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每天听个日文好故事:小故事大道理 - 万水书苑-出版资源网

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Academic year: 2021

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(1)1 月. 1月. 1月. 2 月. 3 月. 第1周 こうえん. 公園のベンチにこしかけて 坐在公园长椅上 まさこ. い. 4 月. と. 真子は何かを言いかけたが、うつむき口を閉ざした。 5 月. 「なんだよ」 しゅうじ. い. 修 二 はイライラしながら言った。 6 月. 「……」 おれ. 「 俺 、おまえのそういうところ嫌い」 「ごめんなさい」 まさこ. せいかく. じぶん. いけん. 7 月. い. 真子はおとなしい 性 格 だった。自分の意見をはっきり言えなかった。 しょうがくせい. とき. げんいん. こうに. いま. まさこ. 小 学 生 の 時 からそれが 原 因 でいじめられ、高二の 今 も真子はいじめられていた。 しゅうじ. しょうがくろくねん. く ら す. おな. まさこ. 8 月. し. 修 二 は 小 学 六 年 のとき、クラスが 同 じになってから真子を知った。 まさこ. しゅうじ. まさこ. いじめられている真子のことをほうっておけなかった。なにかにつけて 修 二 は真子 まわ. き. 9 月. のそばにいた。 周 りにはからかわれていたが、そんなこと気にならなかった。 しょうがくせい. ぜんぜんしんぽ. 「おまえ、 小 学 生 のときから全 然 進 歩 ねーよな」 しゅうじくん. 「 修 二 君 も」. 10 月. い. 「なに言ってんだよ」 しゅうじ. まさこ. あたま. かる. 修 二 は真子の 頭 を 軽 くたたいた。 こうえん. べ ん ち. すわ. ふたり. はな. しょうがくせい. か. 公 園 の ベンチ に 座 っ て二人 で 話 す 。 小 学 生 の とき から の変 わ ら ない この. 11 月. しゅうかん. 習 慣。 12 月 1.

(2) 1 月. 每天听个日文好故事 小故事大道理 まさこ. なに. たいせつ. なに. たの. じかん. 真子にとって 何 より 大 切 で、 何 より 楽 しい時間だった。 こうえん. 2 月. こ ん び に え ん す す と あ. ふたり. すがた. み. きょうこ. 公 園 のそばにあるコンビニエンスストアで、二人の 姿 をじっと見ている 恭 子 と と. ま. あんず. さ え. すがた. 取り巻きの杏子と紗枝の 姿 があった。 きょうこ. まさこ. きら. しょうがくせい. できごと. ひいらい. きら. つづ. 恭 子 は真子が 嫌 いだった。 小 学 生 のあの出来事があった日以来ずっと 嫌 い 続. 3 月. けていた。 え す か れ ー と しき. 4 月. がっこう. かよ. まさこ. しゅうじ. きょうこ. しょうろく. く ら す. エスカレート 式 の 学 校 へ 通 う真子と 修 二 と 恭 子 は 小 六 のときからクラス が いっしょ. 一 緒 だった。 きょうこ. まさこ. み. い ら い ら. おさ. う. ば. 恭 子 は真子を見ているだけでイライラして 抑 えようがなかった。その憂さ晴らしの 5 月. く ら す. せんどう. まさこ. ために、クラスを 扇 動 して真子をいじめてきた。 たんじゅん. まさこ. きら. だが 単 純 に、真子のことが 嫌 いだからいじめてきたわけじゃなかった。 きょうこ. しゅうじ. す. しゅうじ. いっしょ. まさこ. にく. 恭 子 は 修 二 が好きだった。だからよりいっそう修 二 と 一 緒 にいる真子が 憎 かった。. 6 月. きょうこ. じぶん. ようし. じしん. しゅうい. みと. じじつ. 恭 子 は自分の容姿には自信があったし、それは 周 囲 も 認 めた事実だった。 くら. 7 月. まった. かわい. まさこ. ど こ. 「あんな 暗 くて、全 く可愛くない真子のドコ 出来事:活动. がいいのよ」 ことば. きょうこ. くちぐせ. 姿:样子,姿势. この言葉は 恭 子 の 口 癖 になっていた。 あんず. 8 月. さ え. きょうこ. せんどう. たい. 扇 動 する:扇动,转动. 杏子と紗枝はそんな 恭 子 に 対 し「そうだよ。 きょうこ. ぜったい. い. つね. 恭 子 のほうが 絶 対 にいいのに」と言うことが 常 だった。 9 月. せいしんか. で き ご と. 精神科での出来事. 精神病科的活动. ちが. 10 月. 「あの、違 うんですか!」 め. まる. う さ ぎ. も. ま. せなか. ま. しろ. かみ. 目をまん丸 くして、ウサギのぬいぐるみを持ったまま、曲がった背中のまま、真っ白 な 髪 の け. 11 月. かのじょ. い. 毛の彼 女 は言った。 わたし. へ や. 「じゃあ 私 の部屋はどこなんです!!!」 「こっちですよ。」. 12 月 2.

