科技部補助專題研究計畫成果報告
期末報告
「<結果語>スル・ナル・(デ)アル」的句法結構與多義性
-從認知語言學及語用論的觀點-
計 畫 類 別 : 個別型計畫 計 畫 編 號 : MOST 103-2410-H-004-131-執 行 期 間 : 103年08月01日至104年07月31日 執 行 單 位 : 國立政治大學日本語文學系 計 畫 主 持 人 : 蘇文郎 處 理 方 式 : 1.公開資訊:本計畫涉及專利或其他智慧財產權,2年後可公開查詢 2.「本研究」是否已有嚴重損及公共利益之發現:否 3.「本報告」是否建議提供政府單位施政參考:否中 華 民 國 104 年 10 月 30 日
中 文 摘 要 : 本研究主要在探討日語變化表達的結果語和動詞「スル」「ナル」 「(デ)アル」的句法結構及多義性問題。筆者透過過去一系列有 關變化表達句之研究,發現日語表變化的各種句型和語意可分為核 心(即變化)部份及周邊(即非變化)部份,兩者關係密切且具連 續性。本研究旨在究明下列5種結果句之結構與語意的多義性及連續 性、並探究其産生的原理。 (1) <名詞>ニ スル/ナル/デアル (2) <イ形容詞>ク スル/ナル (3) <ナ形容詞>ニ スル/ナル/デアル (4) <動名詞>二 スル/ナル (5) 〈連體修飾用法〉<名詞>ニナル<名詞> 並從語用論(Pragmatics)的觀點探究「スル」「ナル」由變化動 詞轉化為表判斷命題、對人的敘述態度之機能動詞與形式動詞的句 法結構與語意特徴。 中 文 關 鍵 詞 : 變化表達句、結果句、スル ナル デアル 多義性
英 文 摘 要 : The purpose of this study is to analyze the polysemy between ”suru” “naru” “(de)aru” in Change-of-State sentence of Japanese .Beside the prototypical meaning of change-of-state ,sometimes “suru” and “naru” do not involve any transition.And “<noun>ni naru” has the synonymous meaning with copula sentence “X wa
<noun>dearu”. I also have found that the verbs
“suru”and“naru” can be either a functional verb or formal verb.My analysis has concluded that the expressions ; 1)“(noun)ni suru/naru/dearu” 2)”(iADJ)ku suru/naru 3)(naADJ)ni suru/naru” 4)(VerbalN)ni suru/naru”
5)”(noun)ni naru (noun)” which involve resultative phrase.
英 文 關 鍵 詞 : change-of- state sentence , resultative phrase , popysemy ,suru, naru, dearu
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結 果 構 文 に お け る 「 ス ル 」「 ナ ル 」「( デ ) ア ル 」 の 同 義 性
蘇 文 郎 1. は じ め に 変 化 自 動 詞 文 と 変 化 他 動 詞 文 は 異 な る 意 味 を 表 す の が 一 般 的 で あ る 。 例 え ば 、 1. 息子は医者になった。1。 2. 父親は息子を医者にした。 (1)では<主体>「息子」の身分(あるいは社会的地位)が医者に変化 することを表し、(2)では<動作主>「父親」の働きかけによって、対象「息 子」が医者になることを意味する。言い換えれば、(1)は息子の変化状態を 表しているだけであるのに対して(2)は父親からの働きかけによって息子 が状態変化しているという違いが見られる。「ナル」は変化自動詞、そして 「スル」は対象変化他動詞として使われているわけである。 ところが、「スル」と「ナル」が使われる変化構文には常に(1)と(2) のような違いが見られるとは限らない。例えば、 3. … と 悠 長 に … 夜 中 の 3 時 に 一 人 で い て 部 屋 が 水 浸 し に な っ た ら も う 泣 き た く な る よ ね 。 4.バ ス タ ブ に お 湯 を 入 れ て い る 間 に 寝 て し ま い 、 溢 れ た お 湯 で 階 下 を 水 浸 し に す る こ と は よ く あ る 話 。( 2015 年 7 月 16 日 Yahoo) 5.… す る と 掃 き 出 し 窓 の あ る 部 屋 の ベ ラ ン ダ が 水 浸 し で 、 ベ ラ ン ダ の の ス リ ッ パ が ブ カ ブ カ 浮 い て い る よ う な 状 態 で し た 。 ( 同 上 ) ( 3)に お い て は 、部 屋 が 水 浸 し の 状 態 に な っ た こ と を 意 味 す る 。( 4) に お い て は お 湯 が 階 下 に 働 き か け て 水 浸 し の 状 態 に し た わ け で は な い 。そ し て( 5)に お い て は ベ ラ ン ダ は 水 浸 し の 状 態 に な っ て い る と 1 例 文 出 典 が 示 さ れ て い な い も の は 自 作 例 で あ る 。 以 下 同 じ 。
