解 説
10m(H<10mのときは H)以内
る力が建築物の耐力を上回る区域 10m(H<10mのときは H)以内
下端 上端
※急傾斜地下端からの水平距離は崩壊により建築物に作用する力が通常の居室を有 する建築物の耐力を上回る範囲,及び斜面上端より比高 5m 下がった地点までの範 囲とする。
1)横断線の設定
横断線の設定は,危害のおそれのある土地の設定と同様に「2-1-1 横断測線の設定」
に基づく。
2)斜面の上端・下端の設定(比高・傾斜度の算出)
「2-1-2 下端の設定」,「2-1-3 上端の設定」に基づき,横断線上に上端点,下端点を 設定する。
また,当該横断線における高さを上端点と下端点の比高とし,上端と下端を結ぶ線と 水平面がなす角を急傾斜地の傾斜度とする。
斜面の上端・下端の設定
(高さ・傾斜度の算出)
横断線の設定
移動の力が建物耐力を上回る距離の算出 堆積の力が建物耐力を上回る距離の算出
急傾斜地下方の区域設定 急傾斜地内の区域設定
著しい危害のおそれのある土地の区域
3)急傾斜地内の区域設定
急傾斜地内の「著しい危害のおそれのある土地」の区域は横断線上において上端から 標高差 5m 下がったところから急傾斜地の下端までとする。
図Ⅲ-6.18 急傾斜地内の区域設定
(著しい危害のおそれのある土地)
4)斜面下方の区域設定
斜面下方の「著しい危害のおそれのある土地」の区域は横断線上において,移動によ る力と堆積による力が建物耐力を上回る地点を比較して,距離の大きい方までとする。
ただし,「危害のおそれのある土地等の設定」と同様に「地形状況により明らかに土石 等が到達しないと認められる土地の区域」がある場合は地形条件を加味して,これを除 いた範囲を設定する。
図Ⅲ-6.19 急傾斜地下方の区域設定(断面)
(著しい危害のおそれのある土地)
「著しい危害のおそれのある
土地」の上端 5m
急傾斜地の上端
急傾斜地の下端
「著しい危害のおそれ のある土地」の範囲
急傾斜地の下端 堆積の力による範囲 移動の力による範囲
「著しい危害のおそれのある土地」の範囲
「著しい危害のおそれ のある土地」の下端
図Ⅲ-6.20 急傾斜地下方の区域設定(平面)
(著しい危害のおそれのある土地)
3′
4′ 2′
1′
4 3 2 1
Lsm1>Lsa2 ブ ロ ッ ク ③ ブ ロ ッ ク ②
ブ ロ ッ ク ①
Lsm1>Lsa1 Lsa2>Lsm2
Lsm3>Lsa3 Lsm4>Lsa4
Lsm3>Lsa2
各 測 線 で の 土 石 等 の 移 動 に よ る 力 が 通 常 の 建 物 の 耐 力 を 上 回 る 距 離 L sm x 各 測 線 で の 土 石 等 の 堆 積 に よ る 力 が 通 常 の 建 物 の 耐 力 を 上 回 る 距 離 L sa x
Lsm3>Lsm4
)}
② 土石等の移動の力に対する建物耐力の算出
移動の力に対する通常の建築物の耐力(P1)は,次の式に従い計算する。ただし,
式中の H1 については 2.8m を上限とする。
P1 :移動の力に対する通常の建築物の耐力(単位 kN/m2)
H1 :急傾斜地の崩壊に伴う土石等の移動により力が通常の建築物に作用する場合の土石等の高さ(単位 m)
③ 対策施設が整備されている場合
斜面及び斜面内において,対策施設が整備されている場合は,対策施設の効果を 評価し,移動の力による距離を算出する。
・原因地対策施設の場合
対策施設の調査において有効と判定された原因地対策施設が整備されてい る場合は,残斜面の高さを把握する。
残斜面の高さが 5m 未満の場合は,土石等の移動による力は発生しないもの とみなし,土石等の移動による力が建物耐力をこえる距離の計算は行わない。
残斜面が 5m 以上ある場合は,原因地対策施設は移動による土石等の力に対 して効果がないものとして,斜面全体を対象として土石等の移動による力が 建物耐力をこえる距離の計算を行う。
・待ち受け式対策施設の場合
対策施設の調査において,土石等の移動の力に対して有効と判定された待 ち受け式対策施設が整備されている場合は,待ち受け式対策施設より下方に は移動の力は働かないものとして,土石等の移動による力が建物耐力をこえ る距離の計算は行わない。
…式 2
1 1
1 H 5.6 H P 35.3
6)土石等の堆積による力が建物耐力を上回る距離の算出
このとき,急傾斜地の崩壊に伴う土石等の堆積高さ(h)は次のように設定する。
図Ⅲ-6.21 堆積による力の算出に用いる各種諸元
(対策施設部分における堆積土砂量S1が崩壊土砂量Sを上回る(S1≧S)場合)
図Ⅲ-6.22 堆積による力の算出に用いる各種諸元
