日本における派遣労働の現状と課題
*
蔡
昌 言
(国立台湾師範大學東亞文化暨發展學系副教授兼系主任)楊
佩 蓉
(高苑科技大学応用外国語学部助理教授)【要約】
近年日本の雇用労働の大きな特徴の一つとして、非正規化の進展 がある。1990 年の「バブル崩壊」以降、その後「失われた 10 年」の 間に、完全失業率は急速に上昇し、これまでの日本的雇用慣行、い わば比較的安定していた従業員の雇用形態が破壊され、パート、ア ルバイト、嘱託といった非正規従業員数が激増している。企業にと って、正規従業員の人件費は、年金・保険の支払いや退職金の積み 立てなどのため高くつく。他方、パートやアルバイトの従業員なら、 こうした福利厚生費は負担する必要がないので、安価な人件費で済 ませることができる。そのため、労働市場において、正規従業員数 は減少し、それに代わってパート、アルバイト、派遣労働など非正* 国科會専題研究計画補助(NSC 99-2410-H-003-053-MY2)の本研究への助成に感謝い たします。また台湾民主基金会国家政策専案の資料提供や論文作成における協力に 対し感謝いたします。また、本誌匿名レフェリーからも有益なコメントを頂き、こ こに感謝いたします。なお、本稿における誤りあるいは不十分な点はすべて筆者た ちの責任に帰するものとします。
規雇用者が増加することとなった。 一方、日本の労働者派遣法は、1985 年に制定され、その後、1996 年改正によって対象業種を26 業務に拡大し、1999 年の改正によって 対象業務を原則自由化した。さらに、規制緩和の原則として、2003 年の改正によって、製造業においても派遣労働者が解禁された。相 次ぐ規制緩和により、非正規雇用労働者と正規雇用労働者の賃金格 差が拡大し、その結果、日本社会全体に格差と貧困が拡大している。 そこで、本稿は、派遣労働をめぐる問題点を念頭に置きながらテ ーマを設定し、日本の労働者派遣制度の法制定と法改正の変遷、派 遣労働の現状にも触れつつ、派遣労働をめぐる課題を検討する。
【キーワード】
派遣労働、労働者派遣法、派遣労働者、非正規雇用一 はじめに
近年日本の雇用労働の大きな特徴の一つとして、非正規化の進展 がある。日本は、第二次世界大戦の敗戦後、急速な経済復興を果た し、1980 年代にはアメリカに次ぐ世界第 2 位の経済大国となった。 “Japan as No.1” と称賛され、日本的経営や日本的雇用慣行が積極的 に評価され、日本的雇用の三種の神器、(1) 終身雇用制度、(2) 年功 序列型賃金体系、(3) 企業別(企業内)労働組合が注目された。 しかし、1990 年代後半「バブル崩壊」以降、その後「失われた 10 年」の間に完全失業率が急速に上昇し、深刻な不況に陥ることとな った。この不況から脱するため、日本の政府は、新自由主義イデオ ロギーに基づく「構造改革」を推し進めることとなった。1995 年に 日経連が「新しい日本的経営」において、長期能力蓄積型、専門能 力活用型、雇用柔軟型の三階層型の雇用政策を提起した1。 企業にとって、正規従業員の人件費は、年金・保険の支払いや退 職金の積み立てなどのため高くつく。他方、パートやアルバイトの 従業員なら、こうした福利厚生費は負担する必要がないので、安価 な人件費で済ませることができる。そのため、労働市場において、 正規従業員数が減少し、それに代わってパート、アルバイト、派遣 労働など非正規雇用者が増加することとなった。 一方、日本の労働者派遣法は、1985 年に制定され、その後、1996 年の改正によって対象業種を26 業務に拡大し、1999 年の改正によっ1 この報告は労働力を 3 グループに分け、A「長期蓄積能力活用型グループ」を可能な かぎり減らし、B「高度専門能力活用型グループ」と C「雇用柔軟型グループ」を大 幅に増やして、雇用の流動化と人件費の引き下げを押し進める戦略を打ち出した。 詳細は、日本経営者団体連盟『新時代の「日本的経営」-挑戦すべき方向とその具 体策-』(日本経営者団体連盟、1995)を参照。
て対象業務を原則自由化した。さらに、規制緩和の原則として、2003 年の改正によって、製造業においても労働者派遣が解禁された。 相次ぐ規制緩和の結果は、日本の厚生労働省によると2、正社員以 外の労働者がいる事業所の割合は77.2% である。派遣労働者やパー トタイム労働者を含めた非正規雇用労働者は日本の全雇用者の 3 分 の 1 を突破している。同一労働同一賃金原則が認められていない現 状において、非正規雇用労働者と正規雇用労働者の賃金格差が拡大 し、その結果、日本社会全体に格差と貧困が拡大している。 そこで、本稿は派遣労働をめぐる問題点を念頭に置きながらテー マを設定し、日本の労働者派遣制度の法制定と法改正の変遷、派遣 労働の現状にも触れつつ、労働者派遣法をめぐる課題を検討する。
二 先行研究
