表現から見た新聞見出し

「朝日新聞」、「読売新聞」、「毎日新聞」三社の新聞見出しを図 5-4、

図 5-5、図 5-6、図 5-7、図 5-8 を代表とし、新聞見出しの表現方法 を考察した。

58「毎日ｊｐ」で【おくやみ】の見出しは以下の用例がある。

「訃報：林昌二さん８３歳＝パレスサイドビル設計」（資料番号: M1202108）

「訃報：井元章夫さん６５歳＝立命館大女子陸上競技部監督」（資料番号: 1203020）

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図 5-4「朝日新聞」の見出し用例（2011/12/1）

図 5-5

「朝日新聞」

の見出し用例

（2011/12/1）

図 5-6

「毎日新聞」

の見出し用例

（2011/12/2）

図 5-7

「読売新聞」

の見出しの用例

（2011/12/5）

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図 5-8 「毎日新聞」の見出し用例（2011/12/2）

図 5-4、図 5-5、図 5-6、図 5-7、図 5-8 からみると、新聞見出し を以下の 7 点でまとめることができる。

①見出しの書き方には横書きと縦書きがある。また、一つの記事 で見出しが横書きと縦書きになっている場合もある。（図 5-4、

5-7、5-8 参照）

②見出しと記事は同時に紙面に現れる。読者は見出し、字体の大 きさ、記事の大きさ、写真によって自分が好きな記事を選んで 読める。必ず見出しから読むとは断言できない。（図 5-4、5-8 参 照）

③一つの記事には複数の見出しがある。（図 5-4、図 5-5、図 5-6、図 5-7、図 5-8 参照）

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④見出しによって、文字の大きさ、太さと字体の変化がある。（図 5-4、図 5-5、図 5-6、図 5-7、図 5-8 参照）

⑤見出しの長さは 8～10 字程度である。（図 5-4、図 5-5、図 5-6、図 5-7、図 5-8 参照）

⑥見出しに罫線または背景色、網かけを使用する。（図 5-4、5-6 参 照）

⑦見出しの文字の色は主に黒であるが、黒地に白抜き文字を使用 することもある。（図 5-5、図 5-7、図 5-8 参照）

以上の 7 点から考察してみると、新聞見出しは「非線条的文脈⁵⁹

また、一つの記事に複数の見出しがあり、文字の大きさと太さと 字体の変化によってアイキャッチの役割と重要性を示すことができ る。見出しの文字の色は主に黒で、よく背景色、網掛け、罫線が使 われている。

」 という特性を持っている。新聞見出しの書き方は、左側から右側へ と目を動かす横書きと右側から左側へと行で表現される縦書きが同 時に並存し、「非線条的文脈」が形成される。

ネットニュース見出しでは「特集」を特別に見出しの後ろに示し ているが、新聞見出しは特に示していない。「特集」はコラム名とし て使われている。新聞でその日の関連記事に関して、一面の記事で 説明することだけではなく、さらにほかの面で同じ出来事について の記事があり、出来事を中心に多角的に見せ、問題を堀りさげると

59 新聞記事特有の配置は市川（1976）の指摘する「非線条的文脈」と呼ばれる文 脈を構成している（ｐ132 の注 55 を参照）。高崎他（2008）も新聞見出しは「非線 条的文脈」であると述べている。本研究も同様に新聞見出しは「非線条的文脈」に 属すると考える。

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いう特徴がある。よって、関連記事について新聞は横断的時間の見 出しと記事を揃えていると思われる。