(3) 1 月 わたし. かのじょ. かのじょ. へ や. あんない. と、 私 は彼 女 を彼 女 の部屋に 案 内 してやった。 かのじょ. で. き. へいさびょうとうない. ある. 2 月. しかし、彼 女 はまたそこから出て来て、閉鎖病棟内 を歩 いていた。 やきんたんとう. かんごふ. すると、夜勤担当の看護婦がやってきて、 で. き. 「あーーー◯◯さん!!また出て来て!!!! へ や. はい. ま. あなた、もうここの部屋に 入 っていなさい。」 かんごふ. お ま る. かのじょ. かぎ. しろ. 真っ白な:纯白色的. へ や. い. そういって、看護婦は、オマルを彼 女 の部屋に入 どあ. 3 月. 看護婦:护士. 4 月. そと. れて、ドアの鍵 を外からかけてしまった。. 夜勤:夜班. どんどんどん. すると、ドンドンドン! へ や. おと. き. と. ねどこ. め. まる. と部屋から音 がしていたが、気に留めないようにして、寝床についたが、目をまん丸 くして、 おも. と. 5 月. こ. いた◯◯さんが、かわいくも思 えたが、閉じ込められてちょっとかわいそうだった。 うらにわ. 6 月. ひさん. 后院里的欺辱. 裏庭での悲惨ないじめ おおかがくえんこうとうぶにねんさんくみ. まさこ. く ら す. しゅうじ. おとこともだち. わら. 大 賀 学 園 高 等 部 二 年 三 組 が真子のいるクラスだ。 修 二 が 男 友 達 と 笑 いあっ あいだ. あんず. まさこ. そば. こごえ. つぶや. 7 月. ている 間 に、杏子が真子の 側 にきて小声で 呟 いた。 まさこ. はなし. 「真子、ちょっと 話 があんだけど。 」 ろくねんいじょう. か. あいず. ことば. まさこ. からだ. ふる. 六 年 以 上 も変わらないいじめられる合図の言葉。真子の 体 は 震 えだした。. 8 月. 「ついてきな」 あんず. つめ. い. はな. 9 月. きょうしつ. 杏子は 冷 たく言い 放 ち 教 室 をでた。 まさこ. あと. 真子はおびえながらも 後 についていくしかなかった。 がくえん. なかにわ. からだ. うご. はな. じかん. す. かた. たの. 学 園 の 中 庭 は 体 を 動 かしたり、 話 したり、それぞれの時間の過ごし 方 で 楽 し ひと. かっき. はんめん. うらにわ. 10 月. む 人 がいて活気にあふれていた。その 反 面 、 裏 庭 はひっそり静けさが漂っていた。 うらにわ. まさこ. さいてき. ばしょ. 裏 庭 は真子をいじめる 最 適 の場所だった。 うらにわ. すで. きょうこ. さ え. く ら す. じょしすうにん. 11 月. あつ. 裏 庭 には 既 に 恭 子 と紗枝、クラスの女 子 数 人 が 集 まっていた。 きょうこ. ゆうとうせい. いしゃ. べんごし. りょうしん. たいりょう. き ふ. たしょう. 恭 子 は 優 等 生 だったし、医者と弁護士の 両 親 の 大 量 の寄付のおかげで 多 少 12 月 3.