1 労働市場の二重構造 雇用形態を論ずる前に、労働市場の二重構造をみていきたい。労 働市場は労働力の配分と賃金が決めるものである。だが、そこには、 重層的な構造を持ち、労働者の資格・能力に応じて賃金や労働時間等 に お い て 相 対 的 に 有 利 な 雇 用 条 件 を 示 す 「 一 次 市 場 」(primary market)とそれ以外の様々な雇用条件における格差を示す「二次市 場」(secondary market)が存在しているという議論がある。このよう な構成によって「二重構造的な」労働市場が形成されていると指摘 されている。この二重労働市場論(dual labor marker:DLM)は、ピオーリが仮
2 厚生労働省「平成 21 年度労働者派遣事業報告の集計結果について(速報版)」(2010
説的に提唱した理論である3。第一次労働市場の職は賃金が高く、労 働条件が良く、昇進の機会にも恵まれており、就業規則が公正に運 用され、苦情処理制度がある。そして何よりも雇用が安定している。 これに対して第二次労働市場では、賃金が低く、労働条件が悪く、 昇進の機会が少なく、労務管理が恣意的で、仕事の規律が守られず、 雇用が不安定で労働移動率が高いことが特徴とされる。しかし彼は これを実証したわけではない。 こうした多様な就業形態に対応して、最近企業では柔軟な雇用形 態が模索されている。アトキンソンは「フレキシブルな就労パター ン」として機能的フレキシビリティ(functional flexibility)と数量的 フレキシビリティ(numerical flexibility)を区分している4。前者は職 種を越えて労働者の能力に応じた多能化を図ることであり、後者の 数量的フレキシビリティは景気の動向に対応した雇用量を柔軟に調 整する雇用管理の柔軟化である。これを実現するために雇用構造で は、中核部分(core)と周辺部(periphery)に分け、中核部は長期勤 続で昇進が期待される労働者層で内部労働市場に相当する。周辺部 は景気変動に応じて調整される周辺労働者層で、雇用形態に応じて 第 1 の周辺労働者層(first peripheral group)、第 2 の周辺労働者層 (secondary peripheral group)に分けられる。第 1 の周辺労働者層は その専門的資格や技能によりコア労働者層と同様にフルタイム労働 者であるが、長期勤続ではなく雇用の安定性ではコア労働者層より 劣っている。第 2 の周辺労働者層はまさに景気の調整弁として雇用 される労働者群である。
3 M. Piore “Note for a Theory of Labor Market Stratification” in Labor Maoket Segmentation, (1975) R. C. Edwards, et al. eds D. C. Heath.
4 Atkinson, J. “The Changing Corporation”, David Clutherbuck ed. New Patterns of Work. (1985) Aldershot.
日本の雇用構造は長らく典型的にこの事例を示している。そこで は労働力を基幹労働力=正規常用労働力(core labor)と 2 次的労働 力=縁辺労働力(peripheral labor)に分け、後者は景気の消長により 雇用されたり、解雇されたりして、雇用量調整の対象とされた。 正規労働者と非正規労働者の区分について、正規労働者とはフル タイムで契約期間を定めない雇用とされることが多く、この条件に 該当しないものは非正規労働者で、派遣労働者、臨時雇い、契約社 員、パートタイマー、アルバイト等の不安定な雇用労働者であり、 雇用量の変動のバッファとしての機能も求められている。正規労働 者であれ、非正規労働者であれ、いずれの存在も欠かせないもので あり、非正規労働者が存在してこそ、正規労働者の雇用安定が保障 される。その意味で正規労働者と非正規労働者は、互いに前提とし あう関係にあるのである。 2 典型的雇用と非典型的雇用 バブル崩壊以降、これまでの日本的雇用慣行に変化が現れ、雇用 形態の多様化に伴って従来の正社員と呼称される典型的な「フルタ イムで契約期間の定めがない雇用」の中にも雇用の多様性がみられ ると指摘されてきている。 ここでは、「非正規」及び「非典型」の定義についてまとめる。佐 藤博樹は「非正規」、「非典型」といった言葉の使い分けについて以 下のように述べている5。非正規労働者(Non-standard employment) ではなく、非典型的労働の用語を使った理由は、両者は重なる部分 が多いものの、非典型的労働のすべてを非正規労働によって包括す
5 佐藤博樹「非典型労働の実体-柔軟な働き方の提供か?-」『日本労働研究雑誌』 1998 年 462 号。