2 い う こ と を 表 し 、( 3) と は 意 味 的 な 同 義 性 が 含 意 さ れ て い る 。 そ し て 、( 6) の 「 値 上 が り す る 」 と 「 値 上 げ に な る 」 の 間 に も 6. じ わ じ わ 値 上 が り す る も の も あ れ ば 、ど ー ん と 驚 き の 値 上 げ に な る も の も あ り ま す 。 そ ん な 中 、 ち ょ う ど 大 幅 値 上 げ に 遭 遇 し て し ま っ た の で す 。( 2015.09.16 Yahoo) ( 1) と ( 2) の よ う な 対 立 が 存 在 し な い こ と が 見 受 け ら れ る 。 7. 君子ははっと表情を硬くした。(「白い巨塔」) 8. 花子は夫の前では話し方を静かにする。 (7)のような例で「スル」は主語名詞「君子」の働きかけによって目的語 の「表情」に変化をもたらしたことを含意しない。つまり他動性のない自動 詞的用法として使われている。(8)の文では「スル」は対象の変化を含意し ない一般の動作動詞として使われている。意味的には「花子の夫の前での話 し方はいつも静かである」ととらえられるのである。 なお、意 味 的 な 違 い が 見 ら れ ず 、ほ と ん ど 同 義 に 使 わ れ る「~ナル」 と「~スル」表現はほかにもある。例えば 9. 洗 顔 料 で 顔 を 洗 っ た 後 、 顔 が 「 き ゅ っ き 、 き ゅ っ き 、 き ゅ っ 、き ゅ っ 。洗 顔 料 で 顔 を 洗 っ た 後 、独 特 の 肌 触 り に な り ま す 。 食 器 を 洗 い 終 わ っ た 後 の き れ い な 食 器 の よ う に 、 き ゅ っ 、 き ゅ っ き ゅ っ と な る の で す 。「 お っ ! 、肌 が き れ い に な っ た な 」き ゅ っ き ゅ っ と す る 肌 触 り は 汚 れ が … ( happylifestyle.com) こ う い っ た 同 義 表 現 は 「 カ ッ と な る /カ ッ ト す る 」、「 ぎ ょ っ と な る / ぎ ょ っ と す る 」、「 き ゅ っ と な る /き ゅ っ と す る 」、「 む っ と な る /む っ と す る 」 な ど の よ う に 日 本 語 の 擬 態 語 に よ く 見 ら れ る 。 上掲した例文で分かるように、「X ガ Y ニ ナル」「X ガ Y ヲ Z(名詞)ニス ル」の典型的な変化動詞文と違って、結果構文における「ナル」「スル」「(デ) アル」は意味的に多岐に渡り、大変複雑な様相を呈していながらも「同義性」 を持っていることが見て取れる。そして「スル」「ナル」「アル」の形式動詞 としての用法を強くする一側面も見られる。これらは別々に独立した現象と 思われるかもしれないが、すべてこの 3 つの動詞が持つ、「物事の状態」を 表す意味的特徴と関連づけられると考えられる。したがって「スル」「ナル」
3 「アル」の本質を探るには自動詞に対応する側面、他動詞一般に対応する側 面、および形式動詞に対応する側面からアプローチする必要があると考える。 2. 結果構文に関する基本事項と本稿の立場 2.1.必須成分としての連用語 「スル」は変化他動詞の中でも特殊な性格を持つ動詞である。「スル」は 概念があいまいで意義素の抽出が難しい。「スル」には「変化」の性質を示 唆してくれるような形態素は何一つ持っていないので、動詞そのものはた だ「働きかけ」や「作用」を起こすことを示すのみであり、それがどのよ うな性質の変化かについてはまったく問われていない。それが故に変化構 文においては「スル」は変化を引き起こす<主体>のガ格と対象のヲ格が あるだけではまだ完全な表現にならず、同時に結果語として形容詞、形容 動詞の連用形(「~く」「~しく」「~に」の形)や NV(名詞+動詞の連用 形)を前提に用いることが必要である。 2.2.主格との共起制限がゆるい「スル」 「スル」の主語は有生名詞でもいいし、意志的動作の主体であってもい い。つまり「スル」は意志動詞でもあるし、非意志動詞でもある。「太郎は テレビの音を大きくした」と言えば、意志を表し、「花子に話しかけられた 太郎は思わず顔を赤くした」と言えば、非意志的な動きを表す。こうして 主語の意味役割は<動作主>であったり、<経験主>であったり、<理由、 原因>であったりする。本稿ではこれらをまとめて<主体>と呼ぶ。この ように「スル」は変化動詞文において主体に関する共起制限の極めてゆる い中立的な動詞である。 10. 太郎はテレビの音を大きくした。<動作主> 11. 花子に話しかけられた太郎は思わず顔を赤くした。<経験主> 12. 審議が明日に延期されたことも財前の心を軽くした。(「白い巨 塔」) <原因、理由> 13. …..夕方とは言え、人が少なく、暗い照明がいっそう空港内を
4 陰気にしているように思える。(bbs6.cgiboy.com)<原因、理由> 2.3. 自動詞[「ナル」に対応する側面 14.良江は病み上りの顔を蒼白にした。(「白い巨塔」) 15 柳原は体を硬くして答えた。(「白い巨塔」) 16.女はにっこりと笑った。右の頬に笑うくぼが刻まれ、表情を愛く るしくしている。(「月蝕」) 17.前川は顔を真っ赤にしている(「美しき」下) 上掲した例文の中で、下線を引いたところは形態的にはいずれも「ヲ格」 を伴う、れっきとした他動詞である。これらの文中における他動詞「スル」 の使われ方に共通しているのは、主語が動作主や使役主ではなく、変化の主 体であること。そして目的語が主語の部分または性質であることである。す なわち、文中の「スル」は目的語があってもいずれも意図的な動作を表すも のではなく、単なる生理的現象の一時的変化、または身体部分の様態を表し ている。これはみな、連用語の形容詞や形容動詞は時間軸上で生起し得る様 態を表す。これらの「スル」は潜在的な動詞的要素を持つ補足成分に動詞の 形態を与えるための存在である。