(4) 1 月. 每天听个日文好故事 小故事大道理 きょうし. め. き. きょうし. わ. のことならと 教 師 たちは目をつぶっていた。いじめに気づいた 教 師 たちもいたが我が 2 月. み. し. ふ り. つづ. 身のかわいさに知らないフリを 続 けた。 まさこ. した. む. かお. 真子は 下 を向き、 顔 をあげようとはしなかった。 い じ い じ. き. く. 「おまえのそういうイジイジしたところが気に食わないんだよ」. 3 月. あんず. おも. き. こうしゃ. うすよご. かべ. まさこ. ようしゃ. 杏子は 思 い切り 校 舎 の 薄 汚 れた 壁 に真子を 容 赦 なくたたきつけた。 まさこ. 4 月. せいふく. かべ. よご. ば ら ん す. つち. うえ. 真子の 制 服 はたたきつけられた 壁 によって 汚 れ、バランスをくずし 土 の 上 にしゃ こ. がみ込んだ。 まえ. よご. に あ. 「きったねー。お 前 にはそういう 汚 れが似合っ 5 月. てるよ」 あんず. ひにく. え. う. さ え. わら. ごえ. 杏子は皮肉な笑みを浮かべ、紗枝たちは 笑 い 声 6 月. をあげた。 さ え. つち. て. にぎ. まさこ. む. な. 紗枝はしゃがんで 土 を手で 握 りしめ、真子に向かって投げつけた。 かいし. あいず. まわ. じょしせいと. おな. つち. まさこ. それを開始の合図に 周 りの女子生徒が 同 じように 土 を真子に投げつけた。. 7 月. ねが. 「お 願 い。やめて。」 まさこ. ひっし. こんがん. きょうこ. はくしゃ. 真子の必死の 懇 願 も 杏 子 たちに 拍 車 をかけるだけだった。 まさこ. 8 月. ふる. さ え. まさこ. かみ. つよ. にぎ. おも. き. つち. たお. かお. つち. 倒 し 顔 を 土 に擦りつけた。 すこ. 9 月. きれい. けしょう. ぶ す. 「あんたが 少 しでも綺麗になるように 化 粧 してやってんだよ。このブス。 」 きょうこ. いちほさ. まさこ. 恭 子 は 一歩下 が っ て 真子 が い じ め ら れ る こうけい. 10 月. み. いじめ:欺侮,凌虐. 光 景 を見つめていた。 きょうこじしん. けっ. まさこ. て. だ. 恭 子 自 身 は 決 して真子には手 を出 さなかっ まさこ. た。真子をののしることはあっても。 11 月. うえ. 真子は 震 えがとまらなくなった。紗枝は真子の 髪 を 強 く 握 り、思 い切り 土 の 上 に. きょうこ. わたし. ―― 恭 子 ちゃん。 私 ね。. 12 月 4. 皮肉な:讽刺的 綺麗に:漂亮的,好看的.