ることができないことによる。非典型労働を非正規労働より広い概 念ととらえ、正規労働の短時間勤務者及び在宅勤務者を、非典型労 働に分類している。常用雇用型の派遣労働者については、正規労働 かつ非典型労働としている。典型的労働は、「特定の企業と継続的な 雇用関係を持ち、雇用先の企業でフルタイムで働くこと」を意味し、 それ以外が非典型的労働となる。雇用期間に定めのない雇用として の正規労働のほとんどは、典型的労働に該当する。しかし細かくみ ると両者は異なる。 非典型的労働は、上述の典型的労働と異なる特性をもつ就業機会 であり、例えば長期の雇用関係ではない有期雇用の契約社員や嘱託 社員、雇用先以外の企業から指揮命令を受け労働サービスを提供す る派遣労働者、フルタイム労働ではない短時間勤務のパートタイマ ー、仕事をする場所が雇用先以外の場所となる在宅勤務者などが非 典型的労働に含まれる。さらに言えば、正規労働の短時間勤務者や 在宅勤務者、正規労働である常用雇用型の派遣労働者なども、正規 労働であっても非典型的労働に分類される。このように非典型的労 働は、正規労働の内部における就業機会の多様化を把握できる概念 である。 典型-非典型雇用の実態によりその雇用類型を図式化したものが 図 1 に示されている。非典型的雇用は、①旧来型正規労働者(季節 労働者)、短時間(週 35 時間未満)で勤務するアルバイト・パート タイム労働者と、②長時間(35 時間以上)で期間の定めがない雇用 に分けられる。前者は「典型的非典型雇用」、後者は「必ずしも典型 的とはいえない非典型的雇用」と呼ばれる。 典型的雇用は「フルタイムで契約期間の定めがない雇用」と考え られてきたが、今日では従来の「典型的雇用」の内容は大幅に変容 している。つまり従来の典型的雇用は、③解雇されたとしても裁判
に出られない弱い立場にある中小企業の正規労働者、昇進、賃金等 処遇の上で男性との格差があり勤続期間がより短いと想定される正 規女性労働者、移動する建設現場で働く労働者(建築業)、雇われて いる企業の事業所と異なる企業の事業所で働く労働者(百貨店の派 遣社員、警備員従業員)等の「それほど典型的とはいえない典型的 雇用」と、④大企業の伝統的な長期雇用慣行による旧来の正規労働 者すなわち「典型的典型的雇用」に分けられる。 図 1 日本の典型的雇用・非典型的雇用の類型例 (出所)仁田道夫『変化のなかの雇用システム』(東京大学出版会、2003 年)、62 ペー ジ。 伍賀一道はさらに典型・非典型の多様性及び概念を単純明瞭な図
式で示した。(図 2)伍賀氏は一般に正規雇用は、①使用者による直 接雇用、②期限のない雇用契約(常用雇用)、③通常の労働時間によ る就労(フルタイム)の 3 条件をすべて満たしている雇用形態をい う。すなわち、図 2 の第 1 象限に属する雇用形態であると指した。 これ以外の雇用形態を非正規雇用、非定型的雇用あるいは非典型的 雇用などと呼んでいる6。これは多様な就業形態を把握するのに有効 である。 図 2 雇用形態区分(3 次元) (出所)伍賀一道「非正規雇用-派遣労働を中心に」『大原社会問題研究所雑誌500 号 記念特集:労働問題研究の現在1980~2000 年(2)』(2000 年)、13 ページ。
6 伍賀一道「非正規雇用-派遣労働を中心に」『大原社会問題研究所雑誌 500 号記念 特集:労働問題研究の現在1980~2000 年(2)』(2000 年)。
また、日本労働研究機構では労働力を大きく正社員、出向社員、 非正社員(パート、契約登録社員、その他非正社員)、外部労働者(派 遣労働者、外注下請労働者)に分類しており、表 1 は日本労働研究 機構による各労働形態の定義をまとめたものである。 表 1 正規労働者・非正規労働者の定義 就業形態 定義 正規労働者 雇用している労働者で雇用期間を定めない者のう ち、パートタイム労働者や他企業への出向者を除い たいわゆる正社員。 非正規労働者 正社員以外の労働者(契約社員、嘱託社員、出向社 員、派遣労働者、臨時的雇用者、パートタイム労働 者、その他)をいう。 パ ー ト タ イ ム 労働者 正社員より1 日の所定労働時間が短いか、1 週の所定 労働日数が少ない者で、雇用期間は1 ヶ月を超える か、又は定めがない者。日本ではパートタイム労働 は週35 時間以下。 派遣労働者 「労働派遣法」に基づく派遣元事業所から派遣され た者。 「登録型」とは、派遣会社に派遣スタッフとして登 録しておく形態。「常用雇用型」とは、派遣会社に常 用労働者として雇用されている形態。 契約社員 特定職種に従事し専門的能力の発揮を目的として雇 用期間を定めて契約する者。 嘱託社員 定年退職者等を一定期間再雇用する目的で契約し雇 用する者。 臨時的雇用者 雇用期間が1 ヶ月以内の者又は日々雇用している者。 その他 上記以外の労働者 (出所)厚生労働省「派遣労働者実態調査」(日本労働研究機構、2008 年)。 小 倉 一 哉 は 国 際 比 較 と い う 視 点 か ら 、 非 典 型 雇 用 の 概 念 に つ い て、労働市場の構造や周囲の環境によって規定されるため、国や地 域によって、また定義する者の考え方によって異なると述べている