そのため形式動詞、機能動詞 2などと呼ば れる。これらの「スル」は他動性が失われ、17’18’19’20’に示されるよ うに 14’良江は病み上りの顔が蒼白になった。 15’柳原は体が硬くなって答えた。 16’女はにっこりと笑った。右の頬に笑うくぼが刻まれ、表情が愛く るしくなっている。 17’前川は顔が真っ赤になっている。 2 機 能 動 詞 に つ い て い ろ い ろ な 定 義 の し か た が あ る 。 村 木 (1991: 203) の 機 能 動 詞 の 定 義 は 「 実 質 的 な 意 味 を 名 詞 に あ ず け て 、 み ず か ら は も っ ぱ ら 文 法 的 な 機 能 を 果 す 動 詞 」 と い う も の で あ る 。 村 木 は 「 す る 」 を 「 本 来 の は た ら き が 機 能 動 詞 的 」 で 、 い ず れ の 場 合 も 語 彙 的 な 意 味 を 持 た な い 動 詞 」 で あ る と 考 え て い る が 、 機 能 動 詞 の ほ か に 形 式 動 詞 と い う 用 語 も み ら れ 、 両 者 は 区 別 さ れ て い る 。本 稿 で 扱 う「 連 用 語 + す る 」や「NV ニ ス ル 」の「 ス ル 」は 、 村 木 が あ げ る 「 動 名 詞 を す る 」 結 合 形 式 の 「 す る 」 と は 性 質 を か な り 異 に す る も の で あ る か ら 、 こ こ で は 機 能 動 詞 と 呼 ば ず 、 形 式 動 詞 と 呼 ぶ こ と に し た 。
5 多くの場合、他動詞を自動詞に変えても基本的な意味はほぼ変化しない。い わば変化自動詞の「ナル」による表現と、少なくとも知的同義性が保たれて いると言ってもよかろう。こういった意味的特徴は下の例文に示されている ように、同じ小説で後接の文に自動詞表現が交替で使われているということ からも裏付けられよう。 18. 婦長は蒼白になって、後退りした。(「白い巨塔」) 19. 第一介助者の金井は顔面蒼白になり…(「白い巨塔」) 他動詞「スル」による表現と自動詞「ナル」による表現とは表現意識に多 少の差はあるものの、他動詞、自動詞が持つそれぞれの意味特徴(すなわち、 他への働きかけと、そのもの自体の行いや現象)は稀薄となり、両者は意味 的に歩み寄っていると言えよう。17~20の他動詞文は対応する自動詞文と同 様、自然に起こる変化を表していると言える3。その変化をあたかも変化の 対象が主体であるかのように他動詞で表現しているのである。 このように他動性ということを考えると、今度は対格を目的語とする動詞 の中でもその意味からして、果たしてこれが他動詞であるかどうかと疑われ るものが少なくない。たとえば同じく表情の変化を表す「赤らめる」「紅ら める」である。知的意味が「顔を赤くする」と同義の「顔を赤らめる」は例 文20,21のようにシンタクス的にも他動詞の振る舞いをする。 20. 柳原より七つ齢下の二十六歳の華子は齢より若い顔を赤らめ、 頷くように俯いた。 (「白い巨塔」) 21.. 嫁が顔を明らめるように言った。(「白い巨塔」) しかし他動詞でありながらその目的への働きかけの弱さのゆえに、他動詞 のとりうる振る舞いが許されないものがある。それはすなわち受動形を造り えないということである。例えば *顔が赤らめられた。 (*は非文であることを表す) 3 杉 岡 ( 2002: 109) は 主 語 X は 変 化 の 使 役 主 で は な く 、 変 化 の 主 体 を 表 す こ の よ う な 構 文 を 「 自 発 変 化 他 動 詞 構 文 」 と 呼 び 、 一 般 の 変 化 他 動 詞 文 と 区 別 す る 。そ し て 自 発 変 化 他 動 詞 構 文 は 使 役 主 や 動 作 主 が 主 語 の 場 合 と は 異 な り 、 受 身 化 す る こ と が で き な い と し て い る 。
6 この点は、「連用語+スル」による表現パターンについても杉岡(2002) が指摘した通り、使役主や動作主が主語の場合とは異なり、受身化すること はできない。 *顔が赤くされた。 このように自他の区別はこの変化表現にかぎっては一義的にはシンタク スの区別であって意味に関する区別だてではないということが明白である だろう。 2.4.この構文の持つ両義性 22. 彼らは表示を曖昧にしていた。(「日蝕」) 23. 夫の前では花子は話し方を静かにする。 上掲した二文の「曖昧に」と「しずかに」はモノの状態とも、動きの状態 とも解釈できるので、非変化他動詞「スル」との組み合わせでは、動きの様 態の副詞的修飾関係となり、対象変化他動詞「スル」との組み合わせでは、 変化した状態を表す結果の修飾関係となる。したがって、(22)と(23)は 意味的には、修飾対象が動詞の変化の側面とも動きの側面とも解釈できる次 のような両義文となる 22’彼らの表示のしかたは曖昧であった。<動作の様態> 22”彼らは表示の内容を曖昧なかたちにした。<結果状態> 23.’花子は夫の前での話しの様態は静かである。<動作の様態> 23”花子は本来静かでない話し方を静かにする。<結果状態> 上の現象は構文的多義性として理解することができる。これはちょうど語 彙項目が多義性を示すように、構文も互いによく似た複数の意味が同一の形 式に収まっている。自動詞相当のもの、他動詞相当のもの、あるいは意志動 詞(使役)相当のもの、無意志動詞相当のものなどが同一の統語スキーマ「連 用語+スル」に現れることができるにもかかわらず、その意味を「対象変化 の使役他動」という単一の意味に収めることができない。少しずつ意味が違 うが相互に関連しあう一連の意味が一つの形式に結びついている。こうして 「スル」については動詞の意味を文脈から独立して、記述しえない。必ず文 の意味や統語レベルの情報と連絡させる形で動的に捉える手法をとるべき