(5) 1 月 しつもん. 问题. 質問 まよなか. やまみち. おとこ. 2 月. ひとり. て. も. すこっぷ. あな. ほ. すうじかんご. 真夜中の 山 道 で、 男 は一人せっせと手に持ったスコップで 穴 を掘り、そして・・数時間後、 で き あ. あな. うえ. ぬの. ひ. さら. うえ. うす. つち. も. おとこ. まんぞく. え. う. 出来上がった穴 の上に 布 を引き、更にその上に薄 く 土 を盛ると 男 は満 足 そうに笑みを浮か あか. やまみち. お. 3 月. い. べ、明 るくなりかけた山 道 を下りて行きました。 つぎ. ひ. ま よ なか. おとこ. お. あな. ばしょ. い. いっぴき. いぬ. そして 次 の日の真夜 中 、 男 が落とし穴 の場所に言ってみると、そこには 一 匹 の 犬 が、 いぬ. じぶん. み あ. おとこ. き. しっぽ. さゆう. ふりふり. 4 月. 犬 は自分を見上げる 男 に気がつくと、うれしそうにシッポを左右にフリフリ。 で. 「やぁ・・ここから出たいかい?」 おとこ. いぬ. き. いぬ. おとこ. こと ば. 5 月. わ. 男 は、 犬 にそう聞きましたが、 犬 には 男 の言葉が分かるわけもなく。 「ワン、ワン」 おとこ. て. も. すこっぷ. あな. いぬ. い. う. 6 月. すると 男 は手に持ったスコップで穴 ごと 犬 を生き埋めにしてしまいました。 つぎ. ひ. つぎ. ひ. おとこ. く. かえ. あな. ほ. お. もの. しつもん. そして、 次 の日も、 次 の日も、 男 は繰り返 し 穴 を掘り、そこに落ちた者 に質 問 しましたが、 だれ. おとこ. と. こた. 7 月. 結局、誰 も 男 の問いに答 えてはくれません。 かれ. みな. おとこ. こと ば. りかい. なぜなら 彼 らは 皆 、 男 の言葉が理解できない。 かれ. けもの. にんげん. 彼 らは 獣 、 人 間 ではなかったから・・。 つぎ. あな. お. ちい. あか. だ. きれい. 8 月. じょせい. しかし、次 に穴 に落ちていたのは、小 さな赤 ちゃんを抱いた綺麗な女 性でした。 おとこ. じょせい. き. 男 は女 性にこう聞きました。 9 月. で. 「ここから出たいかい?」 じょせい. ふる. こえ. 女 性は震 える声で、 10 月. 「はい・・」 おとこ. い. すると 男 はこう言いました。 まえ. で. 「お前 も出たいかい?」 おとこ. じょせい. だ. あか. き. こと ば. おぼ. あか. 男 は、女 性 が抱く 赤 ちゃんにそう聞きましたが、まだ言葉を 覚 えていない赤 ちゃんはた ははおや. うで. なか. すやすや. 11 月. ね. だただ、 母 親 の腕の中 でスヤスヤと寝ています。 12 月 5.

(6) 1 月. 每天听个日文好故事 小故事大道理 おとこ. ざんねん. いき. て. も. 男 は 残 念 そ うに た め 息 を つ く と手 に 持 っ た 2 月. すこっぷ. ふたり. かんたん. 3 月. まよなか. う. 真夜中:深夜. スコップで二人を生めてしまいました。 しつもん. あか. こた. 「こんな簡 単 な質 問 にも答 えられないとは・・」. 赤 ちゃん:婴孩,婴儿. おとこ. うで. なげ. ひとりやまみち. お. なか. 腕の 中 :怀中,怀里. 男 はそう嘆 くと、一人山道を下りていきました。 ま. ここで待ってる 在这里等着 4 月. さまざま. はなばな. みだ. おか. うえ. ふたり. わかもの. た. 様 々 な 花 々 が咲き 乱 れる 丘 の 上 に、二人の 若 者 が立っていた。 りょう. 5 月. て. ひとみ. 両 の手をつなぎ、 瞳 をあわせる。 おれ. あした. こく. ま. 「 俺 は明日のこの 刻 に、ここで待ってるから」 かれ. い. かのじょ. せ. む. ふ. む. ある. 彼 はそう言い、 彼 女 に背を向けると、振り向かずに 歩 いていった。 6 月. かのじょ. かれ. むね. かがや. ぺ ん だ ん と. にぎ. し. あした. こんぎ. おも. 彼 女 は、彼 にもらった 胸 に 輝 くペンダントを 握 り締め、明日の婚儀に 思 いをは せた。 おのれ. 7 月. やくわり. うんめい. み. 己 の 役 割 を全うせねばという 運 命 に身 を した. む. くちびる. か. 8 月. なが. なみだ. かんじょう. 様 々 な:各种各样的. ものがた. 瞳 から 流 れる 涙 が 感 情 を 物 語 っている。 こごえ. 若 者 :年轻人,青年 さまざま. ゆだね、 下 を向き 唇 を噛みしめた。 ひとみ. わかもの. つぶや. ひとみ. 瞳 :眼睛,眼眸. そして、小声で 呟 くのだった。 い. 「あなたのもとには行けないわ」 9 月. 第2周 10 月. たまご 鸡蛋 おとこ. 11 月. こ. たまご. 男 の子は 卵 をあたためていた。 だいどころ. も. たまご. だいじ. だいじ. 台 所 からこっそり持ってきた 卵 を大事に大事に。 あさ. お. 「もう朝よ、起きなさい」 12 月 6.