(対策施設部分における崩壊土砂量Sが堆積土砂量S1を上回る(S≧S1)場合)
堆積の力の区域 設定に用い る斜面勾配
θ2
斜面上端
効 果 を 見 込 む 施設高さh1
斜面下端 堆積の力の区域設定に用いる
斜面高さ H(残斜面高さ)
X1
堆積土砂量S1
崩壊土砂量S
堆積土砂量S1
堆積の力の区域 設定に用い る斜面勾配
θ3
堆積の力の区域 設定に用い る斜面勾配
θ2
斜面上端
効果を見込む施設高さh1
堆積の力の区域設定に用いる 斜面高さ H(残斜面高さ)
X1 斜面下端 崩壊土砂量S
対策施設高h1以上の部分における堆積高h2
S-S1
X2
堆積高の設定フロー図
W:最大崩壊幅(m)
s:崩壊土砂の断面積
s1:対策施設高h1部分における堆積土砂量 δ:壁面摩擦角(°)
θ3:対策施設上部における斜面勾配(°)
X2 :急傾斜地下端からの距離+急傾斜地下端から対策施設天端までの水平距離
図Ⅲ-6.23 水平に土砂が堆積するときの堆積高の模式図
図Ⅲ-6.24 土砂の堆積形状のイメージ図
堆積高:h1
最大崩壊幅(W)
斜面を背にして正面から見たときの断面
斜面勾配:θu
側面から見た断面 斜面
堆積高:h1
急傾斜地下端からの距離:X1
90° 1
90°
力が生じる下端部延長
③ 土石等の堆積の力に対する建物耐力の算出
堆積の力に対する通常の建築物の耐力(W1)は,次の式に従い計算する。
W1 :堆積の力に対する通常の建築物の耐力(単位 1立方メートルにつきキロニュートン)
H2 :急傾斜地の崩壊に伴う土石等の堆積により力が通常の建築物に作用する場合の土石等の高さ(単 位 メートル)
ただし,算出されるH2は 4.2m を上限とする。
④ 対策施設が整備されている場合
斜面及び斜面内において,対策施設が整備されている場合は,対策施設の効果 を評価し,堆積の力による距離を算出する。
・原因地対策施設の場合
対策施設の調査において有効と判定された原因地対策施設が整備されてい る場合は,残斜面の高さを把握する。
残斜面の高さが 5m 未満の場合は,土石等の堆積による力は発生しないもの とみなし,土石等の堆積による力が建物耐力をこえる距離の計算は行わない。
残斜面が 5m 以上ある場合は,原因地対策施設の整備部分については,崩壊 が発生しないものと判断し,この部分を除いた残斜面を対象に計算を行う。
ただし,残斜面については,崩壊が発生するものと判断し,最大崩壊幅(W), 及び土砂の断面積(S)は,残斜面を対象として設定して土石等の堆積によ る力が建物耐力をこえる距離の計算を行う。
・待ち受け式対策施設の場合
対策施設の調査において,土石等の堆積の力に対して有効と判定された待 ち受け式対策施設が整備されており,待ち受け式対策施設のポケット容量が 崩壊による土石等の量を完全に捕捉できる場合は,待ち受け式対策施設より 下方には土石等は堆積せず,土石等の堆積による力が建物耐力をこえる距離 の計算は行わない。
ただし,崩壊による土石等の量が,待ち受け式対策施設のポケット容量を 超える場合は,次に示す方法により土石等の堆積による力が建物耐力をこえ る距離の計算を行う。
(
2)
2 1 H 8.4 H
106.0
W = …式 6 -
ⅰ) 待受け式擁壁の容量を超える土砂の到達高さ
待受け式擁壁のポケット容量を超える土砂の到達高さについては,容量を超えた 土砂が水平に堆積したときの堆積高(h1’)を算出する。なお,堆積勾配は考慮しな い。
待受け式擁壁
斜面
斜面勾配θ1 待受け式擁壁の容量を超えて 堆積する土砂の断面積:S1
待受け式擁壁の容量内に 堆積する土砂の断面積:S2
水平に堆積したときの堆積高:h1’ h1’
待受け式擁壁 の高さ:y
待受け式擁壁の容量を超えて堆積する土砂の到達距離:X1
斜面上端
斜面下端 壁面摩擦角δ=θ2
図Ⅲ-6.25 待受け式擁壁の容量を超える土砂の堆積イメージ
ⅱ) 待受け式擁壁の容量を超えた土砂が水平に堆積するときの堆積高:h1'(m)
待受け式擁壁の容量を超えた土砂が水平に堆積するときの堆積高(h1')は,次式 で表される。
S:土砂の断面積(m2)
S1:待受け式擁壁の容量を超えて堆積する土砂の断面積(m2) S2:待受け式擁壁のポケット容量内に堆積する土砂の断面積(m2)
X1:急傾斜地の下端から待受け式擁壁の容量を超えて堆積する土砂の到達距離(m)
y:待受け式擁壁の高さ(m)
2
1
S S
S
7)「著しい危害のおそれのある土地」の設定における計算等の取り決め
「著しい危害のおそれのある土地」を設定するにあたり,土砂の衝撃力等と住宅の
「著しい危害のおそれのある土地」を設定するにあたり,土砂の衝撃力等と住宅の