を 提唱し た 。しかし、 オバマ前政 権のアジア 外交の中で も最も欠落 が著し か ったのが、対北朝鮮政策であろう。「戦略的忍耐」(strategic patience) の 名の下に、 オバマ前政 権は北朝鮮 による軍事 拡張と挑発 を許し て きた。その結果、北朝鮮はミサイルの発射実験や核実験を繰り返し、 今やSLBM(Submarine-launched Ballistic Missiles)の発射実験にも成 功する勢いである。3 月には、北朝鮮は改めて 4 発のミサイルを日本 近 海に発射し た。そのた め、安倍首 相はトラン プ大統領と 緊急の 電 話 会談を行い 、協力を確 認した。テ ィラーソン 国務長官も 、北朝 鮮 問題の協議のため、日中韓三カ国を歴訪の予定である。 大 統領選 挙期 間には 、ト ランプ は在 日米軍 駐留 経費を 日本 がさら に 負担するよ う求め、日 本の核武装 も意に介さ ないと発言 し、ア メ リカの対日貿易赤字を問題視した。1980 年代の日米関係のイメージ を投影したものであろう。2016 年 9 月の訪米時に、安倍首相はクリ ン トン候補と だけ会談し ていた。そ のこともあ って、安倍 首相は い ち 早く当選後 のトランプ をニューヨ ークに訪ね 、個人的な 信頼関 係 の構築に努めた。 その後、2017 年 2 月の訪日時に、マティス国防長官は日米同盟を コスト負担のモデル・ケースと呼び、尖閣諸島が日米安全保障条約第 五 条の適用範 囲であるこ とを確約し た。さらに 、安倍首相 の訪米 時 に は、トラン プ大統領は 在日米軍の 受け入れに 謝意を表し 、首脳 会 談 後の共同声 明で改めて 、日本の施 政権下にあ る尖閣諸島 への日 米 安保条約第五条適用を明記した。経済・貿易関係については、麻生太 郎 副首相・蔵 相とペンス 副大統領を 中心に、協 議を進める ことに な
っ た。政治経 験豊富なペ ンスを相手 にしたほう が、日本と しては 安 心して協議できよう。 訪 米に先 立っ て、安 倍首 相はフ ィリ ピン、 イン ドネシ ア、 オース ト ラリアを歴 訪している 。アジア太 平洋の主要 国で意見と 情報を 集 約 し て 、 ワシ ン ト ン に向 う――これは優れた戦略的センスである。 祖 父の岸信介 首相が東南 アジア諸国 歴訪の後に 初めて訪米 し、ド ワ イ ト・アイゼ ンハワー大 統領に日米 安全保障条 約の改定を 提起し た 際 の成功体験 を踏襲する ものである 。今回の訪 米で、安倍 首相は 大 統 領専用機に 同乗してフ ロリダに向 かい、トラ ンプ大統領 の別荘 に 招かれゴルフを楽しむなど、「破格の厚遇」を受けた。日本の首相が ア メリカの大 統領と個人 的な信頼関 係を構築す ることは、 きわめ て 有意義である。だが、先方の「厚遇」を強調しすぎると、やがて「冷 遇 」を恐れる ようになる 。相手の対 応に一喜一 憂すること なく、 実 質的な関係を築くことが重要であろう。 ト ランプ 政権 の陣容 がま だまだ 整っ ていな いこ とや議 会の 動向な ど を勘案する と、トラン プ政権の目 下の穏当な 対日政策が にわか に 変 更されると は考えにく い。だが、 政権内の力 学の変化や 内政上 の 必 要から、ト ランプ大統 領が日本に より強硬に 転じる可能 性は否 定 で きない。よ り現実的な 可能性とし ては、トラ ンプが声高 に北朝 鮮 を 非難しなが ら、オバマ 前政権の路 線を事実上 踏襲し、北 朝鮮の 軍 拡 と挑発行為 を許し、結 果として日 本の安全保 障環境が害 される こ と である。つ まり、トラ ンプの作為 よりも不作 為が危険に なる可 能 性である。 さ らに、 少子 高齢化 や環 境問題 など 多くの 弱点 を抱え なが ら、中 国はそう遠くない将来に世界第一の経済大国となる。2030 年前後に は 、国防予算 でもアメリ カを抜く可 能性がある 。アメリカ の軍事 専 門 家の中には 、在日米軍 基地が中国 の奇襲攻撃 に脆弱にす ぎると の