(7) 1 月 い. おとこ. こ. ふとん. もぐ. たまご. 言われても 男 の子は布団に潜ったまま、 卵 をあたためていた。 う. なん. なまえ. 2 月. ひなが生まれたら何 て名前にしようかな なに. ごはんは何 をあげたらいいのかな ねこ. み. き. 猫 に見つからないように気をつけなくちゃ. 3 月. かんが. そんなことを 考 えながら。 れいぞうこ. はい. たまご. だめ. こないだのは、冷蔵庫に 入 ってた 卵 だったからダメだったんだ わた. つつ. ひさま. あ. 4 月. だめ. 綿 で 包 んだりお日様が当たるとこにおくだけじゃダメなんだ やっぱりこうしてお腹であっためてあげなくちゃ かんが. 5 月. そんなことを 考 えながら。 ようちえん. い. じか ん. お. 「もう幼稚園に行く時間よ、起きなさい」 い. おとこ. こ. ふとん. ぬ. だ. 言われて 男 の子は、しぶしぶ布団から抜け出した。 たまご. ふとん. なか. 6 月. お. 卵 は布団の 中 にそっと置いたまま。 ようちえん. かえ. おとこ. こ. た. ふとん. 幼稚園から帰 ると、 男 の子はおやつも食べずに. 布団:被褥,棉被. 7 月. ふとん. 布団にもぐりこんだ。. 冷蔵庫:冰箱. たまご. でもそこには 卵 がない。 おとこ. こ. 幼稚園:幼儿园 8 月. な. 男 の子は泣いた。 みそ か. 晦日 ど き ど き. しんぞう. 除夕 ひめい. 9 月 あ. ドキドキと、 心 臓 が悲鳴を上げる。 し. つ. いた. ここち. くる. 10 月. 締め付けられるような 痛 みは、どこか心地よい 苦 しみだった。 ことし. もうすぐ、今年が終わる。 きょねん. ゆう. おおみそか. 去 年 までは、 憂 うつだった大 晦 日。 おとな. ちかづ. き. おとな. どんどん大人に近付いてゆく気がして、それなのにちっとも大人になれなくて。 とし. あ. 11 月. おも. 年 なんて明けなければいい、と 思 ってた。 12 月 7.

(8) 1 月. 每天听个日文好故事 小故事大道理 はつもうで. 「 初 詣 、か」 こゆび. 2 月. み. しぜん. かお. あつ. じっと小指を見つめると、自然と 顔 が 熱 くなる。 た. わたし. あし. 耐えかねた 私 は、じたばたと 足 をばたつかせた。 がんたん. ふたり. じゅうようせい. かれ. 元 旦 を二人で過ごすことの 重 要 性 を、 彼 はわかっているのだろうか。. 3 月. ゆめ. もしかすると、 夢 だったのではないか。 な. やくそく. かんが. あまりにもあっさりと成された 約 束 だったので、そんなことすら 考 えてしまう。. 4 月. ( やくそく. ). 『 約 束 な』 だいす. こえ. おも. だ. うれ. おの. 大好きなあの 声 を 思 い出せば、嬉 しくて、自 5 月. ゆう. 憂 うつ:郁闷,忧郁,抑郁 ずとにやけてしまって。 いちねん. ゆいいつ. やくそく. よ ふ. ゆる. 約 束 :约定. ひ. 一 年 で 唯 一 、夜更かしが 許 されるこの日。. ねむ. あした. 眠 れぬ:睡不着. ことし. ね. 明日のために、今年だけは早く寝よう、なんて。. 6 月. きんちょう. ねむ. よる. く. ねんとう. お. わたし. のんき. 緊 張 で 眠 れぬ 夜 が来ることも 念 頭 に置いていなかった 私 は、暢気にも考えて 7 月. いた。. 向日葵. ひまわり 8 月. かていよう し ゅ れ っ だ. うな. あ. た. た. ちょうぼ. どんよく. た. つづ. 家庭用シュレッダーが唸りを上げて、溜まりに溜まった帳簿を貪欲に食べ 続 けている。 