7。そのため、はじめから「非典型」の定義に執着する必要はなく、 国や地域によって「非典型」のとらえ方が異なる以上、ある程度広 い視点でアプローチを開始したほうがよいとし、その上で、日米欧 を相互に比較すれば、その結果として先進国に共通の非典型雇用の 概念が浮かび上がってくるだろう、と述べている。 本稿では上述のように、典型的雇用は「期間の定めがない雇用」 であり、正規雇用とも呼ばれており、通常の労働時間による就労の ことである。非典型的雇用は非正規雇用あるいは非定型雇用とも呼 ばれている。非典型的雇用はパートタイマー、アルバイト、派遣労 働者、臨時雇、契約社員等「雇用期間の定めがある」雇用形態であ るとする。こうした非正規雇用のなかに、特に派遣労働に焦点をあ てて1980 年代以降の日本における派遣労働の動向を概観したい。 3 派遣労働の定義 本節では非典型的雇用の中の派遣労働者を日本の「労働者派遣法」 に基づく派遣元事業者により派遣された者、派遣会社に労働者とし て登録している者、そして派遣会社に常用労働者として派遣されて いる者と定義した。 図 3 は雇用関係により、派遣労働の雇用形態が 2 種類に分けられ ている。一つは登録型派遣で、もう一つは常用型派遣である。 登録型派遣は一般派遣事業とも言え、派遣という働き方を希望す る 者 が 、 派 遣 先 が 見 つ か る ま で は 派 遣 会 社 に 登 録 さ れ て い る の み で、派遣先が決まるまで派遣会社との雇用関係はない。常用型派遣 は特定派遣事業とも言え、派遣労働者と派遣元の間に雇用関係(労
7 小倉一哉「非典型雇用の国際比較日本・アメリカ・欧州諸国の概念と現状」『日本 労働研究雑誌』2002 年 505 号。
働契約関係)があるが、使用関係(指揮命令関係)は派遣先との間 に発生する。言い換えれば、派遣労働者は派遣先の指揮命令を受け る。派遣元と派遣先とは労働者派遣契約が結ばれる。また、派遣元 と派遣先の労働法上の関係で言えば、派遣元は雇用主として労働法 上の責任を負担し、派遣先は指揮命令権を行使するものとして労働 時間や労働安全衛生に関する労働法上の責任を負担する8。 図 3 派遣労働の雇用形態 (出所)厚生労働省の資料により筆者作成。
8 中野麻美「労働ダンピング」(岩波書店、2006 年)。
三 日本の労働者派遣法の制定と改正
本節は労働者派遣法を踏まえて労働者派遣をめぐる問題点を明ら かにする。戦後、日本の労働法制は、労働基準法第 6 条の中間搾取 の禁止と職業安定法第 44 条による労働者供給事業の禁止を規定し て、労働者の直接雇用を原則とするとともに、有料職業紹介の原則 禁止と職業紹介の国家独占の原則を基本とした。ところが、高度経 済成長期に入るとサービスの経済化に伴う職業の専門分化により、 サ ー ビ ス を は じ め と す る 間 接 業 務 分 野 の 外 注 ・ 下 請 化 の 進 行 、 ま た、専門的な知識、技術、経験をいかして就業することを希望する 労働者の意見の変化等を背景とし、自己の雇用する労働者を他社に 派遣し、そこで指揮命令を受けて業務処理を行う人材派遣業が増加 してきた。 労働者派遣法(正式名称:労働者派遣事業の適正な運営の確保及 び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律)が1986 年から施行 された。労働者派遣制度は、当時、専門的な業務等に限り認められ ていたが、その後、対象業務を順次拡大し、1999 年の改正では対象 業務を原則自由化した。さらに2003 年の改正では、製造業への派遣 も解禁され、派遣期間も最長3 年間に延長された。 しかし、法制定9以降、数度にわたる法改正が行われている。第一 は1996 年の改正(1996 年 12 月 16 日施行)である。まず、派遣労働 者の就業条件の確保のため、労働者派遣契約の契約事項への派遣労 働者からの苦情処理等に関する事項の追加、派遣元事業主及び派遣 先が講ずべき措置に関する指針の公表が定められた。 次に、派遣先における派遣就業の適正化のため、適用対象業務以9 以下、本稿で述べる「法」とは労働者派遣法のことを指す。
外の業務への派遣就業の禁止及び派遣元事業主(許可・届出事業主) 以外の者からの派遣の受入れ禁止、これらの違反を是正するための 勧告、公表等が定められた。また、育児・介護のための休業取得者 の代替要員の業務に対する派遣については可能とした。さらに、政 令改正により適用対象業務に書籍等の制作・編集、OA インストラク ション等が追加され、専門26 業務へ拡大された。 第二は1999 年の改正である。派遣労働が伝統的な常用雇用システ ムを不当に侵食する懸念があり、これに対する適切な措置が求めら れた。これにより、1999 年の法改正は、派遣受入期間を 1 年以内に 限定した(専門26 業務を除く新たな適用対象業務)。 また、派遣労働者の個人情報の保護規定の追加、派遣労働者の直 接雇用の努力義務の創設、派遣先が派遣労働者を特定することを目 的とするいわゆる事前面接等の行為の制限、派遣労働者による行政 機関への申告制度の創設、労働・社会保険の適用加入措置等、労働 者保護措置の拡充も行われた。さらに、中途解除における派遣先、 派遣元の責任をより明確にしている10。 1999 年の改正は、自主的に派遣就業を選択している労働者にとっ て、大幅に業務を拡大するとともに、その職業選択の幅を広げ、需 給のミスマッチの解消や中高年齢者など就職が難しい人に対する雇 用創出効果が期待されると考えられる。 第三は2003 年の改正であり、更なる規制緩和が行われた。その改 正内容については、以下のとおりである。 ①対象業務から除外していた製造業の業務について、労働者派遣 を解禁したこと。(法施行後3 年間の 2007 年 2 月末までは、派