懸念もあるという。10 全 体 と し て 、 日 本 を 取 り 巻 く 安 全 保 障 環 境 は 厳 し さ を 増 し て い る 。そうした 中で、トラ ンプ政権が 出現し、ほ ぼ同時に、 韓国で 朴 ク ネ 大 統 領 が 失 脚 し て 日 韓 関 係 強 化 の 機 会 が 再 び 失 わ れ た 。 さ ら に、タイのプーミポン(Bhumibol Adulyadej)国王逝去に象徴される ように、東南アジアの政治や外交も流動化している。 日本に有利な要因もある。安倍内閣は安定しており、2018 年 9 月 に安倍首相が自由民主党総裁に三選されれば、2021 年 9 月まで続く 長 期政権にな る可能性が ある。安倍 首相は精力 的に戦略外 交を展 開 している。11 2017 年秋以降にトランプ大統領がアジア政策を明確に し訪日すれば、その後に、衆議院の解散・総選挙になる可能性もある。 また、2015 年 9 月に、大きな混乱と批判を伴いながらも、安倍政 権が平和・安全保障法制を成立させ、限定的ながら集団的自衛権を行 使 できるよう にしたこと も、大きな 成果であろ う。これは 狭い一 国 平 和主義では なく憲法の 重視する国 際協調主義 に応えよう とする も の であり、サ イバー・セ キュリティ ーなど憲法 の想定して いなか っ た 安全保障上 の課題にも 対応しよう とするもの でもある。 サイバ ー 空 間 で 個 別 的 自 衛 権 と 集 団 的 自 衛 権 を 区 別 す る こ と は 不 可 能 で あ り 、そもそも 、憲法が制 定された折 にはサイバ ー空間は存 在して い なかった。12 非 武装中 立論 や核自 主防 衛論は 、自 己完結 した 世界の 中で 一貫性 を持っていよう。これらは非現実を「土壌」に、反米感情を「養分」 に 育った「双 子の兄弟」 である。爽 快な安全保 障論は危険 ですら あ
10 秋田浩之『乱流――米中日安全保障三国志』(日本経済新聞社、2016 年)を参照。 11 鈴木美勝『日本の戦略外交』(ちくま新書、2017 年)を参照。 12 村田晃嗣「信頼と忍耐で日米関係の推進を」『産経新聞』2017 年 2 月 10 日。また、 細谷雄一『安保論争』(ちくま新書、2016 年)を参照。
る。例えば、在日米軍の果す機能をすべて日本が代替すれば、20 兆 円を超える防衛予算が必要との試算もある(現在は5 兆円強)。13 も ち ろん、日本 が提供する 基地施設や 補給、メン テナンス能 力は、 在 日米軍にとっても貴重な資産である。 ま ず、日 本政 府は日 米同 盟の意 義や 日本の 貢献 につい て、 基本的 な 事実をトラ ンプ政権と 議会に倦む ことなく説 き続け、さ らに足 ら ざ るところを 補っていか なければな らない。い くら尖閣諸 島が安 保 条 約の適用範 囲であると の言質をア メリカから 得ても、日 本が尖 閣 諸 島を守り抜 く意志と能 力を示さな ければ、効 果はない。 例えば 、 海上保安庁の予算はわずか2100 億円なのである。 ま た、今 後予 想され るア メリカ 政治 の混乱 を踏 まえて 、議 会やシ ン クタンク、 州や地方自 治体などに 重層的なネ ットワーク を構築 し て いくべきで ある。実は 、多くの日 本人が思っ ているほど 、大統 領 の制度的権限は大きくない。14実は、トランプ大統領の挑発的な政治 姿 勢も、大統 領の制度的 限界と自ら の支持基盤 の脆弱性へ の自覚 と そ の反動でも ある。アメ リカ社会の 多元性を理 解し、それ に働き か けていくべきである。 さ らに、 日本 は引き 続き 堂々と 人権 や民主 主義 、自由 の重 要性を 世界に語り、自省をもこめて、それらを推進していくべきである。 20 世紀の初頭に、排日移民問題で日米関係が揺れる中、駐米大使 の 幣原喜重郎 (後の外相 、首相)は 、尊敬する イギリスの 外交官 ジ ェームズ・ブライスに助言を仰いだ。「あなたは国家の運命が永遠で あるということを認めないのですか。国家の長い生命から見れば、5
13 武田康裕・武藤功『コストを試算!日米同盟解体』(毎日新聞社、2012 年)を参照。 14 待鳥聡史『アメリカ大統領制の現在――権限の弱さをどう乗り越えるか』(NHK ブッ クス、2016 年)を参照。
年や10 年は問題じゃありません」と、ブライスは諭したという。15 日本が単独でできることとできないこと、日米 2 国でできること とできないこと、さらには、オーストラリアや韓国、東南アジア(場 合 によっては 台湾)を含 めたマルチ の枠組でで きることと できな い こ とを、現実 的に検証し 準備する、 ぎりぎりの 地点にわれ われは 立 っている。 お そらく 、こ れから の日 米関係 で、 われわ れは 不快な 経験 もする で あろう。だ が、日米関 係はトラン プ政権を超 えて続く。 待った な し 国 際 環 境へ の 自 覚 と、 日 米 関 係へ の 長 期 的な 信 頼 と 忍耐――この 両者の均衡の上に、日本の戦略外交が展開されよう。 ( 寄 稿 :2017 年 2 月 20 日、採用:2017 年 3 年 25 日)