つま. もくもく. ちょうぼ. ほ っちき す. きんぞく ふ ぁ す な. はず. 妻 は黙々と帳簿 のホッチキスや 金 属 ファスナーを 外 し、 9 月. し ゅれっだ. しょくじ. と だ. ぺ. ぱ. シュレッダーの食事を途絶えさせないよう、ペーパーだけにして おっと. わき. つ. あ. 夫 の脇 に積み上げている。 ねんかんつづ. 10 月. かいしゃ. けっきょくはさん. 35 年 間 続 けてきた会 社 を、結局破 産 させねばならなく むねん. そうかんじょうもとちょう. ぺ. じ. わ. あ. なった無念さが、総 勘 定 元 帳 のそれぞれのページから湧き上がってくる。 はさんしょりしんせい. 11 月. よる. ゆいいつがいしゃ. しっけい. しなもの. かていよう し ゅ れ っ だ. 破産処理申請の夜に、唯 一 会 社 から失 敬 した品 物 が、この家庭用シュレッダーだ。 なんしゅるい. しんきぶんべつしゅうしゅう. かみ. す. こと. きょねん. 20 何 種 類 もの 新 規 分 別 収 集 とかで、 紙 もうっかり捨 てられなくなった事 を、去 年 の じちかいやくいん けいけん. じゅくち. つま. い. ぢ え. 自治会役員 経 験 で熟知していた妻 の入れ知恵だ。 12 月 8.

(9) 1 月 ねんいじょうまえ. とうさんかいしゃ. ちょうぼ. かみ ご み. だ. 5年 以 上 前 の倒産会 社の帳簿とはいえ、そのまま「 紙 ゴミ」として出すのは、はばかられる じせい. ご時世だ。 て. やぶ. いっぱん ご み あつか. ぼりゅ. む. き. つか. いっぱん. 2 月. 手で 破 いただけだと「 一 般 ゴミ」 扱 いとなり、それでなくてもボリュームに気を 使 う「 一 般 ごみ. わがや. なんぶくろ. だ. りゆう. ゴミ」を、我家だけで 何 袋 も出すのは「ひんしゅく」だという理由だった。 ねんかん. あかし. いただ. ばち. あ. かって. ろ じっく. も. 3 月. 「35 年 間 がんばった 証 として 頂 いても 罰 は当たらないだろう」と勝手なロジックで持 ち かえ. き かい. いりょく. はっき. 帰 っていた機械が、威力を発揮している。 し ゅれっ だ. か. しげん. あつか. たいりょう. くれ. 4 月. む. シュレッダーに掛けると「資源ごみ」 扱 いになって大 量 でもクレームはない。 ねんかんがんば. けっきょくなに. のこ. むすめ. たから. のこ. 「35年 間 頑 張って結 局 何 も残 らなかったようだけど、 娘 という 宝 が残 ったからいいか」 し ゅ れ っ たー. きゅうじ. つづ. おっと. ぼそ. い. 5 月. シュレッタ ‐ への給仕を 続 けながら、 夫 がボソッと言った。 つま. なに. じょうだん. おも. とき. み. 妻 が、いつも 何 か 冗 談 を思 いついた時に見せ まんめん. え. おっと. かお. のぞ. こ. とうさん. る 満 面 の笑みで、 夫 の 顔 を 覗 き込んだ。 むすめ. し ゅれっ だ. いっぱん ご み. 「 娘 だけじゃないわよ。シュレッダーも残 ったわ」 ひと. まなつ. たからもの. 一 般 ゴミ:普通垃圾. い. まなつ. もう 一 つ、真夏のひまわりのような 宝 物 を云 い わす. じぶん. おっと. むね. なか. ちい. 6 月. 倒産:倒闭,破产. のこ. 真夏:盛夏. こうかい. 7 月. 忘 れた自分を、 夫 は 胸 の 中 で小 さく後悔した。 ねこ. 猫. 猫 あおむ. はら. 8 月 こねこ. むら. さま. しんたい. あた. く. ちち. 