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第 6 章 施設の維持及び修繕・対策

第 9 節 陸閘

<考え方>

陸閘は、堤内外の交通等のため、止むを得ず堤防の一部を切開いておき、平時は交通等

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の用に供し、洪水又は高潮又は津波の際は閉鎖して、堤内への洪水・高潮の流入を防止す るための施設である。陸閘の維持管理については、河川の規模や重要度等によって適切に 行うものである。

陸閘のゲート設備の維持管理には第 6 章第 7 節 7.5 を、陸閘の電気通信施設の維持管理 には第 6 章第 7 節 7.6 を準用して適切に維持管理を行うものである。

<標 準>

確実にゲート操作が行え、堤防としての機能を果たせるよう常に良好な状態を保持する ために以下の項目に留意し、異常を発見した場合には適切に補修等を行うことを基本とす る。

なお、ゲートが角落し構造の場合は、角落し材の数量、保管場所等を把握することを基 本とする。

①コンクリート擁壁

・コンクリートの破損、クラック

・継ぎ手部のずれ、傾き

・堤体との取付部の開口

②通路

・コンクリートの破損

・不同沈下

・レールの切損、土砂、ゴミ等の堆積

③ゲート設備

陸閘のゲートは、洪水や高潮の堤内への流入防止を実現する重要な施設であり、確 実に開閉し、かつ、必要な水密性及び耐久性について確認を行う。なお、角落し構造 の場合には、必要が生じた場合には直ちに使用可能な状態としておく。

第 10 節 河川管理施設の操作

<考え方>

河川管理施設の操作にあたっては、降水量、水位、流量等を確実に把握し、操作規則又 は操作要領に定められた方法に基づき適切に行う必要がある。

このため、水位観測施設や雨量観測施設が設置されているが、洪水時等に故障しないよ うに、また正確なデータが得られるように維持管理する必要がある。

<必 須>

河川管理施設の操作は、法第 14 条、令第 8 条に該当する施設1)については、作成基準2) に基づいて操作規則を定める3)ものとする。

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<標 準>

該当しない施設にあっても操作要領を定めることを基本とする。河川管理施設の操作に あたっては、水位制御や流量制御の基本数値である降水量、水位、流量等を確実に把握す ることを基本とする。

樋門等の河川管理施設の操作を法第 99 条に基づき地方公共団体に委託する場合は、適切 に操作委託協定書等を締結し4)、個人に操作を委嘱する場合には、通知5)等に則り適切に任 命するとともに、水門等操作観測員就業規則等を作成することを基本とする。

<推 奨>

樋門等において、津波や出水時における水門等操作観測員の安全確保2)等の観点から、自 動化・遠隔操作化を進めてきているが、突発的な事故等により手動操作や機側操作が必要 となる場合もあるので、水門等操作観測員の安全を確保しつつ必要な体制の確保を図ると ともに、水門等操作観測員の技術の維持に努めることが望ましい。

河川管理施設の電気通信施設の操作について、単体施設及び通信ネットワークの機能の 維持、出水時の運用操作技術への習熟、障害時の代替通信手段の確保等を目的として、定 期的に操作訓練を行うよう努めることが望ましい。

<関連通知等>

1) 河川管理施設の操作規則の取り扱いについて:昭和 55 年 5 月 21 日,建河政発第 41 号, 河治発第 35 号,水政課長,治水課長

2) 河川管理施設の操作規則の作成基準について:平成 24 年 3 月 9 日, 国水環第 104 号,河 川環境課長

3) 河川管理施設の操作規則について:昭和 42 年 2 月 22 日,建河政発第 10 号, 河川局長 4) 河川管理施設の操作の委託について:平成 24 年 3 月 9 日,国水環第 106 号,河川環境課

5) 水門等操作員の国家公務員の認定について:昭和 54 年 5 月 9 日,建人発第 867 号,建設 省河治発第 40 号,人事課長,治水課長

第 11 節 許可工作物

11.1 基本

<考え方>

許可工作物の点検は、設置者により実施されることが基本であり、河川管理施設に準じ た適切な維持管理がなされるよう、許可にあたっては必要な許可条件を付与するとともに、