7 であろう。 2.5.形式動詞としての用法 24. 泣かんばかりの声で、体を二つ折れにして礼を述べると、四人の 社員たちもそのうしろに一列に並んで、財前にぺこぺこお辞儀をし た(「白い巨塔」五) 25. 剣に雷が落ち、相手を黒焦げにす(senkisenki.hp.infoseek.co.jp) 26. RC 造の基壇の上に木造の箱を乗せ、屋根を格子組みにすることで、 無柱空間を生み出したというこの家は、スキップ…の中にいるよう です。(kw.allabout.co.jk) 27.きゅうりとメンマの炒め物:…から縦に六つ割りにする。ねぎは 5 cmの筒切りにしてさらに四つ割りする。(www.geocities.co.jp) 3.結果構文における「ナル」の用法と意味特 徵 3.1.形 式 動 詞 化 し て の 用 法 動詞「ナル」が形式動詞化した変化構文として次のような例が挙げられ る。 28. 堺 屋 太 一 経 済 長 官 は 「 し っ か り し た プ ラ ス 成 長 に な っ た 」 と 述 べ た 。 ( 毎 日 2000) 29. 99 年 度 が プ ラ ス 成 長 と な っ た 理 由 は こ と し 1~ 3 月 期 の 前 期 比 成 長 率 が 2.2% 、 年 率 に し て 10% と 、 4 年 ぶ り に 2 ケ タ の 伸 び に な っ た こ と が 大 き い 。( 同 上 ) 30. そ れ が 99 年 度 に 0.5% の 下 落 と な っ た の は 為 替 相 場 が 円 高 に 動 い た こ と や 国 際 商 品 市 況 の 軟 化 の ほ か 、 規 制 緩 和 や 流 通 革 命 の 進 展 に よ る と こ ろ が 大 き い 。( 同 上 ) 31. 公 共 事 業 は 昨 年 11 月 の 経 済 新 生 策 や 年 度 初 要 因 な ど で 前 期 比 13.6% 増 の 伸 び と な っ た 。( 同 上 ) 32. 例 え ば 勤 め 人 の 介 護 保 険 料 は 今 年 4 月 か ら 1 人 平 均 2630 円 ( 労 使 折 半 ) の 負 担 増 と な っ た 。( 同 上 )
8 こ こ で は こ の タ イ プ の 構 文 を 形 式 動 詞 構 文 と 呼 ん で お こ う 。 形 式 動 詞 構 文 と い う の は「 ナ ル 」と い う 変 化 の 意 味 の 軽 動 詞( light verb) を 本 動 詞 と し て 、 そ の 結 果 語 に は 変 化 自 動 詞 ( 漢 語 も 和 語 も あ る ) を そ の ま ま 名 詞 に 転 換 し た 動 名 詞 を 取 る 。し た が っ て 、表 面 的 に( 28) の「 プ ラ ス 成 長 に な っ た 」、( 29)の「 2 ケ タ の 伸 び に な っ た 」、( 30) の 「 0.5 % の 下 落 と な っ た 」、( 31 ) の 「 13.6 % 増 の 伸 び と な っ た 」、 ( 32) の 「 負 担 増 と な っ た 」 は そ れ ぞ れ 「 プ ラ ス 成 長 し た 」、「 2 ケ タ 伸 び た 」、「 0.5% 下 落 し た 」、「 13.6% 増 え た / 13.6% 伸 び た 」、「 負 担 が 増 え た 」 に 言 い 換 え る こ と が で き る 。 ( 28) プ ラ ス 成 長 に な っ た = ( 28)’ プ ラ ス 成 長 し た ( 29) 2 ケ タ の 伸 び に な っ た = ( 29)’ 2 ケ タ 伸 び た ( 30) 0.5% の 下 落 と な っ た = ( 30)’ 0.5% 下 落 し た ( 31)13.6% 増 の 伸 び と な っ た =( 31)’13.6% 増 え た / 13.6% 伸 び た ( 32) 負 担 増 と な っ た = ( 32)’ 負 担 が 増 え た (28)~ (32)と ( 28)’ ~ ( 32)’ の 文 は 各 々 下 線 部 の 形 式 が 異 な っ て は い る が 同 義 性 が 保 た れ 、( 28)~( 32)の 文 の 動 詞 の 意 味 は( 28)’ ~( 32)’の 文 で の「 成 長 、伸 び 、下 落 、増 」な ど の 、広 い 意 味 で の 変 化 性 の 名 詞 に よ っ て 表 現 さ れ 、 こ れ ら の 名 詞 と 組 み 合 わ さ っ て い る 。「 ナ ル 」動 詞 は 実 質 的 意 味 が 希 薄 で 、述 語 形 式 を 作 る た め の 文 法 的 機 能 を 果 し て い る と 見 て も さ し つ か え が な い 。こ れ は 村 木( 1991) が 提 出 し た 「 機 能 動 詞 」 4と か な り 似 た 性 質 を 持 っ て い る 。 多くの場 合、「~スル」に変えても基本的な意味はほぼ変化しない。いわば変化自動 詞の「~ニ/ナル」による表現と少なくとも知的同義性が保たれていると言 ってもよかろう。こういった意味的特徴は下の例文に示されているように、 後接の文に自動詞表現が交替で使われているということからも裏付けられ よう。 4 村 木 ( 19 91: 233 ): 機 能 動 詞 は 形 式 的 に は 、動 詞 と し て 動 詞 文 を 成 立 さ せ 、統 語 構 造 の か な め と し て 働 く が 、 意 味 的 に は そ え も の と し て の 存 在 で 、 中 心 は 名 詞 に 移 さ れ 、 そ の 結 果 名 詞 表 現 の 性 能 を 帯 び る こ と に な る 。 機 能 動 詞 表 現 で は 内 容 的 に は 、 名 詞 が 主 役 で 動 詞 が 脇 役 で あ る 。