15 幣原喜重郎『外交五十年』(中公文庫、1987 年)、53 ページ。
川普政權與日美關係
村
田 晃 嗣
(日本同志社大學法學部教授)【摘要】
美 國川 普總統 政權 的誕生 ,反 映出美 國社 會樣態 的改 變。當 前的 日 美同盟雖維 持穩定關係 ,然而,川 普政權上任 後所擬定的 東亞外 交 政 策,可能因 國際或國內 要素而改變 。於此同時 ,日本須具 備無論 是 在日本、日美之間,抑或是多國之間,各層次的國際關係局勢變化中, 因應萬變的能力。 關鍵字:川普、日美同盟、東亞、外交政策The Trump Administration and U.S.–
Japan Relations
Koji Murata
Professor, Law School, Doshisha University
【
Abstract】
Donald Trump’s victory in the 2016 U.S. Presidential Election reflects various changes in American society.
While the U.S.–Japan alliance seems to be stable now, however U.S. policy towards East Asia may change due to international and domestic factors. At the same time, Japan must be prepared to respond to any changes at the unitary, bilateral and multilateral levels.
〈参考文献〉 「トランプを操る男」『ニューズウィーク日本版』2017 年 2 月 21 日号。 秋田浩之『乱流――米中日安全保障三国志』(日本経済新聞社、2016 年)。 アキ・ロバーツ、竹内洋『アメリカの大学の裏側――「世界最高水準」は危機にあるの か?』(朝日親書、2017 年)。 E.H.カー(原彬久訳)『危機の二十年――理想と現実』(岩波文庫、2011 年)。 ウィリアム・デレズウィッツ(米山裕子訳)『優秀なる羊たち――米国エリート教育の 失敗に学ぶ』(三省堂、2016 年)。 ウォルター・ラッセル・ミード「トランプが寄り添うジャクソニアンの思想――反コス モポリタニズムの反乱」『フォーリン・アフェアーズ・リポート』2017 年 3 号。 NHK 取材班『トランプ政権と日本』(NHK 出版親書、2017 年)。 佐藤伸行『ドナルド・トランプ――劇画化するアメリカと世界の悪夢』(文春新書、2016 年)。 幣原喜重郎『外交五十年』(中公文庫、1987 年)。 鈴木美勝『日本の戦略外交』(ちくま新書、2017 年)。 高坂正堯『国際政治――恐怖と希望』(中公新書、1966 年)。 武田康裕・武藤功『コストを試算!日米同盟解体』(毎日新聞社、2012 年)。 拓殖大学海外事情研究所『海外事情 特集=大統領戦後のアメリカ』2017 年 2 月号。 ドナルド・トランプ&トニー・シュウ・オーツ(相原真理子訳)『トランプ自伝――不動 産王にビジネスを学ぶ』(ちくま文庫、2008 年)。 ピーター・ナヴァロ(赤根洋子訳)『米中もし戦わば――戦争の地政学』(文藝春秋、 2016 年)。 細谷雄一『安保論争』(ちくま新書、2016 年)。 待鳥聡史『アメリカ大統領制の現在――権限の弱さをどう乗り越えるか』(NHK ブック ス、2016 年)。 村田晃嗣「信頼と忍耐で日米関係の推進を」『産経新聞』2017 年 2 月 10 日。 村田晃嗣『レーガン――いかにして「アメリカの偶像」となったか』(中公新書、2011 年)。 ワシントン・ポスト取材班(野中香方子他訳)『トランプ』(文藝春秋、2016 年)。
“Inaugural address: Trump’s speech”, http://edition.cnn.com/2017/01/20/politics/trump-inaugural -address/.
“Speech: Donald Trump’s First 100 Days Action Plan”, http://m.youtube.com/watch?v=fGN LP7sGdGo.