第四章 分析結果と考察
4.5 意識調査の結果と考察
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立 政 治 大 學
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30 分も遅れてしまいまして、本当に申し訳ございませんでした。」という【謝 罪+原因の説明+謝罪】のような「再謝罪」のパターンがあるのに対し、JNS はこのようなパターンが見つからなかった。二番目に多く用いられる構成要素 は両者同じく【謝罪+原因の説明+事前連絡に言及】(JNS:30%、JFL:37.5%)
である。そして、一番目とは割合の差は2.5%しかない。以下は実際の回答例 である。
例34.JNS と JFL と同じく一番多く用いるパターン【謝罪+原因の説明】
「すみません、乗ってたバスが交通事故で動かなくなってしまいまし た。」
この結果から見ると、外的要因による親しくないクラスメートに非難され時、
JNS と JFL がともに、謝罪をしたり、遅刻した原因を説明したりする傾向があ ることがわかった。
4.5 意識調査の結果と考察
この節では、JNS と JFL は相手誤解場面・外的要因場面における意識を整理 し、それぞれの「言われのない非難」場面において、どのような意識を持つか を考察する。
4.5.1 責任の有無について
JNS と JFL の責任の有無について、以下のように示す。
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表45 JNS と JFL の相手誤解・外的要因場面における責任の有無の頻度とその割合
責任の有無
JNS JFL
相手誤解 外的要因 相手誤解 外的要因
頻度 割合 頻度 割合 頻度 割合 頻度 割合 全然ない 58 36.2% 22 13.7% 62 38.8% 13 8.1%
あまりない 20 12.5% 54 33.8% 63 39.4% 18 11.2%
ややある 82 51.3% 70 43.8% 34 21.3% 91 56.9%
とてもある 0 0.0% 14 8.7% 1 0.6% 38 23.8%
合計 160 100.0% 160 100.0% 160 100.0% 160 100.0%
*合計:2 つの場合それぞれの「親しい・親しくない先生」、「親しい・親しくないクラスメート」に対す る総数である。
表45 に示されたように、相手誤解場面における責任の有無に関しては、JNS は「ややある」を選んだ人は最も多く、割合が51.3%を占めている。JFL は「あ まりない」を選んだ人は最も多く、「全然ない」を選んだ人も少なくなく、前 項との差は1 例のみである。4.1 の全体的意味公式の使用と比べると、JNS は
「やや責任がある」と思っているが、実際に【責任の否定•追及】の使用が最 も多い。一方、JFL は「あまりない」又は「全然ない」と思っているが、実際 に【責任の曖昧化】の使用が最も多い。意味公式の使用実態と意識調査とは食 い違った結果がある。
外的要因場面における責任の有無に関しては、JNS と JFL がともに、一番多 く選んだのは「ややある」である。フォローアップ・インタビューによると、
JFL は「乗っているバスが交通事故に遭ったことは、自分にはコントロールで きない状況だが、もし早く出かければこんな状況に遭わないかもしれない。だ から自分には少し責任をとるべきだと考える」と答えた人が多い。
4.5.2 謝罪の必要性について
JNS と JFL の謝罪の必要性について、以下のように示す。
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表46 JNS と JFL の相手誤解・外的要因場面における謝罪の必要性の頻度とその割合
謝罪の必要性
JNS JFL
相手誤解 外的要因 相手誤解 外的要因
頻度 割合 頻度 割合 頻度 割合 頻度 割合 全然ない 65 40.6% 5 3.1% 40 25.0% 8 5.0%
あまりない 46 28.8% 24 15% 48 30.0% 6 3.8%
ややある 45 28.1% 85 53.1% 59 36.9% 61 38.1%
とてもある 4 2.5% 46 28.8% 13 8.1% 85 53.1%
合計 160 100.0% 160 100.0% 160 100.0% 160 100.0%
*合計:2 つの場合それぞれの「親しい・親しくない先生」、「親しい・親しくないクラスメート」に対す る総数である。
表46 に示されたように、相手誤解場面における謝罪の必要性に関しては、
JNS は「全然ない」を選んだ人は最も多いのに対し、JFL は「ややある」を選 んだ人は最も多い。4.1 の全体的意味公式の使用頻度には、実際に JNS は【謝 罪】の使用はJFL の使用より少ないという結果がある。意味公式の使用実態と 意識調査の結果とは一致していると言えよう。フォローアップ・インタビュー によると、JFL は「自分に責任がないと思っているが、相手は怒っているため、
まず謝罪で相手の怒りを和らげた方がいいと考える」と答えた人が多い。
外的要因場面における謝罪の必要性に関しては、JNS は「ややある」を選ん だ人は最も多いのに対し、JFL は「とてもある」を選んだ人は最も多い。4.1 の全体的意味公式の使用には、実際にJNS と JFL は【謝罪】の使用は最も多 く、意味公式の使用実態と意識調査の結果と一致していると言えよう。フォロ ーアップ・インタビューによると、JFL は「遅刻したのは事実だし、相手は怒 っているし、謝罪の気持ちを伝えることは最上の方法だ」と回答した人が多い。
4.5.3 相手への不満について
JNS と JFL の相手誤解場面における相手への不満について、以下のように示
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す。
表47 JNS と JFL の相手誤解・外的要因場面における相手への不満の頻度とその割合
相手への不満
JNS JFL
相手誤解 外的要因 相手誤解 外的要因
頻度 割合 頻度 割合 頻度 割合 頻度 割合 全然ない 43 26.9% 63 39.4% 26 16.2% 74 46.3%
あまりない 47 29.4% 68 42.5% 55 34.4% 65 40.6%
ややある 53 33.1% 27 16.9% 64 40.0% 13 8.1%
とてもある 17 10.6% 2 1.2% 15 9.4% 8 5.0%
合計 160 100.0% 160 100.0% 160 100.0% 160 100.0%
*合計:2 つの場合それぞれの「親しい・親しくない先生」、「親しい・親しくないクラスメート」に対す る総数である。
表47 に示されたように、相手誤解場面における相手への不満に関しては、
JNS と JFL がともに、一番多く選んだのは「ややある」である。外的要因場面 における相手への不満に関しては、JNS は「あまりない」を選んだ人は最も多 く、JFL は「全然ない」を選んだ人は最も多い。フォローアップ・インタビュ ーによると、JFL は相手誤解場面において、「自分は時間通りに来たのに、怒 られことに少し不満を感じる」という答えが一番多い。一方、外的要因場面に おいて、「外的要因による遅刻であるが、相手が30 分も待ってくれたという気 持ちを理解できるから、相手の怒りに不満を感じていない」という答えが一番 多い。