9 33. 宇 宙 開 発 に は 失 敗 が つ き も の だ 。 だ が 、 H2 で は 5 回 続 け て 打 ち 上 げ に 成 功 し た 後 2 回 連 続 し て 失 敗 し た 。M5 で は 2 回 続 け て 成 功 し 、 3 回 目 で 初 め て の 失 敗 と な っ た 。 な ぜ か 打 ち 上 げ 経 験 を 十 分 積 ん だ は ず の ロ ケ ッ ト で 一 転 し て 失 敗 す る と い う 繰 り 返 し に な っ て い る 。( 毎 日 2000) 34. 17 日 県 警 の 幹 部 が 記 者 会 見 し 、 こ れ ら を 認 め 、 謝 罪 し て い る 。「 病 院 関 係 者 が 第 一 発 見 者 で あ る と 発 表 し た 場 合 、迷 惑 が か か る と 考 え 」そ ん な 発 表 に な っ た と い う 。( 毎 日 2000) 35. 配 達 日:< 16 年 産 新 米 予 約 、1 回 コ ー ス > 9 月 末 に 発 送 の 予 定 を し て お り ま す が 、 生 産 地 の 天 候 状 況 に よ り 変 更 と な る 場 合 が ご ざ い ま す 。 変 更 す る 場 合 に は 予 め ご 連 絡 い た し ま す 。( ス カ イ ワ ー ド 2004.9) 36. あ な た の 同 性 の 友 人 と ケ ン カ し た こ と に 関 す る エ ピ ソ ー ド を 教 え て 下 さ い 。 旅 行 は 危 険 ? 旅 先 で 。お た が い に 疲 れ て い て 、 翌 日 の 行 動 を 決 め る と き に ケ ン カ に な っ た 。
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37. い つ 順 位 相 関 が 頭 打 ち に な っ た と 判 断 す る か で す が 、 +85.6 の も の が +85.4 に 下 が っ た と き は 、頭 打 ち し た の で し ょ う か 、 +84.0 に な っ た な ら ど う で し ょ う か 。 www.tokensoft.co.jp/chart2 42/ h9 000 1. htm こ の 「 ナ ル 」 と 結 合 す る 動 名 詞 は 典 型 的 に は 広 い 意 味 の 変 化 を 表 す 「 コ ト 名 詞 」 で あ り 、 和 語 の 連 用 形 名 詞 ( 例 え ば 、 伸 び 、 下 げ 、 上 が り 、 落 ち 込 み ) と 漢 語 ( 例 え ば 、 成 長 、 増 加 、 増 、 減 少 、 減 、 下 落 、増 益 … な ど )で あ る 。そ し て 構 文 的 に は 二 重 変 化 構 文 に な る 。 こ う い う 形 式 動 詞 「 ナ ル 」 に よ る 二 重 変 化 構 文 に お け る 動 詞 的 表 現 と 平 行 的 に 対 応 す る 点 か ら 、 連 用 形 名 詞 や 漢 語 動 名 詞 に よ る 日 本 語 の 表 現 の 特 色 の 一 つ と し て 位 置 づ け ら れ よ う 。 下の例文(38)(39) からも分かるように、「X ガ Y<結果動名詞>ニナル」は一般変化自動文「X が V」と違って、典型的な二重変化表現の様相を呈している。 38. 元 琴 光 喜 、 ひ き こ も り に な っ た 。( Yahoo ス ポ ー ツ )
10 39. 奥 島 座 長 が け い こ 総 見 で 居 眠 り … … 。白 鵬 ら 横 綱 大 関 陣 が 稽 古 を 終 え 、 ぶ つ か り げ い こ に 入 っ た と こ ろ で お 目 覚 め と な っ た 。( 同 上 ) 「動詞連用形」(38)や複合語形式の「名詞+動詞(連用形)」(39)の結 果語動名詞は全体で一つの項をなしている。ここに項構造の融合や、「ナル」 の形式動詞としての用法を強くする一側面も見られる。日 本 語 の こ う い っ た 特 色( 特 徴 )は 以 下 の 、「 ナ ル 」に よ る 二 重 変 化 構 文 と 普 通 の 能 動 文 形 式 が 同 じ テ ク ス ト で 交 互 に 使 わ れ る 例( 40)( 41)か ら 見 て 取 れ よ う 。 も ち ろ ん 、 両 者 に は 意 味 的 、 語 用 論 的 相 違 が 存 在 し て い る と 思 わ れ 40. こ の た め 、 08 年 9 月 以 降 の 世 界 的 な 金 融 危 機 が 、 深 刻 な 通 貨 危 機 や 国 際 収 支 の 危 機 に つ な が っ て は い な い 。 ... 韓 国 、 シ ン ガ ポ ー ル 及 び ASEAN 諸 国 で 輸 出 の 名 目 GDP 比 が 比 較 的 高 い タ イ に お い て は 、 前 期 比 で み た 実 質 経 済 成 長 率 も 年 率 で 20% 程 度 の 大 幅 な 落 ち 込 み と な っ た 。 41. 設 備 投 資 も 大 幅 に 落 ち 込 ん だ こ と か ら 、 ア ジ ア 各 国 で 失 業 率 の 上 昇 が み ら れ 、台 湾 で は 09 年 3 月 に 5.8% ま で 高 ま っ て い る 。 例文(40)の「落ち込みになった」と(41)の「落ち込んだ」とは表現意 識に多少の差はあるものの、両者が持つ意味特徴、すなわち自然的に起こる 変化の意味は歩み寄っていると言えよう。「ナル」は語彙的意味を持たず、 もっぱら統語的機能を表す形式動詞として使われていることがはっきりし ている。したがって「ナル」の本質を探るには変化動詞としての用法と形式 動詞としての用法の二側面からアプローチする必要があると考える。 このタイプの変化自動文における結果語動名詞は次のような語彙概念構 造(Lexical Conceptual Structure:LCS)で表すことができる。