10 鎌田耕一「改正労働者派遣法の意義と検討課題」『日本労働研究雑誌』2000 年 475 号、49-50 ページ。
遣受入期間の制限は1 年)。 ②専門26 業務について、それまで行政指導により 3 年とされてい た派遣受入期間の制限を撤廃したこと。 ③専門26 業務以外の業務について、派遣受入期間の制限を 1 年か ら最長3 年に延長したこと。 ④派遣労働者の直接雇用を促進するため、専門26 業務以外の業務 に つ い て 派 遣 受 入 期 間 の 制 限 に 抵 触 す る 日 以 降 も 使 用 す る 場 合、又は専門 26 業務について 3 年を超えて受け入れており新た に労働者を雇い入れようとする場合は、派遣先が派遣労働者に 対 し て 雇 用 契 約 の 申 込 み を す る こ と を 義 務 付 け る こ と 等 で あ る。 2003 年 の 改 正 の 内 容 か ら み る と 、 具 代 的 に は 派 遣 受 入 期 間 の 延 長、派遣労働者の衛生や労働保険等への配慮など、更なる規制緩和 が行われた。 以上、日本の労働者派遣法の制定、改正されてきた社会的背景を みると、その要因は様々である。会社業務の多様化による就業状態 の多様化、また、労働者の就業意識の変化、派遣労働者の雇用の安 定 や 就 業 条 件 の 整 備 、 労 働 者 の 能 力 ・ 意 識 に 応 じ た 就 業 の 機 会 付 与、さらに、経済の不況対策の一環としての雇用の柔軟化、派遣労 働者の多様な雇用手段の拡充の実現などが挙げられる。
四 労働市場における派遣労働の現状
以上において派遣労働における問題の分析を行う上での参考とし て先行研究と労働者派遣法の制定と改正を紹介してきた。ここで、 日本総務省統計局や厚生労働省の労働データ分析から2003 年の法改 正から2008 年にかけての派遣労働の現状を概観し、日本の派遣労働をめぐる問題点を整理しておきたい。 総務省統計局「労働力調査・詳細集計」より、雇用形態別の雇用 者数を年平均でみると、役員を除く雇用者が2007 年の 5,174 万人か ら2008 年 5,159 万人、2009 年 5,102 万人と減少したが、その中で 2007 年から2008 年にかけては、正規雇用者が 3,441 万人から 3,399 万人 へ減少する一方、非正規雇用者は1,732 万人から 1,760 万人へ 28 万 人の増加となっていた。 さらに、非正規雇用において派遣労働者数の時系列をみると(表 2)、1985 年に「労働者派遣法」が成立した時点では、派遣事業所の 派遣労働者に関する統計がなかったが、2000 年の統計にておよそ 38 万人であったものが、2008 年では 140 万人へと、急増している。 表 2 派遣労働者数 (単位:万人) 年次 パート・ アルバイト 派遣事業所の 派遣社員 契約社員・嘱託・その他 1985 499 - 156 1990 710 - 171 1995 825 - 176 2000 1131 38 144 契約社員・嘱託 その他 2005 1120 106 278 129 2006 1125 128 283 141 2007 1164 133 298 137 2008 1152 140 320 148 2009 1153 108 318 139 (出所)総務省統計局「労働力調査長期時系列データ表9 雇用形態別雇用者数」により 筆者作成、(http://www.stat.go.jp/data/roudou/longtime/03roudou.htm#hyo_9、2009 年12 月 15 日)。 次に産業別に派遣労働者比率の推移をみていきたい(図 4)。2003 年から2007 年にかけて多くの産業で上昇しており、その内特に、製 造業では2.0% から 9.8% へと 7.8 ポイントも上昇している。これに
は2004 年に労働者派遣法改正により製造業への労働者派遣が認めら れたことが背景にあると考えられる。また、金融・保険業が9.5%、 情報通信業も 9.9% まで増加してきた。バブル崩壊以降、低成長等 経済が基調変化する中で、金融を含めたいわゆる「グローバル経済 化」等による企業経営の不確実性の増大とともに、企業側の柔軟な 雇用に対するニーズが高まり、非正規雇用の拡大がもたらされてき たといえる。 図 4 産業別に派遣労働者比率の推移(%) (出所)労働政策研究・研修機構編集『雇用の多様化の変遷Ⅱ:2003~2007-厚生労働 省「多様化調査」の特別集計より-』2010 年、19 ページ。 一方、正規雇用者と非正規雇用者の賃金格差について、総務省統 計局のデータ「労働力調査」(表 3)によると、2003 年の法改正以降、 非正規雇用における年収は男性、女性にかかわらず 200 万円以下の 者が最も多く、ここ数年増加傾向にある。このように、日本の労働 市場は、終身雇用と賃金の年功序列制度に守られてきた正社員を中 心とした「内部労働市場」と、パート、アルバイト、派遣、臨時な どの非正規労働者を集合した「外部労働市場」とに分けられる。近