仰向けになりその 腹 に子猫を群 がらせる様は、まるで 身 体 を与 え喰わせるかのよう。 乳 を あた. ははねこ. なに. 9 月. おも. 与 える母 猫 は 何 を思 っているのだろう。 もの. だ. い. な. ものおき. のらねこ. す. つ. こ. う. しばらく物 の出し入れが無かった物 置 にいつのまにやら野良猫が住み着き子を産んでいた。 ゆうひ. ものおき. い. ぐち. い. こ. かきいろ. ひかり. おび. ひろ. 10 月. 夕日が物 置 の入り口 からも入り込んで柿 色 の 光 の 帯 が 広 がる。 ははねこ. ところどころけ. ぬ. きず あと. 母 猫 は 所 々 毛 が抜けていたり、はっきりとわかる 傷 後 があったり、ずいぶんとみすぼらし がいけん. い 外 見 をしている。 はんたい. こねこ. う. しんたい. ははねこ. きれい. な. 反 対 に子猫たちは生まれたばかりの 身 体 を母 猫 に綺麗に舐めとられていて、ふわふわと け な. ちち. す. はら. ころころ. 11 月. かわい. した毛並みが乳 を吸い、腹 がふくれコロコロとしていて可愛らしい。 12 月 9.

(10) 1 月. 每天听个日文好故事 小故事大道理 あい. こねこ. て. の. ははねこ. いかく. て. ひ. よこ. その 愛 らしさについ子猫に手を伸ばしたら、母 猫 に威嚇され手を引いた。横になっていた 2 月. しんたい. お. あ. ははねこ. い. あと. や. 身 体 が起き上がるとますますこの母 猫 の生きてきた跡が垣間見え、そしてずいぶんと痩せてい るのがわかった。 すこ. 3 月. うし. くだ. こ のらねこ. 少 し後 ろに下 ってからしゃがみ込 んでみたが、 ははねこ. こちら. き がい. あた. 野良猫:流浪猫. りかい. あと. 母 猫 は此方がもう危害を 与 えないと理解しているのか、 いかく. 4 月. きりょく. な. すいじゃく. 跡:痕迹. わ. 威嚇する気力も無いほどに 衰 弱 しているのか分から こねこ. ちち. ただ:仅仅,只是. あた. なかったが、ただただ子猫に 乳 を与 えていた。. 去去就回. いってきます. 5 月. えき. ほ. む. さびれた 駅 のホーム。 6 月. かん こ. ひ. て. あたた. たわい. はなし. でんしゃ. った。 はっしゃ. 7 月. べ る. き. なみだ. た. き. かのじょ. あたま. 発 車 のベルを聞いて、 涙 を堪え切れなくなった 彼 女 の 頭 をなでる。 かえ. 「いつでも 帰 っておいで」 い. 8 月. わら. そう言って 笑 おう。 その、つもりだったのに。 な. 「なーに泣いてるの」 9 月. せ の. わら. かのじょ. らんぼう. あたま. 背伸びをした 笑 った 彼 女 に、 乱 暴 に 頭 をなでられた。 ねこ. け. かのじょ. ちい. て. いつもからかわれていた 猫 っ毛が、 彼 女 の 小 さな手にからむ。 おも. 10 月. なみだ. つぎ. つぎ. あふ. ひっこめようと 思 っても、 涙 は 次 から 次 へと 溢 れてくる。 い. わけ. おえつ. 言い 訳 をしようとしても、嗚咽でまともにしゃべれない。 りそう. 11 月. き. 缶 コーヒーで手を 温 めながら他愛のない 話 をしているうちに、電 車 が来てしま. ほどとお. げんじつ. われ. 理想とは 程 遠 い 現 実 に、 我 ながらげんなりする。 なさ. なんて 情 けない。 「でも」. 12 月 10.

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