42. [ [ BECOME [ y BE AT-z ] ] ] ︱
NP<state> 項構造: <Th(eme) Re(sult)>
11 統語構造: Xガ NP ニ ナル 意味構造: <対象> <結果> つまり LCS から得られる項構造は 2 項のもので、[Theme Result(state)] のようになる。ここで state は開放項でこの値については統語レベルのNP 動名詞から供給される。そして<対象>が Xの値を決定するように、動名 詞は state の値を完全に決定しているので、統語項とみなすことになる。 述語動詞「ナル」は本来、変化自動詞的意味を持たないため、変化動詞の 意味をもつにはNP による出没が必要であることから、本稿はこの結果語の 動名詞を意味的には「ナル」の項、統語的には補部と考えることにする。 3.2. 連 体 修 飾 用 法 の 「 ~ ニ / ト ナ ル ~ 」 5 43. 橋 本 派 の 幹 部 と な る 野 中 氏 は 党 3 役 に 強 い 影 響 力 を 発 揮 す る だ ろ う 。(2000.2.24 読 売 ) 44. そ れ だ け に 、イ メ ー ジ も 重 要 な な 決 め 手 と な る 公 開 討 論 で は 期 せ ず し て 似 た よ う な 服 装 に た ど り つ い た の か も し れ な い 。( 同 上 ) 45. 原 因 は 回 遊 先 の 北 洋 で エ サ と な る プ ラ ン ク ト ン が 減 っ て い る た め ら し い 。( 同 上 ) 46. 介 護 保 険 で 介 護 認 定 の 根 拠 と な る 所 見 を 書 く「 か か り つ け 医 」 の 比 重 は き わ め て 大 き い 。( 同 上 ) 47. 受 賞 に 結 び 付 い た プ ラ ス チ ッ ク に 導 電 性 を 持 た せ る 研 究 の 意 味 に 早 く 気 づ い た の は 共 同 受 賞 者 と な る 米 国 人 で 白 川 さ ん の 渡 米 に よ っ て 研 究 は 大 き く 花 開 い た 。( 同 上 ) (43) ~ ( 47) の 例 の 「 と な る 」 に は 少 な く と も 二 通 り の 解 釈 が 可 能 で あ る 。 た と え ば 、(43) の 文 を 例 と し て 見 る 場 合 、「 今 後 橋 本 派 の 幹 部 と な る 野 中 氏 は 」 の よ う に 、 下 線 部 の 「 な る 」 が 変 化 動 詞 「 な る 」 で あ る と 解 釈 す る 場 合 、 今 ひ と つ は 「 現 在 橋 本 派 の 幹 部 の / で あ る 野 中 氏 は 」 の よ う に 「 橋 本 派 の 幹 部 だ / で あ る 」 と い う 属 5 も う 一 つ の 連 体 修 飾 用 法 の「 ~ と い う N 」は 砂 川( 2006)や 藤 田( 2000) で 包 括 的 な 研 究 が 行 わ れ て い る た め 、 本 研 究 で は 取 り 扱 わ な い こ と に す る 。
12 性 を 表 す 節 が 「 野 中 氏 」 を 修 飾 し て い る と 解 釈 す る 場 合 で あ る 。 前 者 の 「 野 中 氏 」 は 「 な る 」 の 変 化 作 用 の 主 体 で あ る の に 対 し て 、 後 者 の 「 野 中 氏 」 は 属 性 の 持 ち 主 と い う 解 釈 を 受 け る 。 「 と な る 」 を 意 味 的 に 属 性 を 表 す 「 の / で あ る 」 に 解 釈 す れ ば 前 接 名 詞 句 NP1 と 後 接 名 詞 句 NP2 の 関 係 が 「 NP1= NP2」 い わ ゆ る 同 格 関 係 に あ る と い う 文 法 的 機 能 を 果 た し て い る こ と に な る 。 こ う い っ た 特 徴 は 下 の 例 文(48)の よ う に 前 文 と 後 文 で「 25 歳 に な る 」と「 25 歳 の 」 が 交 互 に 用 い ら れ て い る と い う こ と か も 裏 付 け ら れ よ う 。 48. そ の 結 果 、 事 件 か ら 二 週 間 ば か り に N さ ん と い う 25 歳 に な る 無 職 の 青 年 が 事 件 の 容 疑 者 と し て 逮 捕 さ れ た 。…逮 捕 さ れ て か ら 30 年 に し て や っ と 勝 ち 取 っ た 無 罪 判 決 で あ る 。 …無 罪 ま で の 長 い 道 の り を 歩 ん だ 25 歳 の 青 年 は そ の と き 、 既 に 55 歳 に な っ て い た 。(『 上 級 で 学 ぶ 日 本 語 』 P 39) 以 上 の こ と か ら 、 属 性 や 状 態 を 表 す 「 な る 」 は 「 な る 」 と い う 動 詞 の 持 つ 実 質 的 意 味 が 希 薄 化 し 、「 に / と 」と 結 び 付 い た「 に / と な る 」 の 形 全 体 で 属 性 や 状 態 を 表 す 節 と そ の 節 が 修 飾 す る 名 詞 を 結 び つ け る 機 能 語 へ と 変 化 し て い る と 言 う こ と が で き る 。 49. 今 度 3 年 生 に な る 娘 は サ ー ク ル 活 動 を 楽 し ん で い た が 。 49’. 去 年 の 4 月 に 3 年 生 に な っ た 娘 は サ ー ク ル 活 動 を 楽 し ん で い た が 。 