年の賃金格差の拡大は、低賃金や雇用不安の「外部労働市場」が急 速に膨らむことによって賃金の高い「内部労働市場」とのあいだで 「二極分化」が進行する過程で生じていると言う。 さらに、派遣労働者を含む非正規労働者の増大の背景を考えるう えで一つ見逃せないのは、日経連が『新時代の「日本的経営」-挑 戦すべき方向とその具体策-』(1995)にて、日本が「内部労働市場」 の雇用管理に成果主義を取り入れることは、正社員数を少数精鋭化 させ、雇用の非正規化と間接化を推し進め、「外部労働市場」を拡大 することとなると指摘していた点である11。 表 3 正規雇用者と非正規雇用の年収 (単位:万人) 2003 年 2004 年 2005 年 2006 年 2007 年 2008 年 正規 非正規 正規 非正規 正規 非正規 正規 非正規 正規 非正規 正規 非正規 総数 2410 444 2385 466 2357 517 2375 517 2402 538 2358 559 200 万円未満 180 259 163 260 157 286 160 286 161 299 152 297 200~299 万円 353 77 332 87 327 104 344 104 347 109 343 121 300~399 万円 464 43 461 50 459 58 459 58 459 58 452 61 400~499 万円 408 21 100 24 403 23 401 23 409 26 396 29 500~699 万円 494 17 508 19 500 18 492 18 494 18 498 23 700~999 万円 358 12 359 11 356 11 352 11 363 11 347 9 男性 1000 万円以上 112 4 115 4 112 3 114 3 113 3 117 3 総数 1034 1061 1025 1098 1018 1159 1036 1159 1039 1194 1040 1202 200 万円未満 287 922 275 938 265 977 272 977 269 1003 269 4807 200~299 万円 291 87 282 100 275 113 290 113 289 117 286 121 300~399 万円 202 22 197 25 202 27 200 27 197 33 208 33 400~499 万円 98 5 107 8 106 8 107 8 111 8 109 8 500~699 万円 87 4 98 4 94 4 89 4 97 5 94 4 700~999 万円 44 2 45 1 42 1 43 1 42 1 42 1 女性 1000 万円以上 4 0 5 0 6 0 5 0 6 0 4 0 (出所)総務省統計局「労働力調査長期時系列データ表9 雇用形態別雇用者数」により
11 日本経営者団体連盟『新時代の「日本的経営」-挑戦すべき方向とその具体策-』 (日本経営者団体連盟、1995 年)。
筆者作成、(http://www.stat.go.jp/data/roudou/longtime/03roudou.htm#hyo_9、2009 年12 月 18 日)。 低所得者層が拡大することは社会の階層化につながる。非正規雇 用者が増加することにより、一般労働者である正規雇用者層と低所 得である非正規雇用者層の階層が生まれ、全体としての社会階層化 が進むことが考えられる。 樋口美雄12は、日本は、戦後の高度成長期を経て、国民の多くが中 流意識を持つ「一億総中流社会」になったとまで言われてきたが、 バブル崩壊期を経て、その後景気が停滞し、「失われた 10 年」の間 では所得格差が広がったとし、現在でも、雇用面での終身雇用・年 功序列型賃金体系から、実績・能力主義型の賃金体系への転換、非 正規雇用の増加、企業の倒産等による失業者や若年層のフリーター 増加、「格差拡大、社会の階層化」と関連する事象が指摘されている と言及している。 派遣労働者を中心とした格差問題は賃金だけではなく、消費、保 険、階層、結婚などにも影響した。格差が固定化すると、社会の活 力が失われかねない。その意味では、派遣労働者など非正規雇用者 の問題については、生涯賃金の格差拡大と、固定化を回避する観点 からの検討が必要である。
五 おわりに
1 日本における今後の課題 日本の労働者派遣制度の見直しをめぐる動向を見てみると、派遣 労働に関する規制緩和が提案され、その中では、派遣期間制限の緩12 財務総合政策研究所『社会階層・意識に関する研究会』(2003 年)、12 ページを参照。