設置後の状況によっては指導・監督等を実施する必要がある。

河川管理施設と同種の許可工作物は第 6 章第 1 節から第 10 節に準じて設置者により適切

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に維持管理される必要がある。河川管理施設にない工種の許可工作物も多数あり、主な施 設については、第 6 章第 11 節 11.2 から 11.5 に示すが、他の施設についても本基準の主旨 を踏まえて適切に維持管理がなされるようにする必要がある。許可工作物にあっても、河 川管理施設と同様に設置後長期間を経過した施設が増加してきており、施設の老朽化の状 況等に留意する必要がある。

<標 準>

許可工作物と堤防等河川管理施設の接合部は弱点部となりやすいので、そのような箇所 については河川管理者が必要な点検を行うことを基本とする。

11.2 伏せ越し

<考え方>

伏せ越しは、用排水路等が河川と交差する場合に、河川を横過して河床下に埋設される 水路構造物である。河床変動や局所洗掘によって本体が露出すると、本体が危険になると ともに、洪水の流下を妨げ、周辺の局所的な深掘れを助長して河道及び河川管理施設等に 悪影響を及ぼす。

直接基礎で施工されている伏せ越しは、堤防横過部分と河床横過部分の土被りの厚さの 相違等によって不同沈下を起こしやすい。一方、軟弱地盤上に杭基礎で施工されている伏 越しは、基礎地盤の沈下に伴う函体底版下の空洞化が生じやすい。特に堤防下の部分につ いては、堤体と函体との間に変状が生じやすく、第 6 章第 6 節 6.1 で記したような本体周 辺における空洞の発生や水みちの形成が懸念されるので、維持管理対策にあたっては堤防 の弱点としないよう漏水の防止に留意する必要がある。

<標 準>

異常を発見した場合には速やかに設置者に通知するとともに、適切な対策が講じられる よう指導監督することを基本とする。

特に伏せ越し及び河底横過トンネルのゲートは、万一本体の折損事故が生じても流水が 河川外に流出することがないよう「非常用」として設置されているものであるので、使用 する頻度は少ないが、災害を防止するための重要な施設であり、適切に維持管理がなされ るよう指導監督することを基本とする。

11.3 取水施設

<考え方>

河道や付近の河岸及び河川管理施設等に支障を及ぼさないよう適切に取水施設の維持管 理がなされるようにする必要がある。

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取水樋門は第 6 章第 6 節を準用して適切に維持管理されるようにすることとなる。

取水樋門には取水口から樋門までの間に堤外導水路が設けられている場合があるが、堤 外導水路については第 6 章第 11 節 11.5 を参考とする。

揚水機場の河川に関する部分については、第 6 章第 8 節を準用して適切な維持管理がな されるよう留意する必要がある。

<標 準>

河道内に設置されている取水塔は、周辺で局所洗掘を生じる等、取水塔の安全性に問題 がない場合でも河道及び河川管理施設等に悪影響を及ぼす可能性があることから、適切な 対策が講じられるよう指導監督を行うことを基本とする。

取水樋門周辺堤防に影響のある変状等が見られた場合には速やかに適切な対策が講じら れるよう指導監督を行うことを基本とする。

取水塔の付属施設として集水埋渠や送水管が設けられている場合は、点検にあたって次 の点に留意して維持管理されるよう指導監督することを基本とする。

(1)集水埋渠について

集水埋渠は、河床が低下して露出すると、管の折損による被害だけでなく、乱流の原 因となり河床洗掘を助長し、周辺の河川管理施設等に悪影響を及ぼすことになるので、

洪水時でも集水埋渠が露出することがないよう十分な深さが確保されていることを確認 する。

(2)送水管について

堤防を横過している送水管は、漏水による堤防弱体化の要因となる可能性があるので、

漏水が生じていないことを確認する。

11.4 橋梁

11.4.1 橋台

<考え方>

堤防に設ける橋台は、振動により堤体に間隙や空洞等が生じて、漏水を助長する一因と なるおそれがあるため、堤防等に悪影響を与えないよう適切な維持管理がなされることが 必要である。

<標 準>

出水期前の点検等において、橋台付近の堤体ひび割れ等の外観点検及び必要に応じた詳 細な調査、それに基づく補修等の適切な対策が設置者によりなされることを基本とする。

<推 奨>

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橋台周辺の堤防あるいは護岸の点検については、河川管理者も必要な箇所において実施

橋台周辺の堤防あるいは護岸の点検については、河川管理者も必要な箇所において実施