50. わ が 家 で は 3 歳 に な る 長 男 が 0 歳 の 時 か ら チ ャ イ ル ド シ ー ト を 使 用 し て い る 。( 同 上 ) ま た 、 例 文 (49) の 「 な る 」 は 「 な っ た 」 が 使 え ず 、 過 去 の テ ン ス を 表 す 場 合 に は(19’)の よ う に「 な っ た 」に し な け れ ば な ら な い 。 つ ま り 、「 非 過 去 」 対 「 過 去 」 の 対 立 が あ る が 、(50) の 「 な る 」 に そ の よ う な 対 立 は な く 、「 な る 」と「 な っ た 」が ほ と ん ど 同 じ 意 味 を 表 す 。 50’. わ が 家 で は 3 歳 { に な る / に な っ た } 長 男 が 0 歳 の 時 か ら チ ャ イ ル ド シ ー ト を 使 用 し て い た 。 (50’) の 場 合 、「 に な る 」 と 「 に な っ た 」 が も は や テ ン ス の 対 立
13 を 表 さ な く な っ て お り 、 動 詞 「 な る 」 の 持 っ て い た テ ン ス と い う カ テ ゴ リ ー を 失 っ て い る こ と が 分 か る 。 3.3.推 論 結 果 や 対 人 的 態 度 を 表 す 「 ナ ル 」 変 化 動 詞 「 な る 」 の 基 本 義 は 「 あ る 状 態 か ら そ れ と は 違 う 状 態 に 移 行 す る 」と い う 意 味 を 表 す 。そ し て「X ガ Y( 名 詞 )ニ / ト ナ ル 」 形 式 の 変 化 構 文 は 、変 化 の 主 体「X」が あ る 過 程 を 経 て 、「Y ニ / ト 」 で 表 さ れ る 変 化 後 の 状 態 に 至 る と い う 基 本 的 意 味 を 表 す 。 と こ ろ が 主 体 が な ん ら 変 化 の 状 態 を 呈 し て い な い に も か か わ ら ず 、や は り「X ガ Y ニ / ト ナ ル 」 形 式 の 構 文 を と っ て い る 次 の ( 51) ~ ( 54) の よ う な 表 現 を よ く 目 に す る 。 こ れ ら の 文 は 「 あ る 状 態 か ら そ れ と は 違 う 状 態 に 移 行 す る 」と い う 基 本 義 か ら 大 き く 逸 脱 し て 、コ ピ ュ ラ「X は Y で あ る 」の 文 に 置 き 換 え て も 意 味 が 大 き く 変 わ ら な い 。こ れ は 、 実 質 語 が モ ダ リ テ ィ 的 用 法 に 転 換 し た も の と 思 わ れ る 。 51. 往 復 航 空 機 と も 経 由 便 又 は 乗 り 継 ぎ 便 と な り ま す 。 (2000.1.21 読 売 ) 52. 保 証 利 用 回 数:ご 利 用 金 額 に か か わ ら ず 、保 証 期 間 内 一 回 ( =1 事 故 ) 限 り と な り ま す 。 ---お 支 払 い は 毎 月 五 日 と な り ま す 。(2000.1.21 読 売 ) 53. し か し 、 日 本 が 1% 成 長 で は 小 さ い 。 3% 成 長 を 目 指 せ と い う サ マ ー ズ 長 官 の メ ッ セ ー ジ は 実 は 市 場 が 円 買 い を 準 備 す る 布 石 に な る 。( 毎 日 新 聞 2000 CD-ROM) 54. 米 国 が 航 空 の 自 由 化 を 掲 げ て 、業 界 が 激 し い 闘 い の 時 代 に 入 っ て か ら も う 20 年 に な る 。( 毎 日 新 聞 2000 CD-ROM) 例 (51)、( 52) で は 発 話 時 に お け る 話 し 手 の 心 的 態 度 の 表 現 、 つ ま り 丁 寧 さ を 示 す 対 人 態 度 の モ ダ リ テ ィ が 含 意 さ れ て い る こ と が 認 め ら れ る 。そ し て 、形 態 的 に 常 に 丁 寧 体 の「 マ ス 形 」、し か も テ ン ス が 現 在 形 で 発 話 時 現 在 を 表 す 構 文 的 特 徴 を 見 せ て い る 。 例 (53)、( 54) で は こ の 「 な る 」 が 変 化 動 詞 と し て 使 わ れ る と 過 去 形 「 な っ た 」 に な る は ず な の だ が 、 実 例 は 非 過 去 形 「 な る 」 の ほ
14 う が 多 か っ た 。 非 過 去 形 に な る の は た ぶ ん コ ピ ュ ラ 化 し て い る た め で 「 布 石 で あ る 」「 も う 20 年 で あ る 」 と 同 じ で あ ろ う 。 こ の タ イ プ の 変 化 構 文 は (54) を 例 に 取 れ ば 「 業 界 が 激 し い 闘 い の 時 代 に 入 っ て か ら 」 今 年 ま で ど れ だ け の 時 間 が 経 過 し た か と 考 え る 思 考 過 程 を 経 た 後 、「20 年 」 と い う 結 論 を 得 た こ と を 表 し て い る 。 思 考 過 程 を 経 た 結 果 と し て の 結 論 が 典 型 的 な 変 化 の 過 程 に お け る 変 化 後 の 状 態 に な ぞ ら え ら れ る も の と 考 え て も よ い 。 だ と す れ ば 、 こ れ は 名 詞 述 語 文 「X は Y で あ る 」 に 相 等 す る と 考 え て も 差 支 え が な か ろ う 。 し た が っ て 、こ れ は 、「 ナ ル 」が 変 化 動 詞 か ら 状 態 を 表 す コ ピ ュ ラ 詞 へ 移 行 し つ つ あ る も の と 位 置 づ け ら れ る 。 4.終 わ り に 日本語の結果構文における「 ス ル 」「 ナ ル 」「( デ )ア ル 」動詞は文中の 他の要素とのかかわりからいろいろな意味類型に分けられることが分かっ た。そしてそれぞれの文の特徴を詳しく見ることによって意味的にお互いに 連続的であることを明らかにした。 結果構文にはまず、「スル」に使役性を持たせる典型的な変化他動詞文が ある。それから遠ざかる他動詞文(非変化他動詞文)がその中間に存在して、 それと連続的なつながりを持つ。そしてその端は対象への働きかけが見られ ない「ナル」と同犠牲を持つ自動詞的表現となる。さらに、「スル」も「ナ ル」も形式動詞としての用法も備わっている。というように非常に広がりを 見せていながら、統語的な基準と意味的な基準が必ずしも整合しない構文形 式であることが明らかになった。