和、派遣対象業種の制限の廃止、雇用契約申込み義務の撤廃などが 求められている。その背景は、長引く不況下での企業のコスト削減、 労働者の就業ニーズや働き方の多様化に対するニーズに対応し、数 次の改正がなされたと考えられる。 非典型的雇用者の最初の位置づけは補助的なものであった。正社 員の仕事とは全く別の仕事として、処遇だけではなく、仕事の内容 においても大きな違いがあったのである。しかし、現在では、非典 型的雇用者が正社員の補助的な仕事だけでなく、職場の核心的な仕 事を行うようになってきており、つまり、正規雇用が非正規雇用に 置き換えられていると考えられる。非正規雇用者が正社員を代替し ているという現象が必ずしも支配的とはいえないが、確かに、正規 雇用が減少し非正規雇用が増大するという雇用身分の置き換え現象 を確認することができる。 労働者にとって、2003 年の改正労働者派遣法により、26 業務から 大幅に業務を拡大することは、その職業選択の幅を広げ、需給のミ スマッチの解消や中高年齢者など就職が難しい人たちに対する雇用 創出効果が期待される。また、労働者派遣制度は、専門的な知識や 経験をいかしてライフスタイルに合わせて働くことを希望する労働 者に働く場を提供する雇用形態としてスタートし、雇用創出や労働 力需給のミスマッチの解消に寄与してきたという側面もある。 しかし、派遣労働は労働者の保護と雇用安定に様々な影響を与え ている。就職氷河期の真っただ中に社会に出て、低賃金で不安定な 雇用にあえいでいる 25 歳から 35 歳前後の若者たちは、派遣労働者 や請負労働者、日雇い派遣などで働いていることも多い。また、正 社員になりたくてもなれず、やむを得ず非正社員の道を選択せざる を得なかった人も少なくない。 よって、今後の課題ついて、以下のようにまとめる。
第一に、労働者の長期的人材育成を行うことである。今まで、日 本の人材育成はほぼ社内で行われてきたが、グローバル競争化にお ける急速なな変動により社内での育成が間に合わないため、即戦力 ・能力をもった人材を外部から求めるようになった。 2003 年の改正においても労働者派遣事業の臨時的・一時的な位置 付けは堅持されたが、専門26 業務については派遣可能期間の制限が なくなり、その他一般業務の場合には、派遣可能期間が緩和され、 原則は 1 年を限度としつつ、派遣先の労働者の過半数で組織する労 働組合等からの意見聴取をした上で、最長 3 年までの派遣が認めら れるようになった。 人材派遣会社の教育訓練は汎用的な能力しか教育できず、仕事・ 業務遂行のための特殊能力などを持つ人材を育成するための教育訓 練を行う能力がない。そのため、派遣先が派遣労働者に更なる能力 発揮を期待するならば、派遣労働者に一定の人材育成を行う必要性 がある。労働者の長期的人材育成の観点から、労働者派遣システム が適正なものとなるよう、制度を軌道修正することが今後の課題で ある。 第二に、正社員化と賃金格差の問題である。すでに本稿で述べた ように、派遣労働者と派遣先の同種の職務に従事する通常労働者と の間には、賃金の格差が存在している。ワーキングプアなど生活保 護以下の水準で働いている新たな貧困層も増大している。 2003 年の改正では、派遣先指針及び派遣元指針の中で、福利厚生、 教育訓練等について派遣労働者も利用できるよう派遣先、派遣元が 便宜と協力を図るよう努力義務が規定された。この努力義務の対象 範囲の一層の拡大も望まれる。 よって、派遣先における同種の職務に従事する通常労働者と派遣 労働者との間の具体的な待遇改善につながるよう均衡、均等待遇の
法的整備、例えば、最低賃金制の活用を通じて、低所得になりがち な非正規雇用者の収入の底上げを図るなどの検討を進めるべきであ ろう。 2 日本の経験から台湾への示唆 台湾の現状としては派遣労働者が、幅広い産業・職種分野に存在 している。しかも、年々増加する傾向にあり、定着してきた産業構 造に対して「新たな政策の立法」或は「既存政策の修正」などの積 極的に進めないと既存の労働環境現状に対応出来ないのは実状であ る。 台湾では、いまだ、派遣労働者のための規制や法令が制定されて いない。労働者派遣法は草案のままであり、代替法としての労働基 準法では派遣労働者の特殊な就労条件が考慮されていない。派遣労 働者に対する専用の法的根拠がない為、労働保険や就業保険などに 強制加入していない闇の潜在的な短期の派遣労働者もいる。 非正規雇用の拡大により、格差問題へ対応するため、今後、より 一層調査を充実させる必要性を第一とし、また、先進国の経験や政 策を参考しながら、従来の制度・慣行を見直し、台湾の特殊性を生 かしつつ、新たな発展のための条件整備が必要である。
〈参考文献〉
Atkinson, J. “The Changing Corporation”, David Clutherbuck ed. New Patterns of Work. (1985) Aldershot.
M. Piore “Note for a Theory of Labor Market Stratification” in Labor Maoket Segmentation, (1975) R. C. Edwards, et al. eds D. C. Heath.
浅尾裕『多様な働き方とその政策課題について(労働政策レポート Vol.5)』(労働政 策研究・研修機構、2006 年)。 勝亦啓文「派遣労働者の保護」『季刊労働法』2005 年 211 号。 鎌田耕一「契約労働者の概念と法的課題」『日本労働法学会誌』2003 年 102 号。 ────「改正労働者派遣法の意義と検討課題」『日本労働研究雑誌』2000 年 475 号。 伍賀一道「非正規雇用-派遣労働を中心に」『大原社会問題研究所雑誌500 号記念特集: 労働問題研究の現在1980~2000 年(2)』。 厚生労働省「平成 21 年度労働者派遣事業報告の集計結果について(速報版)」 (http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000006njt-img/2r98520000006nlb.pdf)。 労働政策研究・研修機構編『プロジェクト研究シリーズNo.4 多様な働き方の実態と課題 ─ 就業のダイバーシティを支えるセーフティネットの構築に向けて』(労働政策研 究・研修機構、2007 年)。 厚 生 労 働 省 『 平 成 19 年 就 業 形 態 の 多 様 化 に 関 す る 総 合 実 態 調 査 結 果 の 概 況 』 (http://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/syugyou/2007/1107-1.html、2008 年)。 厚生労働省『平成18 年度労働者派遣事業報告』 (http://www.mhlw.go.jp/houdou/2007/12/h1228-2.html、2007 年)。 厚生労働省「日雇い派遣労働者の実態に関する調査及び住居喪失不安定就労者の実態に 関する調査」(http://www.mhlw.go.jp/houdou/2007/08/h0828-1.html、2007 年)。 厚生労働省『平成16 年派遣労働者実態調査』(厚生労働省、2005 年)。 小倉一哉「非典型雇用の国際比較日本・アメリカ・欧州諸国の概念と現状」『日本労働 研究雑誌』2002 年 505 号。 佐藤博樹「非典型労働の実体-柔軟な働き方の提供か?-」『日本労働研究雑誌』1998 年462 号。 財務総合政策研究所『社会階層・意識に関する研究会』(2003 年)。 総 務 省 統 計 局 「 労 働 力 調 査 長 期 時 系 列 デ ー タ 表 9 雇 用 形 態 別 雇 用 者 数 」 (http://www.stat.go.jp/data/roudou/longtime/03roudou.htm#hyo_9)。 太田清「非正規雇用と労働所得格差」『日本労働研究雑誌』2006 年 557 号。 島田陽一「非正規雇用の法政策」『日本労働研究雑誌』1998 年 462 号。 高梨昌『詳解労働者派遣法(第三版)』(エイデル研究所、2007 年)。 ───「労働政策の立案過程」『日本労働研究雑誌』2000 年 475 号。 独立行政法人労働政策研究・研修機構編『プロジェクト研究シリーズNo.4 多様な働き方
の実態と課題─就業のダイバーシティを支えるセーフティネットの構築に向けて』 (独立行政法人労働政策研究・研修機構、2007 年)。 独立行政法人労働政策研究・研修機構『非典型雇用問題の現状と課題』(独立行政法人 労働政策研究・研修機構、2005 年)。 独立行政法人労働政策研究・研修機構編集『日本労働研究雑誌2004 年 1 月号-第 523 号:労働基準法・労働者派遣法・職業安定法改正』(独立行政法人労働政策研究・ 研修機構、2004 年)。 永瀬伸子「非典型的雇用者に対する社会的保護の現状と課題」『季刊社会保障研究』40 巻2 号、(2004 年)。 中野麻美「労働ダンピング」(岩波書店、2006 年)。 日本経営者団体連盟『新時代の「日本的経営」-挑戦すべき方向とその具体策-』(日 本経営者団体連盟、1995 年)。 仁田道夫『変化のなかの雇用システム』(東京大学出版会、2003 年)。 労働政策研究・研修機構編集『雇用の多様化の変遷Ⅱ:2003~2007-厚生労働省「多様 化調査」の特別集計より-』(2010 年)。