15 参 考 文 献 天野みどり(1995)「状況変化主体の他動詞文」『動詞の自他』ひつじ書房 安達太郎 (2000)「する」の文型と構文」、『広島女子大学国際文化学部紀要』 第 7 号 大塚望む(2008)「形容詞・形容動詞する」文構造と意味」『日本語日本文学』 18 号 創価大学日本語日本文学会 奥津敬一郎(1995)「連体即連用?」連載第 12 回~16 回 変化動詞文その一 ~その五 『日本語学』 影山太郎 (1993)『文法と語形成』ひつじ書房 影山太郎 (1997)「名詞から動詞を作る」『語形成と概念構造』影山太郎他 著、研究社出版 影山太郎 (2001)「結果構文」『日英対照 動詞の意味と構文』大修館 影山太郎 ((2002)『ケジメのない日本語』岩波書店 加藤重広(2003)『日本語修飾構造の語用論的研究』ひつじ書房 佐藤琢三(1997)「ナルの表現と丁寧さ」『文教大学国文』26 佐藤琢三(2005)『自動詞文と他動詞文の意味論』笠間書院 杉岡洋子(2002)「形容詞から派生する動詞の自他交替をめぐって」『文法理 論:レキシコンと統語』伊藤たかね編 東京大学出版会 砂 川 ( 2006)「( 言 う ) を 用 い た 複 合 辞 - 文 法 化 の 重 層 性 に 着 目 し て - 」『 複 合 辞 研 究 の 現 在 』 和 泉 書 院 蘇文郎(2004) 「変化他動詞文についての研究」『政大日本研究』創刊号 蘇文郎(2005)「「ナル」の多義構造」 『台大日本語文研究』第 8 期 蘇文郎(2006)「変化他動詞文「X ガ Y ヲ Z(連用語)の諸相についての研究」 『東呉外語學報』 第 22 期 田野村忠温(2010)「コピュラ再考」『コーパス日本語学の新展開』文部科学 省研究費補助特定領域研究「日本語コーパス」日本語版 都築雅子 (2004)「行為連鎖と構文 II:結果構文」『認知文法論 II』大修舘 中北美千子(1992)「形容詞、形容動詞と形式動詞「する」の結合について」
16 西村義雄 (2000) 「対照研究への認知言語学的アプローチ」『認知言語学 の発展』ひつじ書房 仁田義雄(2002)『副詞的表現の諸相』くろしお出版 長谷川信子((1999)『生成日本語入門』大修舘 藤田保幸(2000)『国語引用構文の研究』 丸田忠雄 (2000)「場所格交替動詞の LCS と使役交替」『日英語の自他の交 替』ひつじ書房 宮腰幸一(2007)「結果句の定義と分類について-意味・機能的アプローチ」 『日本語文法』7 巻 2 号 村木新次郎 (1991)日本語動詞の諸相』ひつじ書房 森田良行(1983)『日本語の表現』創林社 吉村公宏(2003)「認知語彙論」『認知音韻、形態論』大修館
科技部補助計畫衍生研發成果推廣資料表
日期:2015/10/30科技部補助計畫
計畫名稱: 「<結果語>スル・ナル・(デ)アル」的句法結構與多義性-從認知語言 學及語用論的觀點- 計畫主持人: 蘇文郎 計畫編號: 103-2410-H-004-131- 學門領域: 語法學無研發成果推廣資料
103年度專題研究計畫研究成果彙整表
計畫主持人:蘇文郎 計畫編號: 103-2410-H-004-131-計畫名稱:「<結果語>スル・ナル・(デ)アル」的句法結構與多義性-從認知語言學及語用論的 觀點- 成果項目 量化 單位 備註(質化說明 :如數個計畫共 同成果、成果列 為該期刊之封面 故事...等) 實際已達成 數(被接受 或已發表) 預期總達成 數(含實際 已達成數) 本計畫實 際貢獻百 分比 國內 論文著作 期刊論文 1 0 100% 篇 研究報告/技術報告 0 0 100% 研討會論文 0 0 100% 專書 0 0 100% 章/本 專利 申請中件數 0 0 100% 件 已獲得件數 0 0 100% 技術移轉 件數 0 0 100% 件 權利金 0 0 100% 千元 參與計畫人力 (本國籍) 碩士生 2 0 100% 人次 博士生 0 0 100% 博士後研究員 0 0 100% 專任助理 0 0 100% 國外 論文著作 期刊論文 0 0 100% 篇 研究報告/技術報告 0 0 100% 研討會論文 0 0 100% 專書 0 0 100% 章/本 專利 申請中件數 0 0 100% 件 已獲得件數 0 0 100% 技術移轉 件數 0 0 100% 件 權利金 0 0 100% 千元 參與計畫人力 (外國籍) 碩士生 0 0 100% 人次 博士生 0 0 100% 博士後研究員 0 0 100% 專任助理 0 0 100% 其他成果 (無法以量化表達之 成果如辦理學術活動 、獲得獎項、重要國 際合作、研究成果國 際影響力及其他協助 產業技術發展之具體 效益事項等,請以文 無字敘述填列。) 成果項目 量化 名稱或內容性質簡述 科 教 處 計 畫 加 填 項 目 測驗工具(含質性與量性) 0 課程/模組 0 電腦及網路系統或工具 0 教材 0 舉辦之活動/競賽 0 研討會/工作坊 0 電子報、網站 0 計畫成果推廣之參與(閱聽)人數 0